うつ病からがんの治療までオーソモレキュラー療法(栄養療法)の実際
うつ病、パニック障害、発達障害からがんの治療まで海外で広く実践されている「薬だけに頼らない」オーソモレキュラー療法を紹介します。投薬治療が中心のうつ病や統合失調症などに多くの実績があり発達障害にも応用されています。高濃度ビタミンC点滴療法は、がんの治療に新しい可能性を提供します。

ご挨拶
溝口 徹

溝口 徹(みぞぐち・とおる)
自分にとって必要な栄養素を知ること。そして、その栄養素を十分に摂取すること。正しく、十分な栄養素が、自分の心と身体を、より良い状態に改善させます。
精神疾患の診断を受け、多くの薬を用いて対症療法の治療をされている方が多すぎます。最適な代謝が、脳内の神経伝達物質の分泌を適正化します。その結果、薬が必要であった症状の多くが改善することを、分子栄養学的なアプローチでは多く経験します。
このブログでは、日々の診療で経験する多くの患者さんの経過や、その背景にある学術的な作用を、できるだけわかりやすく伝えてゆきます。本来の自分らしさ取り戻すために、少しでも役立てていただければ嬉しく思います。

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女性に不足しがちな栄養素〜ビタミンB6の重要性〜

前回のブログで若い女性にカロリー、そしてタンパク質が足りないとお話ししましたが、当然その他の栄養素もそれに伴い不足していきます。


  

その不足する代表的な栄養素が鉄とビタミンB群です。

貧血という診断を受けていなければ貧血ではないわけでは決してなく、日本人の女性はかなりの確率で潜在性鉄欠乏とビタミン欠乏状態にあります。

  

   

鉄欠乏に関しては特異的な症状は乏しいですが、以下のようなさまざまな不定愁訴と深く関係します。


・動悸、めまい、肩こり、頭痛

・皮膚、爪、髪の毛、粘膜のトラブル

・注意力の低下やイライラ感を感じる

・食欲不振

・抑うつ感、意欲の低下  など


  

つまり鉄欠乏で食欲不振になりお肉などがしっかり食べられず、さらに鉄欠乏に…という悪循環に繋がるというわけです。

   

   

話は変わりますが、私たちの気分や感情は脳内神経伝達物質のバランスに左右されます。

興奮系(ノルアドレナリン、ドーパミンなど)と抑制系(GABA)、そしてそのバランスを調整している調整系(セロトニン)の3つのバランスによって安定したり、不安定になったりします。


そのセロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリン、GABAは全て身体に入ってきたタンパク質は血流脳関門を通り様々な栄養素の助けを得て、それぞれの神経伝達物質に形を変えていくのです。

  

    

このようにタンパク質がそれぞれの神経伝達物質に形を変えていく上で、最も重要とされる栄養素はなにか?

  

それがビタミンB6なのです。

  

・フェルニルアラニン→ドーパミン

・ドーパミン→ノルアドレナリン

・グルタミン→グルタミン酸

・トリプトファン→セロトニン

・グルタミン酸→GABA


つまり、ドーパミン、ノルアドレナリン、グルタミン酸、セロトニン、GABAの神経伝達物質が生成されるためにはビタミンB6が必要不可欠なため、ビタミンB6が不足すると様々な不定愁訴を生み出すということがここからも分かるでしょう。

  

  

そして女性ホルモンであるエストロゲンの分泌はトリプトファンの消費量を増やすため、当然のことながらトリプトファンの代謝に必要なビタミンB6の消費量を増やします。

  

  

その中でも特にビタミンB6不足の影響を受けるのが抑制系伝達物質であるGABAであり、

脳内神経伝達物質のバランスを崩してしまう結果に繋がってしまうのです。


   

つまり女性ホルモン補充療法やPMSの治療においては、何においてもビタミンB6の評価と補充が非常に重要なポイントになります。

  

  

