うつ病からがんの治療までオーソモレキュラー療法(栄養療法)の実際
うつ病、パニック障害、発達障害からがんの治療まで海外で広く実践されている「薬だけに頼らない」オーソモレキュラー療法を紹介します。投薬治療が中心のうつ病や統合失調症などに多くの実績があり発達障害にも応用されています。高濃度ビタミンC点滴療法は、がんの治療に新しい可能性を提供します。

ご挨拶
溝口 徹

溝口 徹(みぞぐち・とおる)
自分にとって必要な栄養素を知ること。そして、その栄養素を十分に摂取すること。正しく、十分な栄養素が、自分の心と身体を、より良い状態に改善させます。
精神疾患の診断を受け、多くの薬を用いて対症療法の治療をされている方が多すぎます。最適な代謝が、脳内の神経伝達物質の分泌を適正化します。その結果、薬が必要であった症状の多くが改善することを、分子栄養学的なアプローチでは多く経験します。
このブログでは、日々の診療で経験する多くの患者さんの経過や、その背景にある学術的な作用を、できるだけわかりやすく伝えてゆきます。本来の自分らしさ取り戻すために、少しでも役立てていただければ嬉しく思います。

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養成講座募集しています!

JUGEMテーマ:健康

今年も、最新のオーソモレキュラー栄養療法を学べる養成講座が開講します

 

「健康」で人生を全うするという事は永遠のテーマですが、最近は以前にも増して健康への意識が高まっています。

 

自分が代表理事を務めている社団法人で行っている養成講座へも、今年も多くの方からお申込みを頂いています。

お申込みを頂いた皆さん、ありがとう御座います。

そしてまだまだ常識にはなっていない栄養療法を学ぼうと一歩を踏み出した勇気を誇りに思って頂きたいと思います。

 

医師や医療に関わる人だけでなく、当たり前のようにみんながオーソモレキュラー栄養療法を知っていて自身に不調が起きた時にもっと治療の選択の自由がある事をしっていて欲しいという思いから、一般の方も学ぶ事が出来るコース(ONE養成講座)も用意しました。

 

ONE養成講座を作ってからは、一般の方はもちろん、エステティシャン、ネイリスト、美容師、幼児教育関係の方など様々な業種の方々に受講して頂いています。

 

直接、病態に関わる事はなくても、肌や爪、髪のトラブルを改善を栄養療法で改善していく事で、全身の健康状態も良くなる。

こんな療法すごいと思いませんか?(笑)

 

オーソモレキュラー栄養療法に出会ってから二十年経ちますが、今も体と栄養の関係には魅了され続けています。

歴史は古いけど最新の栄養療法、是非ご興味のある方は受講してみてください。

 

今年の締め切りは9月末日まで。

 

https://www.orthomolecular.jp/training/

 

 

 

| その他お知らせ | 19:09 | - | - |


妊娠とビタミンCの関係

JUGEMテーマ:健康

連日、猛暑が続いていますが皆さんは元気に過ごせていますか?

今年の夏は本当に暑いです。

 

さて、免疫に関わる栄養素は複数ありますが、多くの人が摂っているサプリメントの中で最も多いであろう「ビタミンC」。

今回のコロナで、免疫を上げる栄養素としてもビタミンCは注目を浴びました。このビタミンC、実は妊娠期にも非常に大切な事をご存知ですか?

 

自分が理事を務めている日本オーソモレキュラー医学会のHPに、「ビタミンCのパイオニア・フレデリック R. クレナー医学博士との歴史的インタビュー」というタイトルでビタミンCと妊娠期と出産期の関係についての記事がアップされました。ちょうどクリニックのInstagramでも妊娠について連載で投稿していた所だったのでいいタイミングでした。

 

https://isom-japan.org/news/detail?uid=kEH021596517693#

 

ビタミンCは“水溶性ビタミンは、大量に摂取しても尿に排出されてしまうので意味がない”などといわれてきたのですが、実際の臨床では目的に応じた最適な投与量が知られ、積極的に応用されているのです。実際に、OTCのかぜ薬には500mgのビタミンCが含まれているものもあります。さらに、1回量として50〜100gのビタミンCを点滴する高濃度ビタミンC点滴療法が、がんの代替療法として世界的に行われています。

 

ジェームズ・リンドが壊血病の治療に柑橘類が有効であることを発見してから、長期航海で柑橘類が船に乗せられるようになるまで50年かかりました。ライナス・ポーリング博士が、ビタミンCの最適量投与はがん治療に効果があることを報告してから、代替療法の分野で高濃度ビタミンC点滴治療が認知されるまでは40年でした。

 

現代では、インターネットの普及とSNSなどによって、情報の拡散はこれまでとは比較にならない早さになりました。

そのため、人の健康に関する意味のある貴重な発見などが、実際の臨床へ応用されるまでの期間は、向昔に比べ各段に短くなりました。

 

しかし栄養素の分野で意味のある発見から臨床へ応用され、一般的に認知されるまでには、常に医学界から無視→否定→非難(笑)という道のりがあるのですが、医療でとしての形でなくても皆さんにとって栄養がもっと身近で自然な存在になって欲しいと願っています。

