うつ病からがんの治療までオーソモレキュラー療法(栄養療法)の実際
医療法人回生會 新宿溝口クリニック 医師・歯科医師向けセミナーのご案内
うつ病、パニック障害、発達障害からがんの治療まで海外で広く実践されている「薬だけに頼らない」オーソモレキュラー療法を紹介します。投薬治療が中心のうつ病や統合失調症などに多くの実績があり発達障害にも応用されています。高濃度ビタミンC点滴療法は、がんの治療に新しい可能性を提供します。

院長よりご挨拶
溝口 徹

溝口 徹(みぞぐち・とおる)
自分にとって必要な栄養素を知ること。そして、その栄養素を十分に摂取すること。正しく、十分な栄養素が、自分の心と身体を、より良い状態に改善させます。
精神疾患の診断を受け、多くの薬を用いて対症療法の治療をされている方が多すぎます。最適な代謝が、脳内の神経伝達物質の分泌を適正化します。その結果、薬が必要であった症状の多くが改善することを、分子栄養学的なアプローチでは多く経験します。
このブログでは、日々の診療で経験する多くの患者さんの経過や、その背景にある学術的な作用を、できるだけわかりやすく伝えてゆきます。本来の自分らしさ取り戻すために、少しでも役立てていただければ嬉しく思います。

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アトピーをどうとらえるか?
JUGEMテーマ:健康
今日は、水曜日。
通常のクリニックでの一般診療の日です。

急な発熱の方が多く、検査の結果A型インフルエンザ陽性の方がいっぱいいらっしゃいました。
小さいお子さんから大人の方まで、まさに豚由来インフルエンザは流行のピークの印象です。
報道では、明日から医療従事者はワクチン接種ができるそうですが、自分は接種する予定はありません。
先週から、水曜日の診療中は1〜2時間毎にオリーブ葉エキスを飲みながら診療していました。

今日も、お子さんの不登校を治療しているご家族が来院されたのですが、栄養療法で治療中のお子様だけがインフルエンザにかからず、他のご家族は全員インフルエンザになってしまったそうです。 
インフルエンザの感染予防は、粘膜レベルでの初期に作動する免疫機構がとても重要です。
その初期免疫は、栄養状態と深く関係するところです。

さて今日は、久しぶりにアトピー性皮膚炎についてです。
成人のアトピー性皮膚炎は、ステロイドの使用期間が長いことが多く、栄養療法でも治療に難渋することが多くあります。
ただ根気良く取り組んでいただく場合には、とても高い確率で改善することも事実です。

今日は、数年前に自らステロイド使用を断ち、様々な治療法を行ってきたのちに、2年前から栄養療法を行っている患者さんが来院されました。
その患者さんが話されていた内容は、とても興味深くアトピー性皮膚炎の治療に有効な情報であると思いました。

初回の検査データに基づき、食事の指導と栄養素の補給を開始しました。
栄養素の補給は、長期間の治療を考えコストを優先させることになったので、ポイントになる栄養素(亜鉛)だけをサプリメントで補給し、そのほかは処方で可能なもので対応することになりました。

食事指導は、糖質制限がメインです。
アトピーの方は、消化管粘膜も弱く精製された糖質接種で血糖が乱高下することが多く、基本的には糖質制限が重要です。

栄養療法で初期に現れた変化は、皮膚がボロボロと剥け落ちることが少なくなってきたことです。
ただかゆみやほてりがひどく、睡眠障害は継続していました。

そこで鉄の補充を非ヘム鉄からヘム鉄へ変更しました。
その変更によって、明らかに改善傾向が強まります。

それでも夜のかゆみがコントロールできませんでした。
ただ治療用のサプリメントの違いを感じられたのか、そのほかの栄養素もサプリメントを用いることが増えてきました。
見た目は発赤が減り明らかに良くなっているのですが、やはりつらい夜間のかゆみが改善しません。

そこで彼にお勧めした検査がIgGフードアレルギーの検査でした。
IgGのアレルギーについては、日本ではほとんど注目されていないため一般の皮膚科などのクリニックでは検査されることはありません。保険でも認められていません。

