うつ病からがんの治療までオーソモレキュラー療法(栄養療法)の実際
医療法人回生會 新宿溝口クリニック 医師・歯科医師向けセミナーのご案内
うつ病、パニック障害、発達障害からがんの治療まで海外で広く実践されている「薬だけに頼らない」オーソモレキュラー療法を紹介します。投薬治療が中心のうつ病や統合失調症などに多くの実績があり発達障害にも応用されています。高濃度ビタミンC点滴療法は、がんの治療に新しい可能性を提供します。

院長よりご挨拶
溝口 徹

溝口 徹(みぞぐち・とおる)
自分にとって必要な栄養素を知ること。そして、その栄養素を十分に摂取すること。正しく、十分な栄養素が、自分の心と身体を、より良い状態に改善させます。
精神疾患の診断を受け、多くの薬を用いて対症療法の治療をされている方が多すぎます。最適な代謝が、脳内の神経伝達物質の分泌を適正化します。その結果、薬が必要であった症状の多くが改善することを、分子栄養学的なアプローチでは多く経験します。
このブログでは、日々の診療で経験する多くの患者さんの経過や、その背景にある学術的な作用を、できるだけわかりやすく伝えてゆきます。本来の自分らしさ取り戻すために、少しでも役立てていただければ嬉しく思います。

詳しいプロフィール

おすすめ書籍
スーパードクターズ!  いま、糖質制限がすごい!  ケトン体生活のススメ (ぴあMOOK)
スーパードクターズ! いま、糖質制限がすごい! ケトン体生活のススメ (ぴあMOOK) (JUGEMレビュー »)
宗田哲男 藤澤重樹 新井圭輔 今西康次 溝口徹 水野雅登 門脇晋 小幡宏一 長尾周格 三島学
クリニック関連ブログ紹介

がん治療 栄養療法で毎日を元気に、穏やかに生きる。
がん治療
「がん治療」のブログは本ブログ「うつ病からがんの治療までオーソモレキュラー療法(栄養療法)の実際」に統合しました。2012年末までの投稿は「がん治療」ブログでご覧いただけます。

健康と栄養
健康と栄養
22年の実績のある栄養療法カウンセラーが子供の健康と栄養を語ります。

オーソモレキュラー療法
糖質制限のセレクトショップ
リエンゲージメント
携帯からアクセス
qrcode
ある統合失調症の患者さん
JUGEMテーマ:健康


2ヶ月に1回通院している30歳代の男性の患者さんが居ます。
予約表にその方の名前を見つけると、2ヶ月早いな〜〜ということと同時に、5年前に始めてクリニックを受診してくれた当時を思い出します。

統合失調症の診断で、多くの薬を飲んでいました。
以前紹介しましたが、いつ尿や便をもらしてしまうかわからないので、外出時にはいつも下着だけでなくズボンも持ち歩きながらお母さんがいつも一緒でした。

栄養療法を併用してからも不安定な時期がありましたが、減薬をすすめました。
いまではリスパダール1mgのみです。

自立支援の施設に入居し家を離れ、作業所で訓練を受けながらアルバイト代も入るようになりました。
24時間つきそっていたお母さんからしてみると、息子さんが家をでて寂しいやら、どうしてよいやら・・・そんな雰囲気でした。
その彼が、家を離れてもうすぐ3年です。
自立支援の施設も卒業しなくてはならないのです。

作業所からの収入では、生活することはできません。
この先かれは、生活保護を申請し一人暮らしする部屋をさがし一人で自立した生活を始めることになりました。

3年前に支援施設へ引越しすることを相談されたときには、まだ早いかな・・・という印象でしたが、大きなトラブルは一回もなく友人も増やしたくましく成長しました。

まだ少量の薬を使っています。そして生活保護の助けを借りることになります。
それでも、病院への入院を繰り返し、多剤併用で日常生活すらままならない状態であったことを考えると、生活の質には大きな差があります。

