うつ病からがんの治療までオーソモレキュラー療法(栄養療法)の実際
うつ病、パニック障害、発達障害からがんの治療まで海外で広く実践されている「薬だけに頼らない」オーソモレキュラー療法を紹介します。投薬治療が中心のうつ病や統合失調症などに多くの実績があり発達障害にも応用されています。高濃度ビタミンC点滴療法は、がんの治療に新しい可能性を提供します。

ご挨拶
溝口 徹

溝口 徹(みぞぐち・とおる)
自分にとって必要な栄養素を知ること。そして、その栄養素を十分に摂取すること。正しく、十分な栄養素が、自分の心と身体を、より良い状態に改善させます。
精神疾患の診断を受け、多くの薬を用いて対症療法の治療をされている方が多すぎます。最適な代謝が、脳内の神経伝達物質の分泌を適正化します。その結果、薬が必要であった症状の多くが改善することを、分子栄養学的なアプローチでは多く経験します。
このブログでは、日々の診療で経験する多くの患者さんの経過や、その背景にある学術的な作用を、できるだけわかりやすく伝えてゆきます。本来の自分らしさ取り戻すために、少しでも役立てていただければ嬉しく思います。

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うつなどと炎症の関係
JUGEMテーマ:健康


昨日は品川にて”がんと慢性炎症”のセミナーでした。
数年前から様々な症状や病気が継続してしまう原因として炎症という概念から説明されることが多くなり、定説が覆されてきました。
たとえば心筋梗塞や脳梗塞が起こるのはコレステロールが原因とされていたのですが、心筋梗塞を起こす人の約半数がコレステロールは正常の方々でした。心筋梗塞や脳梗塞を起こす血管の局所で炎症が起こることによって病気が発症することが分かり、説明がつくことになりました。
また糖尿病では目の網脈や腎臓の血管にトラブルがおこり失明や透析になってしまう合併症を予防することが大切ですが、血糖値のコントロールが良好な方でもこれらの合併症が起こるのは炎症が継続していることが原因であると分かってきました。
そしてこのブログのテーマの一つである、脳のトラブルにも炎症が深く関係していることが近年の研究で次々と明らかにされるようになりました。
脳には血液脳関門というものがあり、身体で起こったトラブルが脳に影響を及ぼさないと考えられていました。ところが全身に炎症があると血液脳関門にも影響がおこり、本来であれば脳に到達しない有害物質まで届いてしまうことになるのです。
IgGアレルギーで陽性反応がある食材を除去することでADHDの症状が軽くなったり、小麦を除去すると腸の調子が良くなるだけでなく精神症状にも変化があることなどの臨床的な変化は、血液脳関門の選択性が低下し本来は脳にとどかない物質も脳に影響していること(さらには、それが食材の除去によって脳への影響が軽減されること)でも理解できます。
これは通常の食物アレルギーや花粉症などでもいえることですが、「炎症反応をしずめ全身の粘膜の機能をあげること」によって脳のトラブルを改善させることができる可能性を示すものであると思います。アレルギーの治療は、除去することばかりでは根本的な改善につながらないことと同じですね。


| うつ病 | 08:59 | - | - |


5月病への栄養対策
先日は、5月病と栄養の関係について雑誌の取材を受けました。
一般的には、新年度になり新入学生や新社会人、そして新しい職場への移動などの環境の大きな変化にともなうストレスによって生じる一過性の諸症状を5月病と称しているようです。自分のところへ取材にきたわけですから、食事や栄養代謝から5月病の原因や対策について話をして欲しいということでした。
4月から大きく環境がかわる方々について振り返ってみると・・・。
2〜3月、それまでの仕事などの環境の整理、そして送別会などによる飲酒の機会増。さらに忙しいときに陥りがちな糖質中心になる食生活の乱れ。
4〜5月、新しい環境へ適応するための張り詰めた緊張、覚えることが多く頭を酷使し、さらに歓迎会などでの飲酒の機会・・・そこでも実はリラックスできず緊張。