IgGフードアレルギーの検査結果は、意外なものに陽性の結果があったそうです。
たとえば、トマト。

この患者さんの場合、IgGフードアレルギーの検査結果に基づいて食材を選択したところ、夜間のかゆみが明らかに改善し1回だめかゆみによって目が覚める程度まで改善したと話してくれました。

普通の医療機関で検査されるアレルギーは、IgEが関与するものです。
そばを食べると、その後に喘息がでたり蕁麻疹が出たり・・・そんな症状がIgEによるものです。
ところが遅発性のIgGが関与するアレルギーは、食べてすぐに症状がでるものではなく、症状も特異的なものではないので普通に食事をしていても分からないことがほとんどです。

IgGの検査は、アメリカへ郵送する特殊な検査のため、費用がかかります。
そのため、初診時に行う検査項目に入れていないのですが、今日の患者さんの症状の変化を見てみると、初診時から通常の栄養状態の検査に加えて、IgGフードアレルギー検査を加えた方がよいかもしれないと思いました。
| アトピー性皮膚炎 | 21:54 | comments(11) | trackbacks(0) |


嬉しい報告
JUGEMテーマ:健康
糖尿病の続きを書こうと思っているのですが、今日の診療でも嬉しい報告がありました。
今年の春に中学校を卒業し、希望の高校へ進学が決まった女の子が受診してくれました。
その女の子は、中学校の3年間は1日も休まず皆勤賞をもらうことが出来たそうです。

病気にもならずに3年間通学できたことを、お母さんは栄養療法のおかげとお礼を言ってくれました。
栄養療法を始めたのは、この患者さんが小学校も低学年だったと記憶していますので、もう6年ぐらいは継続してくれていると思います。
最初は、アトピー性皮膚炎の治療を目的に栄養療法に取り組んでくれました。今日会った感じでは、アトピーだったという雰囲気もないぐらいきれいに治っています。
その後も、そのときそのときに必要な栄養素を根気良く継続してくれていました。

幼稚園や小学校のときには、誰かが風邪を引くとすぐにもらい学校を頻繁に休まなくてはならないお子さんでした。
それが今日来院してくれた患者さんは、身長もスラッ伸びて、すでにレディの雰囲気でした。
新しい高校生活では、自分で食事を作る機会も増えてくることが予想出来るのですが、その事もちゃんと準備しているそうです。

今日は、お母さんと一緒に来院しくれ、これからの高校生活で注意することを僕から伝えてほしいといわれましたが、どうやら心配はなさそうでした。

中学校の3年間、風邪にもかからず、このインフルエンザの猛威にも感染しないで通学できたことは、栄養療法の効果ということができるかもしれません。しかし多感な中学時代に学校へ通うということは、単に病気にならないというだけではなく、多くの学校での問題・・・先生との問題、友達との問題・・・などを抱えて、それでいて家をでてストレスのある学校の校門をくぐらなくてはならないのです。

同級生は、300人弱だそうです。
その中で皆勤賞は、ほんの数人にだけがもらえるとても光栄な賞です。
そんなすばらしい賞を、小柄で弱々しかったアトピーの治療で訪れてきてくれた患者さんがもらえるなんて・・・。今日の嬉しい出来事でした。

| アトピー性皮膚炎 | 22:00 | comments(3) | trackbacks(0) |


成人の重症アトピーの患者さん
JUGEMテーマ:健康

今日は、知り合いのドクターからの封筒がとどきました。
その中には、新宿のクリニックを始める前から栄養療法にとりくんでいる40歳代の女性の患者さんの検査データが入っていました。

その患者さんは、重度のアトピー性皮膚炎の方です。
その他の成人型アトピーの患者さんと同様に、様々な治療を試みられてきていました。
治療を始めた6年ほど前は、アトピーの皮膚症状だけではなく、強い疲労感や急に訪れる不安感や焦燥感を伴っており少量の抗精神病薬も服用していました。