なによりも、彼の目には将来への期待や希望や、少しの不安が写っています。
いつも思い繰り返し書きますが、医療が人へ施されるものであるなら、それは受ける患者さんにとって可能性が提供されなくてはならないのです。
| 統合失調症 | 22:50 | comments(0) | trackbacks(0) |


本日の診察室より
JUGEMテーマ:健康


統合失調症の治療で、何度も入院治療を繰り返してきた50歳代の女性の患者さんです。
栄養アプローチに取り組み、約2年弱で薬が2種類でしかも少量で済むようになりとても調子が良くなっていました。

精神科の薬剤を処方している主治医との外来での会話です。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

精神科医:Sさん、調子はいかがですか?

Sさん : 友達と生まれて初めてカラオケに行くことができました。自分が歌う順番が近くなった時には緊張してしまいました。

精神科医:それでは、お薬追加しておきますね。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

この経過で、せっかくなくなっていたロドピンが復活してしまったそうです。
もちろん患者さんは飲んでいません。

Sさんは、2年前までは人と関係を作ることなどできず、妄想と薬の副作用と闘うだけの日々でした。
カラオケに誘ってくれる友達ができ、初めてカラオケに行けたことを主治医に報告したかっただけだそうです。
もうこうなると、診察室でなにを話したらよいのか困ってしまうと悩んでいました。

僕からのアドバイスは、
『おかげさまで、調子が良い状態が続いています。』

とだけ言いなさい。
そしてたまに・・
『最近、お薬を飲むと以前よりも良く効くのか、眠くなってしまい昼間に困るほどです。』

と付け足しなさいとアドバイスします。

今回の会話からの薬の増量には、二人で大笑いしてしまいました。
専門の先生はお忙ししぎるのでしょうか・・・・顔を見ながらSさんの報告を聞いていたら、間違っても薬の増量を考えることはなかったと思います。

上手に付き合わないと、とんでもないことになりますね。

今日は、これから追記します。

7月10日は、栄養療法の講演会です。
今回は、無料講演会です。

テーマは、がんとうつに対する栄養アプローチ。
大阪大学の大平哲也先生をゲストスピーカーでお招きしています。
大阪で500人を爆笑させた、楽しい講演です。

そのときまでにがんへの栄養アプローチの本ができあがるか・・・ちょっと無理だったのですが、出版社へ無理やりお願いしました。
当日、500冊 間に合うことになりました。

といっても、一度こちらの買い取りです。
出来立てホヤホヤの本をお分けすることができるようになったので、ご報告です。



| 統合失調症 | 14:28 | comments(0) | trackbacks(0) |


統合失調症:幻聴の栄養療法による変化
JUGEMテーマ:健康


先程、この治療に取り組み始め約半年が経過した、統合失調症の患者さんの検査データの解析をしました。

患者さんは、40歳代の女性です。
投合失調症と診断されすでに16年が経過しています。
もちろん新宿を訪れてくれたときも、投薬治療のみです。

・リスパダール 1日 6mg
・コントミン  1日 100mg

これらを主剤に、副作用止めのアーテンと寝るためのベゲタミンとレンドルミンを服用していました。

この薬の組み合わせは、主治医の先生のご苦労と多剤併用へなっていった過程を想像することが出来るものです。
この処方においても幻聴はコントロールされず、ときに幻聴に支配され暴れることなどがありました。
そんな状況でもいたずらに増薬による対応をしてこなかった主治医の先生は偉いと思います。

半年後の情報では、ベゲタミンが断薬されリスパダールもコントミンも減薬が始まっていました。
チェックリストでも投合失調症に見られる多くの症状が改善ないし消失していることが確認できます。

そして投合失調症の典型的な症状である幻聴についてですが、この治療による効果だなぁ〜と思う記載がありましたのでご紹介したいと思います。
新宿では、幻聴が聞こえていた患者さんへ2回目以降の検査で幻聴についてのアンケートを行なっています。
その記載が下記のようでした。