新年度の前後のこれらのことは、すべて人にとってはストレスです。
ストレスといえば、多くの栄養素を消費します。とくに大切なものがビタミンB群。そしてビタミンCかな?
ビタミンB群はストレスで大量消費、そしてアルコールや糖質の代謝で大量に消費されてしまいます。ビタミンCはストレスに対抗する臓器である副腎にとって、なくてはならない大切な栄養素。
脳の神経伝達物質の代謝から見ると、ビタミンB群の不足で最も影響を受けるのが「ホッとリラックスするために必要なGABAの低下」、そして「集中力ややる気に関係するノルアドレナリンやセロトニンの不足」、さらに「眠りのリズムに関係するメラトニンの不足」などにも影響が生じます。ビタミンCは【「達成感や充実感に関わるドパミン」から「集中力ややる気に関係するノルアドレナリンやアドレナリン」への代謝】になくてはならない大切な栄養素なのです。

そうすると、どうしたらよいのでしょうか?
この季節、まずはONとOFFを自分で意図的につくり、入浴や音楽、アロマやストレッチなどで気分転換とリラックス。
そして朝ご飯は、消化吸収に優しい温野菜やスープに必ずタンパク質を一緒に(☆)。お昼もがんばって糖質たんまりの食事は控えましょう。宴会は居酒屋を希望して控えめの焼酎などとおもにお魚やお肉や枝豆などをいっぱいいただきましょう。
そしてビタミンBとCをたんまり摂って、この季節を乗り切って下さい。

☆ブログ管理者より
オーソモレキュラー.jp のオンラインショップでは、「おさかなペプチド」が新登場しています。
http://www.orthomolecular.jp/shop/shop1/html/products/detail.php?product_id=26
生物価の高い魚肉ペプチドを使用し、しょうが風味の鶏ガラ味に仕上げたスープの素です。手軽なタン白補給にご利用ください。

JUGEMテーマ:健康


| うつ病 | 08:54 | - | - |


『世界ふしぎ発見』でうつ病、花粉症と腸脳相関を放映
JUGEMテーマ:健康


前回のブログでは、体中の粘膜がネットワークを形成していることをお伝えしました。粘膜は、身体にとって害のあるものとそうでないものを選択し、害のあるものはできるだけ身体に取り込まず排除する役割をしています。
どの物質が身体にとって有益であるのか害があるのかを判断している中心的な粘膜が腸の粘膜です。そして腸の粘膜で判断された情報が全身の粘膜に伝わり異物を排除するように粘膜が働きます。そのため腸のトラブルが全身のトラブルに関係することになります。ヨーグルトで腸内環境を整えると花粉症が改善するというのも、この理論が基本になっています。

本日の夜9時からは、TBS系の番組『世界ふしぎ発見』で栄養療法が取り上げられます。
今回の番組では腸と脳の関係について掘り下げて番組を作っているようです。腸粘膜のトラブルが全身の粘膜に影響することはお伝えしましたが、腸と脳にも深い関係があり腸脳相関と呼ばれています。

うつ病を始め、精神症状に対して処方される多くの薬は脳内のセロトニン、ノルアドレナリン、GABAなどの神経伝達物質の代謝へ影響するものですが、それらの神経伝達物質のほとんどは腸にも存在し、実際には腸にある量のほうが、脳にあるものよりもはるかに大量に存在しています。この単純な事実からも腸と脳の相同性や相関関係があることは容易に理解されると思います。

今回はとくにうつ病と診断され、通常の薬物療法では改善することなく副作用にも苦しまれた女性の患者さんも取材に応じてくれています。数年間にわたりこの治療を継続され、とても元気になり、子育てに奮闘しながら充実した毎日を過ごされている姿が映像を通して伝わるものと思います。この患者さんは昨年末のBS-TBSの番組でも出演を了承してくれた方です。薬を使っても改善せず途方に暮れていたうつ病が改善した様子を見てもらうことによって、食事に気をつけて必要な栄養素を補充するこの治療のことが一人でも多くのかたに知っていただく機会になればということで顔を出しての取材を了承してくれています。
花粉症などのアレルギー症状やうつ病、統合失調症、パニック障害、発達障害・・・などの脳のトラブルといわれている症状や疾患でお困りの方、本日21時からの『世界ふしぎ発見』を見て、まずは食べるものに注意をはらう機会にしてもらえればと思っています。