今では、様々な精神症状は改善し投薬も不要になっています。
ここ2〜3年は、知り合いのドクターに検査してもらいその結果を聞きに年に1〜2回受診されるだけです。
受診されるたびに、表情が明るくなり服装もおしゃれになられています。
お子さんの運動会などにも参加し、PTA活動にも積極的に関わっています。他人との関わりを出来るだけ避けていた以前とは人が変わったようです。
皮膚症状は、まだ満足する状態まで改善していないのですが、5〜6年前に比較すると明らかな変化です。
特に大きな変化は、皮膚の厚ぼったさが無くなり、所々皮膚が裂けていた部位が無くなったことです。

身体を動かす為には、関節を曲げ伸ばしします。それに伴い皮膚も伸びたり縮んだりします。この皮膚の弾力性などは、皮下組織のコラーゲンなども大きく作用するのですが、アトピーの場合には、もっとも表面にある皮膚の上皮の機能が低下してしまいます。
弾力がなくなり、カサカサしたりジメッとしたりするのも上皮の機能低下によるものです。

オーソモレキュラー療法(分子整合医学)では、上皮機能の改善にはビタミンAを必ず選択します。そしてビタミンAの働きを引き出す為に必要となる栄養素が亜鉛です。
とかく過剰投与の危険性などが指摘される二つの栄養素ですが、検査データを評価しながら行えば全く問題はありません。

先日の八重洲の診療では、成人男性の患者さんへ食事からの亜鉛補給のために、この季節からカキをお勧めしました。
お母さんの協力もあってかなりのカキを食べることができたそうですが、その結果としてアトピーの皮膚がとてもしっとりとしてきたと話してくれました。

そういえばこの男性の患者さんも八重洲を受診された数年前は、うつやパニック発作の改善を目的に受診してくれた方です。
半年前頃より、アルバイトなどが可能となり昨日は職場の健康診断の結果を持ってきてくれました。
本当に人間は可能性のかたまりであるといつも思うのです。




| アトピー性皮膚炎 | 12:57 | comments(2) | trackbacks(3) |


今日は美容系の学会でした
JUGEMテーマ:健康

今日は、『第3回日本美容抗加齢医学会』という学会で、”美容医療で必要なサプリメントの知識”というタイトルで話をしてきました。
タイトルにとはいっているのは、第3回の学会で3回目の講演なので、最初の年から毎年話をしています。

新宿や八重洲のクリニックでは、シミの治療を目的に受診される方は、いらっしゃいません。重度のアトピーやにきびの患者さんが、少ないのですが受診していただいています。

ところが、精神症状のトラブルの治療を目的に栄養療法をされる患者さんの多くは、皮膚のトラブルを合わせて持たれていることがとても多いです。
そして栄養療法を行うことで、精神症状の改善と前後して皮膚症状が改善されることがほとんどです。また精神症状が改善して居る状態の時に皮膚症状が増悪すると、その後に精神症状が悪化することも多いのです。

一般的に、交感神経が緊張状態の時には、皮膚症状が増悪し膿を作りやすくなるので、にきびのような状態になります。そのときの精神症状は、イライラ感、そわそわ感などが増悪し、ときに攻撃性が高まります。

今年でこの学会の講演は、完了しようと思っていたのですが、来年もよろしく!!と言われてしまいました。
新宿で治療されている患者さんには、簡単なアンケートですが皮膚の状態などもチェックするようにしていますので、統計的に処理して話をしようと思いました。
きっと、栄養療法によって多くの患者さんは皮膚の改善を自覚されているはずです。

| アトピー性皮膚炎 | 23:27 | comments(6) | trackbacks(0) |


アトピー赤ちゃんのママの挑戦
JUGEMテーマ:健康

ちょっと前に、自分の赤ちゃんのアトピー性皮膚炎の治療方針をめぐり、ステロイド軟こうの使用を勧める大病院の皮膚科のドクターとバトルを繰り広げた、元神経症のママについて紹介しました。