 

多くの方に栄養がもっと身近になるようクリニックでも新しい事を考案中です。

 

まだまだ暑い日が続きます。

栄養と水分をたっぷり、くれぐれもスポーツ飲料などは飲まないようにしてこの夏を上手に乗り切りましょう。

 

| オーソモレキュラー療法(栄養療法) | 11:36 | - | - |


日曜日はベーシックセミナーでした。

JUGEMテーマ:健康

今日はベーシックセミナーの日でした。

通常であれば、会場で開催し皆さんの顔を見ながらセミナーをするのですが、今回はオールWeb配信でのセミナーでした。

このベーシックセミナーを始めた十数年前は、透明のシートに直接書いた資料をスクリーンに投影してセミナーをしていたのですが、今では直接会わずに、さらにライブ配信でセミナーが出来る時代になりました。

 

ベーシックセミナーでは、オーソモレキュラーの基礎となる鉄代謝・タンパク質代謝そして、血糖コントロールについて深く話していきますが、オーソモレキュラーでもう一つ大切な事は栄養の至適量は個人により大きく異なる事、そして生活環境や食生活の変化により個人の中でも、至適量が変わってくるという事です。

 

例えば、自分は普段、ビタミンDを5000IU摂っているのですが、今は10000〜15000IU程度摂っています。

それは今の自分を取り巻く環境の変化により必要量が増えていると考えているからです。

 

ビタミンDといえば、ビタミン学会のある部会で聞いたのですが、ついこの間まで立ってよちよちと歩いていた赤ちゃんが、次の日には立ち上がらなくなりハイハイに戻ってしまった、お母さんが抱っこして立たせても、くにゃっと座り込んでしまう赤ちゃんが増えているそうです。

 

そんな赤ちゃんを調べてみると、足の骨がぐにゃっと湾曲しているそうです。

まさにビタミンD欠乏症の『くる病』が現代においても起きているのです。

 

くる病は、大気汚染が深刻だった産業革命時のイギリスで発見された欠乏症ですが、産業革命は実に18世紀半ば〜19世紀という事は、1760年〜1840年という事になります。

今から約180年以上も前に流行した病気が、栄養の不足はないと言われている現代で、増加傾向にあるという驚きを隠せない現実があります。

現代のビタミンD欠乏は、女性の日焼けに対する意識の高さと何より魚を食べなくなった事にあります。

今は外出も控えている方が多いのでさらにビタミンD不足が加速するのではないかと予想しています。

 

そんな雑談(実際にはカメラに向かって話しているのですが(笑))を踏まえながらセミナーを進めていきました。

今回も沢山の方にご参加いただき大変に感謝の気持ちでいっぱいです。

限られた時間の中で少しでも多くの事を学んで頂きたいという気持ちが今回も強く出てしまい、最後の血糖コントロールまでたどり着きませんでした(笑)

残りは今回のセミナーの動画を編集する時に上手くくっつけてみようと思います。

 

そして、実はセミナーの前日に新しい本の執筆が終わりました。

完成したらまた皆さんにご報告します。

きっと今の時代にぴったりな内容となっているはずです。

 

| ひとりごと | 12:32 | - | - |


オーソフードスタイルと糖質制限や様々な食事療法との違い

JUGEMテーマ:健康

自分は、オーソモレキュラー栄養療法専門のクリニックを始める前はペインクリニックを開設していました。

その治療法は体のどこかに痛みを持っている患者さんに対してブロック注射などをして痛みを緩和するものです。

もちろん痛みの原因はなくなっていないので痛みは繰り返し起こってしまいます。

多くの対症療法はこれを繰り返すのですがオーソモレキュラーに出会った当初は何とも不思議な気持ちになる事が多かった事を思い出します。

 

例えば、鬱で悩んでいた女性患者さんが、栄養療法で薬を飲まなくても良い状態になり、これまで考えてもみなかった「結婚したい」「子どもがほしい」という気持ちが出てきたりするのです。

また、抗がん剤や放射線、手術で元気がなくなっているがん患者さんも、高濃度ビタミンC点滴を行うと段々肌の色艶が良くなってきます。すると奥さんが、私も一緒に治療して欲しいとおっしゃるんです(笑)

がんの治療で「私も一緒にやりたい」なんて他の治療法では考えられない事だと思います。

オーソモレキュラーに出会って、これまでに味わった事のない医師としての充実感や、やりがいをこの治療で感じさせてもらいました。

ご夫婦でニコニコしながら点滴をしている姿を見ると、医師としてこの治療法に出会って本当に良かったなと思います。

 

栄養療法は食事の内容も大切というのはこのブログでも何度もお伝えしていますが、よく糖質制限などと間違われる事があります。

オーソモレキュラー栄養療法でお伝えしている食事は「オーソフードスタイル」です。

 

オーソフードスタイルとは

 