 ◆以前の幻聴はなんて聴こえましたか?
  :死ね お前はダメだ 価値がない
 ◆頻度はどれくらいでしたか?
  :毎日
 ◆以前の幻聴が聴こえた時の自分の反応は?
  :つらくなる その通りにしなければいけないと思う

 ◇現在の幻聴はなんて聴こえますか?
  :あまり意味がないこと 聞き流せること
 ◇頻度はどれくらいですか?
  :時々 毎日
 ◇現在の幻聴が聴こえる時の自分の反応は?
  :距離をおける

幻聴は、今でも毎日聞こえるものの、内容に大きな変化があることが分かります。
ご家族のコメントでは、今では1日中ほがらかにしていることもあるとのことです。辛い内容の幻聴に支配されていたときには、毎日険しい顔で笑顔など見られなかったとのことです。

栄養療法の併用によってこのような改善が得られた結果として交感神経の緊張が和らぎ、ベゲタミンという強い睡眠薬が必要なく、レンドルミンだけで眠ることが出来るようになっています。

多くの精神科医は、リスパダールやコントミンなどの抗精神病薬でコントロールができない幻聴が、ナイアシンをはじめとする栄養アプローチによって軽減したり消失したりすることを信じてくれません。
信じてくれない人々へ、事実を提示しても 

『例外はある』

と片付けられますので注意してください。

さて今後の幻聴の経過は、

・幻聴の内容が意味の無いようなものになり
・時に意味のないような音だけになり
・その後、頻度が減り
・ストレスや甘いものの摂取したときだけ聞こえるようになり
・最終的に消えます




| 統合失調症 | 22:26 | comments(1) | trackbacks(1) |


66歳男性患者さんの経過
JUGEMテーマ:健康

とても重度のパニック障害で治療されている女性の患者さんが、自分の症状がある程度良くなった頃に相談されました。
66歳になる自分のお父さんについてでした。

訳あってお父さんは一人暮らしを続けている・・・統合失調症の症状が激しく、幻覚や妄想がひどくなると時間に関係なく電話をしてくる。
何十年もひとりで暮らしていて、働いていないのでお金もない・・・

そんな状態だが、自分がよくなったこの治療はお父さんへも効果があるだろうか・・?

どうにかお父様を連れてこられたときには、表情が乏しく、どこか険しい雰囲気が漂っていました。
髪の毛はボサボサで、無精ひげ。
動作も遅く、近所から聞こえる幻聴や幻覚らしきことについて話されていました。

娘さんの言うことは、素直に聞いているようでした。
一人暮らしでも出来る、糖質制限やタンパク質の増量などについて娘さんと相談し、お父さんへ指導してもらうことにしました。
サプリメントは購入することができないため、ナイアシンだけはお飲みいただき、その他の治療に必要な栄養素は処方可能なものを工夫してお飲みいただきました。

1年経ち、かなり身体がしまり表情もとても穏やかになられています。
診察室でも幻聴などについての訴えは無く、毎朝早起きして散歩をしているとのことでした。

お父さんが診察室を出たあとに娘さんから経過を聞くと、

電話が掛かってこない
食事は指導どおりに淡々と継続している
ごみがゴミ袋に入っている

お父さんは何十年も前から、とにかく整理ができずいつもゴミだらけだったそうです。
自分が知っているお父さんの歴史でも、今のように片づけをしてゴミをゴミ袋へ入れてまとめている光景を見たことが無かった。。。

そんなお父さんの経過を、娘さんがとてもうれしそうに話されているのが印象的でした。



| 統合失調症 | 23:21 | comments(0) | trackbacks(0) |


統合失調症の治療経過:40歳代男性
JUGEMテーマ:健康

昨晩お会いした精神科教授は、統合失調症の治療についても現在の精神科学会のトレーニングを積んだ経験豊かな精神科医以外は扱ってはならないというお考えでした。(かなりしつこいですね...自分も)