今日は、水曜日で辻堂クリニックでの診療日です。
そのママがクリニックへサプリメントを買うために訪れました。
買ったサプリメントは、亜鉛とビタミンAです。
この組み合わせは、アトピー性皮膚炎の治療には必要不可欠な栄養素です。

亜鉛は体内では比較的多く含まれるミネラルの1種です。
食材では、貝類などに多く含まれれている栄養素で、生命のみなもとと表現される期音があります。
不足によって意欲の低下(うつ傾向)やフリーラジカル除去の低下、インスリン分泌の低下による低血糖症を始めとする血糖調節障害などが生じます。
しかし亜鉛の最も大切な働きは、1つの細胞から同じ2つの細胞をつくる細胞分裂という過程でなくてはならないことです。
1つの細胞から同じ2つの細胞ができなくては、壊れた細胞を修復することもできないため、傷を元通りに治すことができません。私達の身体の恒常性を保つということから見ると極めて重要な栄養素であることが理解できます。

そして粘膜、皮膚、爪、髪の毛、卵巣、精巣などの入れ替わりが激しい組織には亜鉛が多く含まれています。そのために、男性の勢力剤などには多量の亜鉛が含まれいています。

アトピー性皮膚炎の患者さまは、皮膚が厚くカサカサして表面がフケのようになることが多く、活発に皮膚の細胞が細胞分裂して新しい良い皮膚を作っていかなくてはならないじょうたいです。このことからもアトピー性皮膚炎の治療に亜鉛が必要であることが理解できます。
またアトピー性皮膚炎の患者さんの困る症状に痒みがあります。
これは、皮下の継続する炎症による症状です。
痒みなどの局所にとどまる炎症は、その部位で炎症を沈静化するメカニズムがあります。この機能が破綻するといつまでも皮膚の同じところの痒みが継続することになります。
この局所の炎症を沈静化させるためには、食材からの脂の摂取のバランスを帰ることが必要になります。
私達が何気なく摂取している食材からは、オメガ6系の必須脂肪酸やアラキドン酸という脂肪酸を多く摂ることになります。
ところが局所の炎症を速やかに改善させるためには、オメガ3系の必須脂肪酸のバランスを高くしなくてはなりません。

そして摂取したオメガ6系の必須脂肪酸が悪さをする脂肪酸へ変化しないようにするのも亜鉛の役割です。
また摂取した良い脂肪酸であるオメガ3系の脂肪酸から炎症を沈静化する作用がある物資へ変化させるためにも亜鉛が必要になります。

このように亜鉛は、多岐にわたる機能を有し、私達が同じ状態を保つため、壊れた組織を修復するためにとても重要な栄養素です。

次回は、ビタミンAの働きと亜鉛の関係などから、アトピー性皮膚炎やその他の状態の改善のために投与する理由などについてお伝えしようと思います。

| アトピー性皮膚炎 | 23:01 | comments(8) | trackbacks(3) |


赤ちゃんのアトピーへのママの挑戦!
JUGEMテーマ:健康

『成果が現れました!』
というタイトルのメールが届きました。
そのメールは、1歳になる娘さんがアトピー性皮膚炎と診断されているお母さんから送られてきたものです。

これまでは、処方されたステロイド軟こうを塗っても、塗っているうちは少し改善するものの、ステロイド軟こうを塗るのを止めるとすぐに湿疹が増悪することを繰り返していました。
そして大病院の主治医へステロイド軟こうを使わないでアトピー性皮膚炎の治療をしたいと希望したところ、アトピー性皮膚炎はステロイド軟こうを使わなくては治らないと厳しく言われ、診察室でバトルになっていたそうです。

そしてどうやって離乳食を始めたばかりの赤ちゃんに栄養療法ができるか相談いただいたのです。
亜鉛の錠剤をすりつぶし、ミルクに入れること。ビタミンBコンプレックスのカプセルを開けて中身をいろいろなものに混ぜること・・・
離乳食は、にんじんやかぼちゃなどの緑黄色野菜を使って、できるだけβカロチンの摂取量を増やすこと、そして砂糖を控え、冷ました緑茶を止め麦茶に変更する指示をしました。