1.タンパク質、ビタミン、ミネラルの確保

2.脂質の重要性とバランス

3.血糖コントロール

4.食物繊維による腸内環境整備

5.アレルゲンへの対応

6.アルコール、カフェインの明と暗

7.加工食品、食品添加物への留意

 

この7つのコンセプトで成り立っています。

 

患者さんへ説明するときは「主食でおなかを満たさずに、おかずでおなかをいっぱいに」とお伝えしています。

「糖質制限」と聞くと、主食を抜くことだけをイメージされる方が多いと思います。

また、「お肉だけ食べれば良い」、「野菜にも糖質が含まれるので食べなくても良い」といった断片的に広まってしまった情報もあります。おかずメインでおなかを満たすことで、タンパク質やビタミン、ミネラル等不足しがちな栄養素を補う食事だと理解をして頂きたいと思います。

「食事では十分な栄養が摂れないのでは?」という声が聞こえてきそうですが確かに食事から摂れる栄養では理想的な状態を達成するための必要量には到底届きません。

ですが、その少しでも自然の形で含まれている事が消化や吸収にとても大きく関わっていきます。

 

オーソという名前には「最適化」というニュアンスが含まれます。

オーソフードスタイルは栄養や血糖を最適化する食事といえます。

また、脂質のバランスを最適化することで、私たちの身体の色んなトラブルが良い方に向き始めるきっかけを作ります。

 

そして腸内環境もとても大切ですね。どんなに良い栄養を取っても、吸収できなければ改善には繋がりません。

糖質制限で食物繊維の糖質まで気にして制限をしてしまう方がいますがこれは本末転倒になってしまいますね。

「食」は体を作る科学的な部分だけではなく、楽しみや文化という面も持ち合わせています。

栄養の素晴らしさや重要性を知った上で、自分の嗜好や体調に合わせて食事を楽しみながら調整していける方が増えていけば良いな思います。

| オーソモレキュラー療法(栄養療法) | 16:52 | - | - |


タンパク質と脂肪酸組織

JUGEMテーマ:健康

オーソモレキュラー療法を治療に取り入れる際に、食事内容の改善とサプリメント飲んでもらうのですが、ほとんどの方にタンパク質を多く摂ってもらうよう指導をします。

ついサプリメントに集中しがちですが、今回は動物性タンパク質について書いてみようと思います。

よく、「牛肉は脂がよくないから食べない方がいい」「鶏肉の方がいい」など色々と聞きますが、よく口にする豚肉、牛肉、鶏肉を、アミノ酸のかたまりであるタンパク質としてみると、どの肉もアミノ酸組成に大きな違いはありません。つまり、タンパク質としての性質には大差がないのです。

そしてこのアミノ酸組成は、人間のアミノ酸組成にも近く、植物性タンパク質と比較して利用効率が高い食材です。

では、豚、牛、鶏の違いは何でしょうか? それは含まれている『脂肪酸組成』です。

 

豚肉、牛肉と比較して鶏肉は、リノール酸を多く含んでいます。つまり鶏肉は、ω6系(n-6系)リッチな肉であるといえます。

ω3系(n-3系)の脂肪酸の有効性が知られ、ω3/ω6をできるだけ高く保つことを推奨されていることを考えると、鶏よりも牛や豚を多めにすることが、科学的に理にかなっています。

 

そして脂肪酸の視点から見ると、背の青い魚に勝るタンパク源はありません。

必須脂肪酸の組成が強く関与している生活習慣病、がん、アレルギーの患者さんには重要な考え方になります。

次に大切なことは、タンパク質の必要量を満たすということです。

成長期だけでなく、病気を治したり、アンチエイジングのためには、通常よりも多くのタンパク質が必要になります。

個人差があるのですが、一般的に健康な成人男性でおよそ1日60gのタンパク質が必要と言われていますが、病態改善やアンチエイジングには、それ以上のタンパク質が必要になるのです。

 

多くの患者さんは、健康なときと比較してタンパク質の必要量が多くなります。

なので、タンパク源としては利用効率のよい動物性タンパク質と積極的に摂って欲しいのです。

そして十分なカロリーを摂らないと、食べたタンパク質の多くがカロリー源として消費されてしまいます

食事指導をする上で、必要なカロリーとタンパク質の摂取が最重要になるのです。

 

さらに脂肪酸の比率を考慮すると、肉としてはリノール酸の少ない豚や牛を中心にし、できるだけ青身の魚も食べることが重要です。肥満気味であったり、脂質異常症などの場合には、EPAをサプリメントで摂取することをお勧めするのがとても重要になります。

また、胃腸の調子が落ちていて、肉を増やすと不快になる場合には、消化酵素の併用も重要です。

大根おろしや酢、レモンを絞ったりするのもいいですね。

 

2015年度版から、「厚生労働省の日本人の食事摂取基準」では、タンパク質に関して、従来よりも多くの摂取を勧める表現になりました。

 

適切なタンパク質代謝の維持は、病態の改善に必須の条件なのです。

いかに食事指導が大事かが分かるかと思います。

| オーソモレキュラー療法(栄養療法) | 12:30 | - | - |


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