前回のブログで若い女性のカロリー不足が深刻という話をしましたが、タンパク質と脂質不足だと、身体にとって大切なコレステロールを充分に生成できません。

そして人体の免疫維持に大切な役割を果たしているビタミンD3はコレステロールから作られているため、低コレステロールはビタミンD3不足の原因にもなるのです。


  

そしてコレステロールから生成されるプレグネノロンは本来なら男性ホルモンや女性ホルモンの材料となるDHEAを生成するのですが、ストレス下ではコルチゾールの分泌のために作用してしまうのでその結果、DHEAをうまく生成することができなくなります。

  

   

つまり男性も女性も健康なホルモンバランスを保ち、免疫力などを維持するビタミンを生成する力を弱めないためにも、過度のストレスを避け、カロリー不足をしっかり補うことがとても大切なのです。


   

以上、2回に渡り女性の栄養について書いてみましたが、本ブログをご覧の方に現代の栄養不足の現状をご理解頂いて個々の意識と食事を変えていくきっかけになればとても嬉しいです。


   

| 医療セミナー報告 | 14:52 | - | - |


現代女性の栄養の問題点

先日の統合医療展でお話しした『女性のエイジングと栄養の関係』についてブログでも2回に分けてその概要をお伝えしたいと思います。

    

  

女性は月経がはじまり、妊娠、出産を経て閉経するまでの間、身体は以下のような変化を遂げています。



初期: 10代〜


生理が始まり、思春期の成長期と月経が重なり、鉄などを始め、あらゆる栄養素が不足する可能性が高いのでしっかりと補充する必要があります。

   


中期:20歳代中頃〜40歳頃


この時期は妊娠、出産、授乳など母体から赤ちゃんに栄養が使われ、成長期同様、非常に栄養を消耗する時期です。

妊娠と出産前後の栄養強化はその後の母体の健康に大きく影響します。

同時に、ホルモン分泌に伴うPMSなどの不調も起こりやすいのがこの時期です。

  


後期:40歳中旬・後半頃〜

いわゆる更年期で、閉経に向けホルモンバランスが徐々に乱れていく時期ですが、ここでも栄養をしっかり入れておくと、更年期の症状はかなり軽減できます。



閉経後閉経後は、ホルモンの作用低下を代償するアプローチがきちんとなされているかが大切なポイントになります。

   

  

どの年代でも共通する栄養の問題点は

‥質依存とカロリー不足から来るタンパク不足

貧血と診断されない鉄不足

ビタミンB不足

   

ご存知の方も多いと思いますが、鉄不足やビタミンB不足はメンタル不調の原因に繋がり、いわゆる原因不明の体調不良が起こることもあります。

これがいわゆる『不定愁訴』と呼ばれるもので、精神科に行くと抗精神薬が処方されてしまうというわけです。

   

  

鉄とビタミンB不足と同様もしくはそれ以上に自分が危惧しているのは『女性の摂取エネルギー不足』の問題です。

女性の間ではモデルのような体型が憧れとされ、特に20代・30代女性の『痩せ』が深刻となっています。  


  

その結果、この20年で出生数は減少するも、低出生体重児の割合がかなり増えているのです。

母体の妊娠前のBMI(特に23未満)が低く妊娠中の体重増加が少ない場合、低体重児として生まれる可能性が高くなります。

   

  

このように妊娠前や妊娠中の母体の栄養状態は子供の多くの疾患発症と関係しており、低出生体重児は2型糖尿病の発症だけでなく、心筋梗塞や高血圧を発症する確率も上がることが既に日本人で確認されています。

     

  

現在日本では初産の平均年齢は30.1歳とされており、全国で4人に1人が、いわゆる高齢出産と言われる35歳以上で初めての出産を経験していますが、ここで『サザエさん』の家族の例をあげてみましょう。

   

  

サザエさんの家族は昭和初期の一般的家族構成の代表例です。

フネさんは43歳でワカメちゃんを出産していますが、このように現在高齢出産と言われる年齢での出産は当時は珍しいことではなく、昭和初期には50歳以上の出産も多くあったのです。