その後いただいたのが表題のタイトルのメールで、次のような内容でした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
最近、亜鉛ミルクも残さず飲むようになり、亜鉛を1日1粒飲めるようになりました。
スキンケアは、天然クリームとオーガニックオリーブのかけ湯を続けたら肌がシットリしてきました。天然クリームも赤いところだけで全身にはあまり塗らなくてもつるつるしてきました。
でもちろん食事も野菜、にんじん、ピーマン、カボチャを増やして、お茶を緑茶から麦茶に変えました。
調子がいいんです!
8月にはステロイドを赤いところだけに2.3回しか塗ってません!!
市民病院の先生に胸を張ってステロイド塗ってなくてこの綺麗さと言えそうです!
先生これからも栄養療法を母子共に頑張ります!
先生ありがとうございます!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

”母子ともに・・”って書いてあるのは、お母さんもこの治療を以前からずっと続けているからです。
以前に何度かこのブログでも紹介したことがある方です。
とても重度の強迫性障害で、多くのお薬を飲んでいました。
食事の変更とサプリメントの併用、そしてカウンセリング・・症状の改善と共にお薬を止めることができました。
いまでも軽い症状がでることはありますが、日常生活に支障をきたすことはありません。
それどころか、メールにもあるように大病院の医者とバトルして娘さんの治療に立場をとっています。
| アトピー性皮膚炎 | 22:32 | comments(1) | trackbacks(0) |


アトピー性皮膚炎の本を読みました
JUGEMテーマ:健康


栄養療法を行っている仲間のドクターから本を紹介されました。
『患者に学んだ成人型アトピー治療』佐藤健二著(阪南中央病院皮膚科部長)

サブタイトルは、《脱ステロイド・脱保湿療法》

心ある、そして常に科学者として患者さんの皮膚症状を観察しているドクターには、脱ステロイドを訴える方がいらっしゃいます。
今回の本は、さらに脱保湿療法もうたっています。
興味ある方は、ご自分でお読みいただくと良いと思いますが、この先生の豊富な臨床経験と常に治療が上手くいかないときに???と思いながら、患者さんを診察している姿勢が伝わりました。
そこでこの先生が行き着いたところは、成人型アトピー性皮膚炎の病態の大部分は、ステロイドと保湿療法の中毒症状であるということでした。
幼少時からずっとアトピー性皮膚炎の症状が悩みの種であった僕にも思い当たるところがとても多くありました。

このブログで紹介するのは、この本の中にあった記述が、精神疾患の分野でもとてもよく似ていると思ったからです。

この先生を訪ねる成人型アトピーの患者さんは、全員がすでに一般的なアトピーの治療であるステロイドと保湿療法を継続されているのです。そして症状が軟膏を変えたり強くしたりしても改善しなくなり、どうしようもなくなり受診されるのです。

普通の皮膚科の医師へステロイドを止めたいことを伝えると患者のその言動は、「ステロイド忌避」と表現され、その訴えは取り上げられることはありません。先生の答えは、
”ちゃんとステロイドを塗ってくださいね。そうしないとアトピーは治りませんよ。”

精神科の外来に似ていませんか??
投薬によって頭が回らなくなり、自分の考えがまとまらない・・・強い違和感を感じている患者さんは、薬を減らして欲しい、薬を止めて欲しいと訴えます。ところが訴えるとさらに薬が増えることがしばしば・・・それらの症状を薬が原因の症状として捕らえようとしない。

これまで驚くほど多剤の抗精神病薬を処方され服用されてきた患者さまは、医師の指示だからということで服用します。そして多くは薬剤の副作用を説明されていません。
この本にも記述がありましたが、薬には効果効能と副作用があります。
ところが効果効能と副作用として区別しているのは人間(医師や患者さん)であり、薬の立場から見れば、効果として現れる変化も副作用として現れる変化も区別はありません。
薬の作用としては同レベルなのです。