★ブログ管理者より★
日時:3月19日(土)21時〜
番組:“世界ふしぎ発見! 腸内細菌ミステリー・パート2”
   アンチエイジングも!花粉症も!脳も!
   知られざる腸内細菌パワー!
番組HP:http://www.tbs.co.jp/f-hakken/
「次回の放送内容」ページ1ページ2
→ページ2には、勤務医の桑島靖子先生(第2・第4土曜外来担当)の画像も載っています
| うつ病 | 08:37 | - | - |


昨日の産経新聞に載りました
JUGEMテーマ:健康


以前に取材を受けていた産経新聞で昨日の朝刊に記事が載りました。
5月病と言われている症状についてです。

先日のブログでも紹介したように、最近では新生活疲労とも言われているものです。
ポイントは、新しい環境での生活が始まるときに生じる、疲労感や抑うつ感などの症状にたいして、栄養的な問題としてとらえてみてはどうでしょう??というものです。

単純に5月病と診断されて弱い抗うつ剤や睡眠薬が処方されるだけの治療ではなく、新しい生活によっておこる栄養代謝の問題として理解し評価できれば、自分で食べ物や食べ方を工夫することで予防や治療も可能であると考えるのです。

記事では、ビタミンB群の不足と糖質へ依存してしまうことによる多くの問題点について伝えていました。
じつはこの記事の掲載の数日前に、実際の患者さんの経過を教えて欲しいと依頼のメールが来ていました。

ちょっと予定が詰まっていて、2日後の深夜にその患者さんの経過をメールで記者さんへ送信したのですが、時すでに遅しで、その翌日が昨日となり記事が掲載されていたのです。

今日は、産経新聞の記者さんへ送信した患者さんの経過についてを、ブログをお読みいただいている皆さんへお伝えしたいと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
産経新聞 ○○様

こんばんは
先日はありがとうございました。
またメールへの返信が遅くなりました。

すぐに思い出せる方は以下のような方です。
症例としていかがでしょうか?


【40歳代 男性】

●生来まじめで、こつこつと仕事をするタイプであった。
これまでも職場の配置換えや転勤などの後に、強い疲労感と抑うつ感を感じることを繰り返していた。

3年前の転勤をきっかけに心療内科を受診、恒常的に抗うつ剤を服用するようになり、仕事はどうにか継続できていた。

昨年の4月からの転勤を契機に症状が増悪。主治医からの投薬の変更や増量も症状の改善がなく、インターネットで検索し当クリニックを受診した。

●初診時の検査データでは、ビタミンB群の不足、亜鉛不足、糖質の代謝トラブルを認めた。

ここでの「糖質の代謝トラブル」とは糖尿病のことではなく、摂取した糖質を上手にエネルギーへ変えることができないため、摂取した糖質の多くが脂肪へ変換され内臓脂肪として蓄積していることだった。
転勤や配置換えをするたびにお腹が出てきていたこと繰り返していた。


●糖質制限食と十分な量のビタミンB群や亜鉛のサプリメントを摂取し、適度な運動を行ったところ、しっかりと肉なども摂取しカロリー制限はしていないにも関わらず1ヶ月に2〜3kgのダイエットに成功。

睡眠薬も効きすぎるようになり断薬が可能。

現在は抗うつ剤の不要となり、今年も配置換えが逢ったにも関わらず、疲労感や抑うつ感もなく仕事が継続できている。
| うつ病 | 23:52 | - | - |


5月病 女性の場合には鉄欠乏も注意
JUGEMテーマ:健康


先日は、5月病や新生活疲労と表現される様々な症状と栄養の関係について紹介しました。

今日は、下記のサイトで取材された記事が掲載されています。
主に30〜40歳代の女性をターゲットにした情報サイトです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
働く女性の仕事・キャリアと健康なカラダ作りを本音モードで考えるWebマガジン。
Woman type [ウーマンタイプ]
「疲れには甘いもの」が五月病を呼び寄せる!? “何となくしんどい”の克服法
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ここでは、5月病、新生活疲労と言われてしまう症状と栄養の関係について紹介するとともに、それに鉄欠乏が合併しやすい女性の注意点について取材に答えました。