    

  

昭和初期に不妊治療は行われていないので全て自然妊娠なのです。この当時と比較して現代のほうが栄養状態が良いように思いますが、20〜40歳代の女性の摂取カロリーや摂取タンパク質量については 同程度かそれ以下になっています。


   

日本人の女性の約8割が該当するといわれている『新型栄養失調』。

この背景には思春期、若い女性の極度のダイエット思考が隠れていることが多く見受けられます。

      

   

次回のブログでは女性に不足しがちな栄養素についてお話ししようと思います。

| 医療セミナー報告 | 08:00 | - | - |


2019年統合医療展の報告
1月23日と24日、東京ビックサイトにて2019年統合医療展が開催されました。
自分は23日に2回、皆さんの前でお話をする機会を頂きました。

  
1つ目の登壇は一般社団法人オーソモレキュラー 医学会特別シンポジウム(参加費無料)で、会場は満員、椅子の周りを立ち見の方々が取り囲むくらい大盛況でした。

  
最初に柳澤先生がオーソモレキュラー医学の概要と世界の動向についてお話しくださった後に、自分が血液検査が語る栄養状態とオーソモレキュラー教育の現状についてお話ししました。
そして最後に井手口先生が、食事からという観点でスーパーフードとその活用法をご紹介下さいました。
   
  
質疑応答の時間には沢山の質問が出て、参加者の皆さんのオーソモレキュラー への関心の高さを伺えました。大変活気のあるセミナーだったと思います。
  
  
2つ目の講演は休憩を挟んで自分の単独講演でした。
こちらはチケット制の有料講演だったにもかかわらず、大変多くの方が会場にいらしてくださいました。
  
タイトルは『女性のエイジングと栄養』について。
   
この講演には一般大学の栄養学部の教職の方などが参加して下さっていたようで、潜在性栄養障害の問題が良く分かったと後でコメントいただき、普段自分の話を聞くことが無い方々にオーソモレキュラーの考え方を少し知っていただけたと思います。

  
女性の栄養については、このブログを読んでくださっている皆さんも非常に興味あるトピックではないでしょうか?

  
概要にはなりますが、明日のブログで2回に分けて講演内容を紹介できたらと思っています。



| 医療セミナー報告 | 21:46 | - | - |


【生殖医療におけるオーソモレキュラー 素タ荏阿肪里辰討きたいこと〜】


819日(日)、第17回生殖バイオロジー東京シンポジウムのランチョンセミナーで『生殖医療に必要な代謝経路を読み解く』というタイトルでお話しさせていただく機会がありました。

   

    

日本人の女性はこれから出産を控えた20代・30代の痩せが深刻な状態で、摂取カロリーの低下がその背景にあります。

皆さんは出産前の女性の低栄養が子供の多くの疾患発症と深く関係しているということをご存知でしょうか?

   

   

低体重児は成人後に2型糖尿病になりやすいというのは有名な話ですが、出産前の女性の低栄養は虚血性心疾患・本能生高血圧・メタボリック症候群・脳梗塞・脂質異常症・神経発達異常などと相関関係があると言われています。

   

これは成人病胎児期発症起源説(DOHaD)として国内外で専門の学会において議論されています。

   

ここで、元々はうつ病と診断され生活保護を受けていた患者さんの例をご紹介しましょう。

   

初回の検査では食後高血糖・鉄欠乏・脂肪肝の所見がありましたが、検査後は糖質制限食とサプリメンテーションで断薬に成功。

パートも可能となり生活保護を返上するまでに至りました。

その後、オーソモレキュラーでの妊娠を希望され、47歳で妊娠、無事ご出産されています。

   

これは栄養を整えたことで、社会復帰だけでなく新しい家族を迎えることが出来た患者さんの例です。

   

   