今日、カウンセリングした40歳代男性の統合失調症の患者さんの経過についてお伝えし、現在の精神科治療の問題点について提言できればと思います。

--------------------------------------------------------------
約5年前に、強い妄想と希死念慮が発症。
数回の入院治療を含め発症後は投薬治療を継続されていました。

初診時は、主治医からは陰性症状と言い渡されていましたが・・・・
 ・記憶力、集中力の低下
 ・感情の平坦化、無表情の顔、意欲の低下
 ・ときおり襲ってくる”死にたい”という感情

などに苦しんでいらっしゃいました。
新宿を初診されたのが、昨年2月ですので1年5ヶ月前になります。
その時の投薬は、

 エビリファイ
 セロクエル
 ドグマチール
 アキネトン

 レンドルミン
 サイレース

 酸化マグネシウム・ウルソ

初診時の検査データでは、やせ形でないにも関わらず 総コレステロール値が低く、その他ではビタミンB群の重篤な不足がありました。
また血糖調節障害があり、いわゆる低血糖症の状態でした。
そして2回目3回目の検査結果から鉄の不足が存在することが分かってきました。

この患者さんにたいしての新宿での僕のサポートは、食事指導と不足栄養素の補充と代謝の改善です。
決して精神科教授が言うような、統合失調症の治療を門外漢の素人がやったわけではありません。
その一つの理由は、この患者さんのお住いが九州なので新宿での投薬の調整が困難であったからです。

糖質制限の食事を実行し、検査データからその時その時に必要な栄養素を補給する治療を1年5ヶ月にわたり実行した結果は次の通り。

<投薬内容>
 セロクエル 25mg 1錠 寝る前 
 アキネトン 1錠 寝る前のみ

・仕事にも毎日通い、最近では多少の残業もすることが出来る。
・意欲も保たれ、通勤のためにバイクを購入し乗っているが、春などはとても気持ちよいと感じながら通勤できた。
・たまに薬を飲み忘れて寝てしまうことがあるが、そのときには少し沈んだ気分がでることがある。
・副作用は全くない。


検査データの変化は次のようなものでした。

○ 総コレステロールの上昇 → これは総合的な栄養状態の改善を示します。
・コレステロールの低値は、うつ病やうつ症状との関係が多く指摘されている検査データの問題点です。
・コレステロールが低い統合失調症の患者さんは、自殺のリスクが高く衝動性が亢進します。

○ 一時的に上昇した尿素窒素の最低下
・この結果はおそらく仕事量の増大などによる、ビタミンB群の消費増によるものと考えられます。
・労働やストレスなどによって大量のビタミンB群を消費する体質なので、今後もビタミンB群の補充は状態がよいときでも継続することが望ましい。


カウンセリングの最後には、最低量のセロクエルは継続し無理に減薬や断薬を試みないこと、アキネトンは現在の投薬量であれば不要であることが予想できることなどを話し合いました。

1年5ヶ月の期間でスムーズに減薬され、しかも就労も問題無く出来るほど改善されました。
くりかえしますが、新宿で僕がサポートしたのは「食事指導」と「栄養素補給」のアドバイスです。
その結果が統合失調症の投薬を劇的に減量することを可能とし、陰性症状と言われていた無感情の患者さんが、バイクで気持ちよいと感じながら、残業まで出来るようになっているのです。
そしてその背景には、代謝の改善がありコレステロールについては多くのエビデンスが存在するのです。

このような視点が、現在の精神科医師育成トレーニングにはきっと欠けているのでしょうね。。。。

夕べのことは、自分がかなりしつこい性格であることを再確認させてくれました。
このような内科的な視点を、一人でも多くの精神科医が持つようにならなくては、莫大な患者さんたちがただただ投薬を継続されることになってしまうのです。
| 統合失調症 | 15:30 | comments(6) | trackbacks(0) |


統合失調症の臨床研究進行状況
JUGEMテーマ:健康
すでに他のクリニックで統合失調症と診断され、新宿のクリニックへ栄養療法を希望し受診された患者さんにご協力をいただきながら、統合失調症にたいする栄養療法の効果を確かめる臨床研究が進んでいます。