また実生活でどのように工夫することでビタミンB群の消費を減らすことができるかなど、具体的な方法についても紹介しました。

是非、みなさんの日常の生活の一工夫に取り入れてみてください。

新刊の”まず白米をやめなさい”をお読みいただいた患者さんから、とても参考になった・・・などなどの感想を頂いています。
日本人の伝統食と考えら得ている、「白米が主食」に様々な側面から疑問??を投げかけ、本来の人の体がどのように機能するか、そのためにどのような栄養を食事から工夫して摂取するかについて紹介しています。
よろしかったら、手にとってお読みください。

| うつ病 | 18:40 | - | - |


5月病? 新生活疲労? 
JUGEMテーマ:健康

以前から、この季節になると”5月病”という言葉がマスコミなどで取り上げられます。最近では、4月から始まる新生活によっておこる症状なので、”新生活疲労”と呼ばれることがあるようです。

この1週間で2回、「5月病・新生活疲労」ということをテーマに取材を受けました。
来週の産経新聞で記事が出る予定だそうです。

さてこの5月病・新生活疲労と呼ばれるものはどんなものなのでしょう?

4月、新学期、新入社員、職場の新しい環境などなど、日本では4月は大きく環境が変わることが多くあります。
新しい環境で覚えることも多く、先輩や同僚との人間関係でもいろいろとストレスが重なります。
そのため一般的には、5月の連休を過ぎたころから生じる、疲労感や集中力の低下、さらには軽いうつ症状などに対して5月病と呼び、症状が強い場合には心療内科で抗うつ剤などが処方されることが多くあります。

つまり新しい環境に対応するためのストレスが原因で反応性としてうつ症状も含む多くの症状が生じるという解釈なのでしょう。

4月からの環境の変化で、栄養面ではどのような違いが出るでしょう?

3月は打ち上げや送別会が多かったですか?
4月になると新人歓迎会やそのほかで飲酒の機会が増えましたか?
飲み会の後に締めのラーメンとか増えていませんか?

実は栄養面でみると4月からの環境と食生活の変化は、すべてビタミンB群を大量に消費してしまうものばかりです。

・新しい仕事などへの過度の集中
・人間関係などのストレス
・飲酒や糖質などの増加

これらは、すべてビタミンB群を消費を増やします。
ビタミンB群が減ってくると・・

睡眠が浅くなり、夢を見ることが増えてくる
とくにリアルな夢や悪夢が増えてくることが多いです。
その結果として朝起きにくくなる

疲れやすくなり

集中力を維持するのが苦痛になる

抑うつ感が生じる

お肌の調子が悪くなる

このような症状を感じたら日常生活で工夫しましょう。

できるだけ飲酒を減らす。飲むときには焼酎・ウイスキー・赤ワインを少量で、肉や魚をいっぱい食べながら。
そして糖質をひかえる。
お休みの日はゆっくり休み気分転換を。
そしてビタミンB群の補充ですね。

この季節を頑張って乗り切って、新しい環境で楽しく過ごせるように体を整えましょう!


| うつ病 | 10:17 | - | - |


冬季うつについてラジオ出演
JUGEMテーマ:健康


昨日は自宅でラジオ番組の取材を受けました。
生島ヒロシのおはよう定食・おはよう一直線という番組です。放送予定は、1月22日月曜〜26日土曜です。時間の予定はなんと・・・朝5時20分頃とのことです。

取材を受けた内容は、どうも今年は話題になっている冬季うつについてでした。
冬季うつという正式名称はなく、季節性感情障害などと分類される中に含まれるものです。

11月末頃から始まる下記の諸症状をまとめて冬季うつなどと呼んでいて、専門医への早期受診を促したりしていることも聞きますが、この変化についてはかなり日常生活の工夫で対応ができます。