従来の不妊治療にオーソモレキュラーを併用し、妊娠・出産に至っている患者さんも多くいらしゃいますが、不妊治療におけるオーソモレキュラー的アプローチは女性だけではなく、男性にも非常に有効で、男性の方が改善の効果が早く出やすい傾向にあります。


    

例えば不妊症のクリニックで精子の質が悪いと言われた36歳男性に、ビタミンB群と亜鉛、ノコギリヤシ、ビタミンD及びuDHAを飲んでもらったところ、1年後の検査では精子量・数が増加し、運動率が大幅にアップ。そして奇形率は低下という結果が得られました。

   

   

オーソモレキュラー療法では、妊娠希望でクリニックを受診される患者さんにまず行うのは、詳細な血液検査です。

   

血液検査においては

   

.織鵐僖代謝の状態チェック

炎症や微小血栓の有無

E瓦箘 ̄瑤硫疉埖チェック

DHEA-sや甲状腺などのチェック

      

などが非常に重要なポイントになります。


   

これらの検査結果を踏まえて

食事指導とサプリメンテーションを行い、3ヶ月後に効果判定の再検査を行うという流れです。

  

   

タンパク代謝について少し説明を加えると、人間は食事から摂取したタンパク質をアミノ基転反応や酸化的脱アミノ反応を経て代謝するのですが、これらの反応にはALTASTLDH(乳酸脱水素酵素)が補酵素として必要になります。

これらは普通、肝機能評価の指標となる項目ですが、オーソモレキュラーではタンパク代謝が上手くいっているかの指標にもなるのです。

  

   

妊娠に必要なビタミンD3DHEAは、テストステロンやエストラジオールなどの性ホルモンの前駆体であるコレステロールから作られるのですが、これらはカロリー不足やストレス下では、十分に作ることが出来ません。

つまり、妊娠希望であるならば、ストレスコントロールして、栄養をしっかり摂取しコレステロールをしっかり確保することが大切なのです。

   

   

そして不妊治療においては甲状腺機能の適正化及びビタミンDの濃度を上げることも重要な要素になります。

これらの2つについては、次回のブログでお話ししようと思います。

  

  

また、妊娠中における鉄欠乏は産後のうつ・不安・認知機能・ストレスと深い関係にあり、産後のコレステロール低下は、不安・怒り・うつの有病率と有意差があります。

妊娠がゴールではなく、産後の不調を防ぐためにも妊娠中及び出産後もタンパク質や鉄をしっかり摂取することの重要性がここからも分かるでしょう。

   

   

不妊治療だけではなく、オーソモレキュラーにおいて基本的に全ての病態改善の基礎となるのは生化学的な補正です。

食事とサプリメンテーションで生体内分子の補充をし、消化吸収・解毒なども考慮をして腸内アプローチも併用することがあります。


  

妊娠希望や妊娠中の栄養アプローチを目的にクリニックを訪れる患者さんたちには、妊娠前及び妊娠中、そして出産後も栄養をしっかり母体にいれることが母体の健康だけでなく、生まれてくる赤ちゃんにも影響を大きな及ぼすことをお伝えするようにしています。

   







   







   


   


   


  

| 医療セミナー報告 | 11:13 | - | - |


昨日はベーシックセミナー

JUGEMテーマ:健康


昨日は、浜松町の会場でベーシックセミナーでした。
80名を超える多くの方々に参加いただきました。


何回も何回も参加いただいている先生方には、特に前半のオーソモレキュラーの概論については繰り返しになり申し訳ないとおもいますが、ベーシックセミナーの性格上初めて聞いていただく先生方へ必要な情報と思い時間を割いています。

今年は4月にアジアで初めてのオーソモレキュラーの国際学会が渋谷で開かれることが決まりました。
医師や医療従事者だけでなく、一般の方々へ広く栄養の大切さを知っていただく機会になると思います。