その研究の中心は以前にブログでも紹介した、栄養大学の大学院生になった統合失調症と診断されていた元( ?)患者です。
今回の研究では正常な方々をコントロール群として同じ内容の検査を行って比較対照が出来るタイプなのでとても研究の質とすると高いものです。

6月末の時点で、統合失調症患者グループの最初の検査はほぼそろいました。
あとはコントロールグループの検査と、患者グループの治療による変化を見ていくことになります。
改善までにしばらく時間がかかることも多いので、2つのグループに差がでるまでの観察期間が十分であるかどうかなど課題はまだまだ大きいのですが、とても意味のある研究であることは確かです。

本来であればこのような研究は自分が中心となり勧めていくことが重要なのですが、今回は元患者さんが、自分の改善した理由についてを深くしりたいということから始まりました。

今日の外来でも大学を休んでいた学生さんが、薬を全て止めてこの4月から復学していたことを報告してくれたり、パキシルを長期間飲んでも日常生活が出来なかった女性が、投薬不要で仕事にも復帰出来た報告をいただいています。

本来であれば、”良くなった””良くなった”という話だけではなく、臨床研究のようにグループ分けをして効果を統計学的に検証することが重要なのでしょう。

この治療がもっと広く(頭の硬い)医師に知られ認められるようになるための必要な課題なのです。



| 統合失調症 | 16:59 | comments(2) | trackbacks(0) |


統合失調症の本当の原因は?
JUGEMテーマ:健康
 

昨日は、元患者さんとミーティングをしました。

何度か紹介しましたが、大学在学中に統合失調症を発症し投薬治療や入院治療を経験されたのちに栄養療法を行い、現在は服薬もなく全く無症状である患者さんです。

大学を卒業したのちに、自分がどうして栄養療法で改善したのか?その理由を知りたく栄養大学の大学院に進まれた方です。

 

いよいよ大学院での研究が本格的になり、自分の実験のための相談に来てくれたのです。

彼女の研究は、統合失調症という現在もはっきりとした原因がわかっていない病気の根本的な何かに迫る内容であると思います。

 

・ナイアシンの代謝に関わる遺伝的素因の検討

・統合失調症の患者さんに共通してみられるビタミンB群の代謝異常の検討

5時間糖負荷検査の結果と症状の関連の検討

・オーソモレキュラー治療前、3ヶ月後、6ヶ月後における血液検査データの推移

・それらの時期における自覚症状の変化

・それらの時期における抗精神病薬の投与量の変化

 

これらの項目を検討し、統合失調症を発症する方々の栄養代謝的な素因の検討と、オーソモレキュラー治療の効果の検討をするものです。

多くの患者さんの治療経過をみると、多くの方々に症状の改善と投薬の減量などが可能となるのですが、どうしても少数の方々に改善傾向が得られないこともあります。この研究によってそれらの差がどこにあるのかも分かってくるかもしれません。

| 統合失調症 | 08:41 | comments(3) | trackbacks(0) |


継続は力なり!! すばらしい改善
JUGEMテーマ:健康

今日は、3年間にわたりオーソモレキュラー(栄養療法)を継続してくれている患者さんとのカウンセリングでした。

この1年間とくに問題なくアルバイトが継続できているそうです。
しかも、その仕事の精度がすばらしく、同僚よりもはるかに正確な仕事振りのようでした。
ただそのことが自給などの評価に関係していないといことも、笑いながら話してくれました。

この患者さんは、統合失調症と診断され長期間にわたり多剤併用で治療されていました。
3年前からこの治療を併用し、本当に根気良く継続してくれています。
治療初期のカルテを見てみました。

・薬を飲んでも寝つきが悪く、朝起きることができない。
・立ちくらみが強く、頭を下げないとならなくなる。
・とにかく疲れやすい。外に出ると、すぐに疲れてしまう
・人付き合いが苦手
・アトピーがある