はっきりとした原因が分かっていないため、気温の低下による冷えが原因であるとか、セロトニンが足りなくなる殻など様々な情報があります。
冬季うつといわれる症状には、通常のうつ病の症状と異なり

・11月末頃から始まり、多くは1月中頃から改善するような季節性の変動がある
・体重の増減が大きい
・甘いものや糖質を食べたくなる
・夕方の方がうつ症状が強くなる
・風邪をひきやすくなるなど免疫が低下する

などが強く出る特徴があります。
栄養療法の分野では冬季うつとビタミンD不足が以前から指摘されていました。
ビタミンDはビタミンという名称ですが、体でつくることができる分子です。その材料がコレステロールであることと、紫外線を受けて皮膚で合成されることから日照時間が短くなる11月末からビタミンDの合成量が減り冬季うつと関連があるのではないかと考えられいます。

新宿のクリニックでは多くの患者さんの血中ビタミンD濃度を測定し、他の検査結果との相関関係を調べてみましたが、もっとも関係が深かったのがタンパク質の代謝を総合的に判断するために有効で、他の体の因子によって影響を受けない尿素窒素という項目との関係でした。
つまり体内でのタンパク質の代謝が落ちているかたは、もともとビタミンDの血中濃度が低いことが多いのです。
お肉を控えて、日焼けを気にしてあまり外へでない女性・・・そんな生活習慣の方はビタミンDが低いことがおおいということですね。

ビタミンDはアレルギーを防ぐためにも主役級の役割を演じているし、細菌やウイルスへの感染にたいする免疫でも重要な働きをします。

このようなことから考えると、冬季うつに特徴的な症状の多くにビタミンD欠乏が関係していることも理解することができるのではないでしょうか?

ビタミンDを効率的に合成できるようにすると言う食習慣や生活習慣は、この栄養療法の基本的な食事指導と同じものであり特別なことではないことにもお気づきなのではないでしょうか?

| うつ病 | 13:37 | comments(1) | trackbacks(1) |


四国高松講演会の報告 その2
JUGEMテーマ:健康


四国高松で栄養療法を実施している桑島先生が主催した講演会では、治療中の患者さんが壇上に上がって自分の経過についてを話してくれました。

いまでは2時間ぐらいの間隔で補食をすれば済むようになったそうですが、それまでは1時間ごとに補食をしないとつらい様症状があらわれていたそうです。壇上では、自分のバッグから常に持ち歩いている補食用の食材を出してくて見せてくれたり、機能性低血糖症で治療中の方々にはとても参考になる内容でした。

患者さんの治療経過については前回のブログで紹介しましたが、この患者さんの治療経過は現在の心療内科や精神科領域の診断と治療の問題点をよく示しています。

これまでうつ病と診断されていた患者さんの中には、双極性障害におけるうつ症状からうつ病の診断と治療をされていることがあります。このことはここ数年注目されています。
ところがうつ病でも双極性障害でもない方の抑うつ症状にたいして抗うつ剤が処方されるときに、あたかも双極性障害況人佑両評が生じることが知られていません。

機能性低血糖症や、多くの栄養障害で生じている抑うつ症状は、抗うつ剤だけではもちろん完治しません。
さらに薬によって生じるイライラや高揚感のような変化を一種の躁状態として判断され双極性障害とレッテルが変わります。

本来であれば適度なストレスコントロールと投薬によって改善するはずのうつ病が改善しないとき、心療内科医や精神科医とすると、

『双極性障害のうつ症状をうつ病として診断していたんだ!!』

という解釈は、まことに都合がよいのです。
なぜなら、双極性障害であれば一生治らず付き合って行きなさい・・・・と患者さんへ説明ができてしまうからです。もちろん中にはこの解釈が正しい診断である場合もありますが、かなりの患者さんは身体的要因によるうつ症状の診断が行われていないので誤った判断であることが多いのです。