思い返せばベーシックセミナーを始めた2003年新宿にクリニックを開設し医師向けセミナーを始めたころとは栄養に関する環境は激変し、今現在も常に変化し情報はアップデートされています。
そんな状況でも、基礎となるところは変わらないものがあります。
ベーシックセミナーでは、そのなかでも3つの分野について血液検査データとの関係についてお伝えしました。

みなさん休日を使って参加いただいたと思います。
今日から、いつもの月曜日が始まりました。

またがんばりましょう!!






| 医療セミナー報告 | 10:01 | - | - |


【2017年8月20日(日)オーソモレキュラーサイカイアトリーのセミナー報告】
今日は先日開催されたセミナーの報告をしたいと思います。


今回のセミナーは、オーソモレキュラーサイカイアトリーというタイトルで、精神科心療内科領域における栄養療法についてとりあげました。


心療内科領域は、我らが姫野友美先生にご講演いただき、実際の症例の改善経過と栄養療法はいかに医療経済的に見てもメリットが大きいかについてお話しいただきました。


そして今回のセミナーは、何といっても国立精神・神経医療センター神経研究所疾病研究第三部 部長の功刀浩先生をメインスピーカーにお招きしたことです。
功刀先生は、精神科専門医であり国立研究機関のリーダーのお一人です。


オーソモレキュラー療法は、多くの医師に知られるようになっていますが、功刀先生のような精神科専門医でしかも国立の研究機関のリーダーのような立場の医師には、まったくと言って良いほど受け入れられていないと思います。

事実、ある大学の精神科教授は御著書のなかで、栄養療法で増悪した患者として”溝口さん”という方を登場させ、暗に栄養療法と自分にたいする批判的なご意見を示されています。


そんな状況でも、今回のセミナーにご登壇いただけたのは本当に画期的なことなのです。


また今回のセミナーでは、東京医大のメンタルヘルス科准教授の市来先生に座長をお願いしました。

市来先生には、新宿で月に2回外来を担当していただいている頼りになる精神科のスーパードクターです。
そしてなんと市来先生は、僕の高校時代の同級生でもあり、研究時代に功刀先生が指導医だったという経緯もありました。

写真は、大学の准教授である市来真彦先生、国立機関の中心的なドクターである功刀浩先生、そして心療内科学会の評議員である姫野友美先生との貴重な記念写真です。


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| 医療セミナー報告 | 09:49 | - | - |


【8月6日 MSSアドバンスセミナー報告】
2004年から継続している血液検査データの読み方のセミナーが8月6日に品川で開かれました。

今回は、基礎的なセミナーを受講していただいた方々が対象のアドバンスセミナーでしたが100名にもなる多くの方々に参加いただきました。

小さな集会場のようなところからスタートした勉強会が、このように多くの方々に集まっていただけるようになったことだけでも感謝です。



さて今回は、一筋縄では解釈が困難なデータをどのように読み取っていくかについて、新しいアプローチを組み立てました。

あくまでも患者さんのつらい症状を改善させるための情報を集めるのが検査なので、ただ検査データの問題点を修正するだけでは治療にはなりません。

オーソモレキュラー療法によって、絡み合った問題をほぐし、バランスのとれた状態にするために。
 ATPが円滑に作り出される
◆.織鵐僖質の消化・吸収・利用・排泄 が順調である
 血糖値がコントロールされている
ぁ‥瓦陵用や運搬が滞りない

これらを個々に評価し改善へのアプローチを組み立てる。
そして病態を複雑にし、改善の妨げになる状態
  ̄蠑匹寮気靴ど床舛搬从
◆〇晴愁好肇譽后薪化ストレスの評価と対策
 膜障害の理解と対策

これらが複雑に絡み合った患者さんのデータをもとに解釈とそのアプローチについても参加された皆さんとともに作り上げました。



参加いただいた先生方にも積極的にお答えいただきながら、自分にも新しい発見があるとても有意義なセミナーでした。
認定ONPの皆さんも医師・歯科医師向けのセミナーですが参加してもらい、ともに積極的に質問に答えてもらいました。
半年かけて学んだ知識をフル活用して、実際のマスクがかかった患者さんの病態の評価についてスキルアップしてもらえたと思います。