そんな彼が、確実に少しずつ少しずつ改善していきます。
朝起きることできるようになる。
少し意欲が出てきて、外に出ることが多くなる。
図書館へ行って、本を読むなど活動が出てくる。
減薬が進む・・・・

そして去年の今頃に、  『アルバイトをできますか?』

アルバイトを始めるにはやはり条件がありました。
週多くても3回。
そして一回の勤務が4時間程度

この条件に合うのは、レジ担当の仕事でした。
入れ替わりお客さんがレジに並び、プレッシャーのかかる仕事です。
最初の頃は、いつも足に緊張の汗をかいていたそうです。

そして
『いらっしゃいませ!!』
『ありがとうございました!!』

と声をかけなくてはなりません。
そんな環境ですが、1年間でレジのお金の誤差が、なんと7円!!
他のスタッフは、年間1000円の誤差があるそうです。

そして仕事がない他の曜日は、
図書館へ通い、放送大学の勉強を行い、運動し・・・・・・
一週間、毎日予定がありそれを淡々とこなすことが可能になっている
とのことでした。

ホッファー先生がいつもお話されていた、治療の目標。

”TAX payer”

十分に目標達成です。
今後、さらに楽しみになるかうんせりんぐでした。
 
| 統合失調症 | 22:54 | comments(3) | trackbacks(0) |


モテ季??
JUGEMテーマ:健康
ここで質問にはお答えしないのですが・・・・いくら捜しても、このブログに鯛の大きさは書いていないので・・

先日まで掲載されていた、真鯛は・・・・・  80cm  7.5kg  です!!

もちろん、自己新記録です。
実は今年は、その前にも記録更新していたので、とてもラッキーなシーズンでした。


さて本題です。
昨日の診察で、若い女性で統合失調症の診断を下されていた患者さんが来院されました。
同じ栄養療法でも、経過が様々ですので、統合失調症と診断されている患者さんには、実は多くの異なった病態が脳では起こっていて、表現される症状が幻聴などの統合失調症に特有のものが現れるだけではないのかと思っています。

昨日の患者さんも、症状は典型的な統合失調症で投薬が始まりましたが、栄養療法で実にスムーズな改善経過を示しています。

昨日の診察時で、投薬は他の主治医から処方されているのですが、実際に服用する量は僕が指導しています。

1日量として ルーラン 4〜8mg エビリファイ 12mg をまだ服用しています。

患者さんによって、この量でも身体的な副作用が強くでてしまい、日常生活が困難になることも多いのですが、この患者さんは栄養療法によって倦怠感やその他の副作用もキレイになくなりました。

糖質制限によって体重も徐々に減り、とてもスッキリとして明るい雰囲気がでてきました。
数ヶ月前から、週2〜3回の短時間のアルバイトは許可していたのですが、すでに週5回のアルバイトをこなしているとのことでした。

このような場合には、印象として無理をしていると感じることも多く、そんなときには後に症状が増悪して一度振り出しに戻るようなこともあるのですが、昨日の患者さんの印象は、とても自然で無理している印象は皆無でした。



少し前の診察で、恋愛について話したことがあったので、その分野についてちょっと質問してみたところ・・・・


『今、実は4人の男性から好意をもたれているのです・・・・』


と恥ずかしそうに教えてもらいました。
どの男性も優しい、まじめな方だそうです。


その話を聞いて、

『今のあなたが、そのような優しいまじめな男性から好意を持たれるような雰囲気をしているんだよ』

と伝えました。
本当にそんな感じです。
穏やかで、明るく、楽しそうです。

人生には、妙にモテる ”モテ季”  が3回あるそうです。
その話をしたら、患者さんは初めてだそうですので、あと2回もあるから、じっくりと焦らずにねぇ〜〜とアドバイスしました。