厚生労働省のホームページを始め多くのサイトで薬剤の副作用情報を調べることができます。是非ともご自分がおのみの薬の副作用を正しく理解して用いることをお勧めします。

アトピーのステロイドにしても、精神疾患の薬剤にしても、急に止めたり減量したりすることで起こる、さまざまなリバウンドとも言える症状が強いことがまた別の問題なのです。
| アトピー性皮膚炎 | 11:00 | comments(2) | trackbacks(0) |


アトピー性皮膚炎の改善と検査データの変化
JUGEMテーマ:健康


今日は久しぶりにアトピー性皮膚炎の患者さんの治療経過についてお伝えします。
日本皮膚科学会は、アトピー性皮膚炎の治療ガイドラインの中心を、今でもステロイド軟こうの使用にしています。
症状が烈しいときに、その『火消し』的な使い方でステロイド軟こうを使用しなくてはならないことはありますが、その病態のメカニズムを勉強するとステロイド軟こうを塗り続けることによってアトピー性皮膚炎を根本的に改善させることは、困難であろうと言うことが想像できます。
ステロイドを使って治ったという方は、ステロイドを使って火消しをしている期間にこれからお伝えするような身体の改善が得られたということではないでしょうか?

さて今日ご紹介する患者さんは、10代前半の学生さんです。
生後2ヶ月からアトピー性皮膚炎と診断されています。

これまでのブログでも紹介したとおもいますが、生後2〜3ヶ月は赤ちゃんの体内で最も亜鉛の貯蔵量が減少するときです。
そのために亜鉛欠乏性の皮膚疾患がとても出やすい状態になります。その皮膚症状があたかもアトピー性皮膚炎と良く似ているのです。

生後2ヶ月でアトピー性皮膚炎と診断されてから、ステロイド軟こうやワセリンによる保湿を続けていらっしゃいました。
受診されたときにも、布団のシーツは血だらけになるような症状でしたが、幸いなことにあまり強いステロイド軟こうを使用していませんでした。

通常の皮膚科の先生は、アトピー性皮膚炎の患者さまへ血液検査をすることはめったに無いでしょう。検査したとしてもあまり役に立たないアレルゲンの検査をするていどではないでしょうか?(この検査はとても高額なのです)

この患者さんの検査結果でアトピーの活動性や治療に重要な項目について下記に抜粋します。検査は初診時、10ヵ月後、1年半後の3回分のデータです。

       1年半後 10ヵ月後 初診時
IgE IU/ml   880   1600    2400
LDH IU/l    190   230     263
フェリチン ng/ml   24.7   22.9    19.0

一般的にアトピーの活動性を示すと言われているのがIgE抗体です。
栄養療法によって順調に低下しています。
また新宿のクリニックでは、LDHという項目も活動性を良く示すものとして評価していますが、この値も順調に低下しています。
フェリチンは、これまでも何回かせつめいしましたが、体内の貯蔵鉄の量を示すものです。まだまだ不足していますが、初診時と比較して上昇傾向にあります。

皮膚の症状は、確実な改善傾向を示しています。
自分で皮膚をつまんでもやわらかくなり、しっとりとしてきているそうです。
また嬉しいおまけとして、集中力がとても付いてきて勉強もはかどり成績もうなぎのぼりということでした。

アトピー性皮膚炎はアトピー体質という言葉があるにも関わらず、内科的にその体質を検査し対処することは行われていません。
いつまでこの国では、ステロイド軟こう中心の治療が皮膚科で行われるのでしょう??
諸外国の対応へも目を向けてもらいたいものです。


| アトピー性皮膚炎 | 09:58 | comments(1) | trackbacks(0) |


皮膚と栄養の勉強会
今日は、皮膚と栄養と言うタイトルで、医師向けの勉強会を開催しました。

この悪天候の中、九州・大阪など、台風で大変な状況の遠方の先生も参加してくれました。本当にありがたいことです。

アトピー性皮膚炎や難治性の皮膚疾患の改善を目的に新宿を訪れてくれる患者さまはいらっしゃいますが、皮膚科専門医の方々も多く参加する勉強会で、皮膚と栄養と言うタイトルで話をするのは多少のプレッシャーがありました。