次は、8月20日です。
いよいよ、この夏のイベントのひとつ
国立精神神経医療研究センターの気分障害先端治療センター長である、功刀 浩先生と、ひめのともみクリニックの姫野友美先生をお招きしての、オーソモレキュラーサイカイアトリーのセミナーです。
精神科領域研究の第一人者をお招きしてのオーソモレキュラーのセミナーは、おそらく日本で初めてだと思います。

一人でも多くの専門医に知っていただきたい考え方なので、自分も気合を入れて資料を作ろうと思っています。


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| 医療セミナー報告 | 13:40 | - | - |


【7/9(日)オーソモレキュラー療法 ベーシックセミナーレポートその 糖代謝について】
ベーシックセミナーで取り上げた最後のポイントは糖代謝の評価です。

日本では血糖値のトラブルは糖尿病のみと認識されているので、糖尿病でなければ糖代謝は問題なしとされています。

低血糖が身体にとって支障があることは知られていますが、低血糖になるのはインスリノーマという膵臓の腫瘍を伴うまれな病気か、インスリンやSU剤を用いた治療中以外には起こらないと考えられているのです。

ところが海外では糖尿病も含めた血糖値の調節障害をdysglycemiaと表現し、それが精神障害の主な原因であると認識されています。

日本では機能性低血糖症という表現で知られるようになりました。
機能性低血糖症という表現は血糖値が下がりすぎる低血糖の状態が問題と認識されてしまいます。

しかし、機能性低血糖症の問題は血糖値が急激に上昇したり低下したり、あるいは上昇すべき時間帯に上昇しないことも含みます。
つまり、本来変化すべき血糖値の変動が起こらないことを示す表現です。

ベーシックセミナーでは、まず医師にはよく知られている糖尿病の診断基準を示しました。
そしてついに本年報告された論文を紹介しました。
        
          
それは、HbA1cと空腹時血糖を用いて評価しても糖尿病患者を減らすことは出来ないという内容です。
血糖値のコントロールを正しく評価するためには、日中に繰り返し起こる血糖値スパイクを知ることです。

そのためには5時間の糖負荷検査をしたり、24時間持続で血糖値を測定できるリブレなどで評価が可能です。
特にリブレを用いると食材による違いや食べ方の影響、そしてストレスによる血糖への影響なども容易に知ることができるようになりました。

血液検査は、空腹時のワンポイントでの検査なので食後の血糖値スパイクを知ることが困難です。
ところが1.5−AGという項目を加えると情報量がぐっと増えます。ただし、ここでも基準値をベースにした判断では多くを見逃します。

セミナーでは多くの実際のデータを紹介し、空腹時のワンポイント採血で血糖値スパイクを予想する実習もおこないました。

1.5-AGは今年参加した人間ドックに関係する学会で講演をした時に追加することを提言した検査項目です。

この項目を加え正しく評価することによって将来的な糖尿病の発症を減らせるだけで無く、脳梗塞や心筋梗塞などの血管病変の予防と精神症状の改善にもつながることになるでしょう。

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| 医療セミナー報告 | 19:37 | - | - |


【7/9(日)オーソモレキュラー療法 ベーシックセミナーレポートその◆船織鵐僖代謝について〜】
実際の臨床でオーソモレキュラーを応用するのに最も重要であると言えるのがタンパク質代謝の改善です。   
    
    
そのためベーシックセミナーでは、タンパク質代謝を評価する分野には時間をかけました。(雑談が長かったと言われそうですが・・・)
  
栄養学の教科書などでは、タンパク質の必要量は体重1kgあたり1〜1.5g/日であると記載されることが多くあります。
実際にクリニックでも一つの目安としてこの量に該当する食品を紹介したりします。
   