この治療で改善する患者さんがいらっしゃいます。
もちろん満足いかない経過の患者さんもいらっしゃいます。

ところが投薬治療だけでは、今日ご紹介したような患者さんの経過はあり得ないのです。
一人でも多くの患者さんが、日本のどの精神科でも栄養的な考え方をもって、上手に投薬と栄養療法が併用されたら、どれだけ多くの患者さんが救われることでしょう。

| 統合失調症 | 18:56 | comments(4) | trackbacks(0) |


患者さんの経過 その8 自立へ
JUGEMテーマ:健康

少し以前まで一人の30歳代の統合失調症の患者さんの経過をお伝えしてきました。
今回は、その最終回になると思います。

栄養療法を始める前と比較して1/10以下まで薬の量が減り、本人の意欲も上がってきていました。
そこで、近所の工場に就職を試みたこともありました。

ところが、作業の覚えが悪い。。。動作が鈍い。。。。

などの理由で、数日で解雇されてしまいます。

その後は、以前からの作業所と自宅の行き帰りの生活になり、約1年が経過しました。
お母さんは、息子さんの将来を心配し、どうにか自立した生活がおくれるようにならないものか・・・と考えていました。

そんなときに、自立支援の施設を見つけたのですが、そこは日常生活の全て・・・掃除洗濯炊事などを自分で行わなくてはなりません。
まだ朝も起きられず、部屋は散らかり放題の息子さんを見て躊躇したそうですが、息子さんに話をしてみました。すると、やってみる!!

そのことを診察室で相談されたときには、正直まだ早いかな・・・と思いました。
一番の心配は、食事でした。

血液検査データは、回数を重ねる毎に改善傾向を認めており不足していた栄養素も補われ、代謝も円滑に行われていることが分かっていましたが、肝心の食事がおろそかになることは大きな問題です。

それまで1ヶ月に1回だった診察も、一人暮らしが始まると来院できないので、3ヶ月に1回に減ってしまいます。それも心配のもとです。

自立生活が始まって、最初の外来ではお母さんが息子の生活を見て200点をあげます!! と表現されるほど、食事を含めた身の回りのことをこなし、理解ある職場へでの就労も行っているのです。

お母さんが、もう少したまには自宅へ帰って来て欲しいと言うぐらいです。


栄養療法を開始して数年が経ちました。
初診時には、目も合わさず、身体を震わせ緊張していました。
尿意も便意も分からない状態でした。
ゆっくりとした改善で、かすかな笑顔が診察室でも見られるようになり、
あるとき、診察室をでるときに
『おかげさまで・・・』
と言ってくれました。

その後、減薬が可能となったとき、表情と意欲がもどります。
ところが一般の社会からの冷たい仕打ちがありました。

そして今があるのです。

以前の処方の治療が継続していたら、このような経過はと取ることが出来なかったと思います。
食事や栄養素をもちいて、人としての機能をあげることを試みたけっか、この患者さんはひとつひとつのステップを上り、現在の状況を自ら維持しています。
自分で稼いだお金を、自分の必要なもののために使う。

そのことが、また大きな自信になっていることを診察室で感じるのでした。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■ 2009年8月23日 ”脳と栄養のシンポジウム”開催
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

○会 場  東京虎ノ門 ニッショーホール
○時 間
  午前の部 -- 10:30〜12:00 (申込み不要)
  午後の部 -- 13:30〜17:45 (申込み必要)
○参加費
  午前の部 -- 無料
  午後の部 -- 医療¥5,000(資料代含)/一般¥3,000
○落語(午前の部)
  古今亭菊志ん 氏
○講師陣
  市来 真彦 先生 (東京医科大学精神科准教授)
  江部 康二 先生 (京都高雄病院理事長)
  大平 哲也 先生 (大阪大学大学院准教授)
  姫野 友美 先生 (ひめのともみクリニック院長)
  廣瀬 久益 先生 (廣瀬クリニック院長)
  溝口 徹 (新宿溝口クリニック院長)

○詳 細 -- http://www.shinjuku-clinic.jp/20090823/
○申込・問合せ -- 新宿溝口クリニック(03-3350-8988


| 統合失調症 | 14:45 | comments(0) | trackbacks(1) |


| 1/14PAGES | >>