実際に質疑応答の時間では、専門の先生方からの質問や提案などがありました。
それがまた、ポイントをついたものが多かったので、勉強会を主催した僕としてもとても勉強になったのでした。

これはなかなか面白い経験でした。
分子栄養学的な栄養療法を行うドクターグループの全体のレベルアップです。
普通の学会でみられる、演者の独りよがりではなく、普通の勉強会でみられる、一方的な知識の伝授だけではない、あたらしい形の予感がありました。

今日も大阪のたにまちクリニックの鈴木先生に、症例報告の部分をおねがいしました。
5人の患者さんの素晴らしい改善の報告をしてくれました。
このように一緒に発表してくれる医師が増え、そしてそれぞれの専門医としての意見や解釈を交えながら全体のレベルを向上させる。

とてもすばらしい方向性が見えた1日だったような気がします。
| アトピー性皮膚炎 | 22:47 | comments(2) | trackbacks(0) |


アトピーを食事で治す
アトピーを食事で治すという資料が机の上に置いてありました。

その資料は、新宿のスタッフが紹介してくれたものです。

京都の高雄病院というところで実践されている治療法で、新宿で行っている栄養アプローチにおける食事指導ととても良く似ているものでした。
その資料にあった生活習慣のポイントについて紹介します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

アトピー性皮膚炎と食生活十箇条

一、主食は未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
二、白パン、白砂糖など精製炭水化物の摂取は極力減らす
三、発酵食品(味噌、漬け物、納豆など)をきちんと食べる
四、液体でカロリーを摂らない(飲み物は水、番茶、麦茶、ほうじ茶など)
五、魚介類はしっかり食べ、肉類は適量を摂る
六、季節の野菜や海草はしっかり食べ、旬の果物も適量に摂る
七、オリーブオイルや魚油(EPA,DHA)など身体によい油脂は積極的に摂る
八、牛乳は極力減らし、チーズやプレーンヨーグルトは適量摂る
九、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ
十、食事は楽しく、ゆっくり、よくかんで
(財)高雄病院  http://takao-hospital.jp/

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さすがですね。
とても良くまとまっていて実践的です。
僕らが指導する食事療法とほとんど同じ内容です。
この指導で、特に評価できることは、アトピーの食事指導であるにも関わらずタン白制限を行っていないことです。

アトピーのような皮膚疾患はどうしても塗り薬やスキンケアなどばかりに目が向いてしまいます。(もちろん大切なことですが)
いまだに日本皮膚科学会は、栄養面とアトピーの関係については無視なのか興味がないのか・・・、治療のガイドラインはステロイドを中心とした軟膏治療ばかりを強調します。
大きな病院で皮膚疾患に対して、栄養的な考え方を導入することなどが始まり、本当に嬉しい限りです。

アトピーに限らず、病態の改善にはタンパク質の代謝を良好な状態にたもつことが絶対条件なのですが、今のアトピーの治療では全くおろそかにされているだけでなく、いたずらにタンパク質の制限が行われています。

この資料を僕に紹介してくれたスタッフは、アトピーの治療のために、以前この高雄病院に入院していたことがある女性です。
そのときの入院治療で、食事によって症状が変化することを実感し、あることがきっかけになり、新宿で治療するようになりました。
当時は、体力的にも限界になり、専門学校を辞めなくてはならないほどの状況でしたが、栄養療法によって、アトピーの症状も改善し、体力も向上!!
新宿のクリニックをアルバイトで手伝っていたのですが、ついにフルタイムの常勤スタッフに抜擢されたのです。
そして、ここ数ヶ月は、どのスタッフよりも残業時間が長い労働環境になってしまいました。

ここで症状やデータが増悪したら、雇用主である僕の責任です。。。。が、ついついデキルので仕事をたのんでしまうのです〜〜。
| アトピー性皮膚炎 | 13:52 | comments(1) | trackbacks(0) |


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