    
ところが、タンパク質の必要量は個人差が大きく、年齢や運動量にも大きく影響を受けます。
さらに、総摂取カロリーに大きく依存するので、一般的に1日○○グラム摂ればよいですよ〜と言うことができないのです。

厚生労働省のホームページでも、従来のタンパク質湿容量の算定は高カロリーの状態で算定されたものであり、実際に必要な量よりも少なくなっていることが書かれています。

そこで重要なことは、この患者さんのタンパク質代謝を評価すること。
つまり検査することで、その時の患者さんの状態を正しく評価します。

人間ドッグや健康診断では、総タンパクやアルブミンなどでタンパク質代謝を評価するのですが、アルブミンが低下するのはタンパク質代謝に重度の問題があるときです。

オーソモレキュラーの効果をしっかりと得るためには、微妙なタンパク質の代謝を評価することと、その問題点について積極的にアプローチすることが重要なのです。

タンパク質は消化吸収するために多くの過程が必要な栄養素です。
そのため胃腸障害があると吸収率が下がるだけでなく、未消化のタンパク質がさらに腸のトラブルを引き起こすことにもなりかねません。

自分の腸が積極的なタンパク質代謝の改善に耐えられるかどうかの目安として、300gのステーキを美味しくいただけるかどうかかな、と思っています。

その量のステーキでお腹が張ったり、ガスが臭ったり、便通が悪くなるようであれば、お腹のサポートをしながら栄養療法をしなくてはならないかもしれません。

※次回のベーシックセミナーは9月10日(日)に
福岡で開催となります。(講師:飯塚 浩先生)
お申込期限:2017/9/6(水)
詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.mssco.jp/seminar/

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| 医療セミナー報告 | 19:31 | - | - |


【7/9(日)オーソモレキュラー療法 ベーシックセミナーレポートその 〜鉄代謝について〜】
ベーシックセミナーでは、患者さんの栄養状態を少ない検査項目でいかに把握して臨床へ応用するかをポイントにしています。

そのなかでも重要な一つが鉄代謝の理解です。

一般的には貧血があるかどうかで鉄の不足を評価しますが、それでは何もわからない・・・いや貧血があるかどうかはわかりますが、本当に鉄が足りているのかどうかはわかりません。

そこで従来の赤血球数(RBC)、ヘモグロビン(Hb)、ヘマトクリット(Hct)とそれらから計算で得られるMCV,MCH,MCHC、さらにフェリチン、血清鉄、UIBCなどから鉄代謝を把握します。

これらを理解すると、
フェリチンがやや高い値の時に本当に鉄が十分なのか。
それとも鉄が十分にあるのに、使えていないのか。
それとも別の理由でフェリチンが上昇しているのか。
などを評価判断することができます。

そしてさらに、実はこれらのデータだけでも、鉄代謝だけでなくタンパク質代謝やビタミンB群の不足状態も予想することが出来るようになります。

この部分については、ベーシックセミナーでは少しだけ触れましたが、詳しくはアドバンスセミナーで扱います。

鉄とフェリチンの記事を、FBに過去5回シリーズで掲載しましたが、まだ読まれていない方は過去のブログをご一読頂けたらと思います。

鉄の代謝とフェリチンについて
http://orthomolecule.jugem.jp/?eid=1285
鉄の代謝とフェリチンについて
http://orthomolecule.jugem.jp/?eid=1286
鉄の代謝とフェリチンについて
http://orthomolecule.jugem.jp/?eid=1287
鉄の代謝とフェリチンについて
http://orthomolecule.jugem.jp/?eid=1288
鉄の代謝とフェリチンについて
http://orthomolecule.jugem.jp/?eid=1289

次回はタンパク代謝についてのセミナーレポートを書こうと思います。

※次回のベーシックセミナーは9月10日(日)に
福岡で開催となります。(講師:飯塚 浩先生)
お申込期限:2017/9/6(水)
詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.mssco.jp/seminar/

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