最近では、新型うつ病なる新たなレッテルまで登場し話題になっています。
次々と新しい病名や解釈を作り出し、本来の原因から治療する機会をとりあげることを創作し続けているのがこの領域と言えると思います。

これは内科やその他の診療科では、なかなかない現象です。

今回の講演会では、とても多くの方々に本を購入していただきました。
希望いただいた全ての方々へサインをさせていただいたのですが、最後に並んでいた方は四国在住でこの治療を数年間取り組んでくれている女性でした。

新宿のクリニックを最初に訪れてくれた時には、本当に立っていることができずクリニックのベッドで横になり診察を待ってくれていました。それでも激しい症状で本当に辛そうにされていました。クリニック内を立って移動することもできないのです。
強い症状でお困りの方々が来院されるクリニックですが、その中でも特に重度の患者さまでした。
当時は、まさに常に食べ続けなければすぐにエネルギーが切れるような感覚と精神的な不安定さがでていました。
初診時に新宿でお会いしてからは、電話を用いて経過を伺っていました。

そんな方が高松まで移動してきてくれ、3時間にも及ぶ講演会を聞いてくれていたのです。
そして列の最後尾に並び挨拶をしてくれました。
ビックリするほど元気になり、髪の毛もきれいでおしゃれで、聞き覚えのある声ですが元気さが違います。
特産品のすだちと、かわいいメッセージカードをいただきました。

このようなときは、本当に嬉しく光栄な瞬間です。
オリンピックの表彰台にのぼった患者さんと一緒に喜んでいるような感覚でしょうか!!
この治療を仕事にして良かったと思うと同時に、根気よくめげずに取り組んでくれた患者さんを承認し尊敬するのです。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

9月9日の講演会についてのお知らせです。

おかげさまで、お申込みいただいた方々の数が定員を満たすことになりました。
今後のお申し込みについてはお断りすることがあるかもしれません。
大変申し訳ありませんが、ご了承いただければと思います。

昨晩は演者の姫野友美先生、大柳珠美先生と講演の打ち合わせを行いました。
みなさん、やる気満々で食事や栄養の重要性についてお伝えする機会だと燃えています!!


新宿溝口クリニックは明日の日曜日から15日水曜日まで夏休みをいただきます。

8月16日木曜日から通常診療になりますので、よろしくお願いいたします。
| うつ病 | 08:11 | comments(1) | trackbacks(0) |


立派な青年になって・・・
JUGEMテーマ:健康


今日は、2年ぶりに採血に来てくれた患者さんが居ます。
22歳の青年です。
この4月から大学4年生。薬学部なのでまだ3年ありますが、全く問題無く過ごしてくれるでしょう。
薬学を勉強していても、ビタミンなどの栄養については新しい知見が教科書には載っていないので、自分で積極的に勉強しているようでした。

カルテを見返してみると、初診が2006年ですのでもう6年前です。
遠方からわざわざ新宿へきてくれたときには、やせたていてまだまだあどけない少年の雰囲気でした。
それが今日は、22歳の青年です。
その成長を共に見させていただいて、とても嬉しくおもいました。初診時の頃の彼を思い出すと別人の雰囲気で感動すら覚えます。

その彼は、中学生時代から様々な不調になやみ14歳でうつ病の診断。
投薬が始まりまり、初診時には下記の処方でした。

トレドミン 25mg 4錠
アナフラニール 10mg 6錠
ユーパン 1mg 3錠
リズミック 2錠

治療開始後、山あり谷ありでしたが年1〜2回の検査を継続し、4年前に大学受験。
いくつもの大学に合格し現在の国立大学に通っています。
今日は、成績表ももってきてくれましたが、”優”がいっぱいならんでいました。
しかもサークル活動では、被災地へのボランティアが新聞で取り上げら得ていた記事もみせてくれました。

今日の診察室では、なぜ自分は多くのナイアシンやビタミンB群が必要なのか?
ということでした。

この先は、ホッファーの仮説です。
ナイアシンは私たちの身体の中で作ることができるものです。そのためよほどのことがない限り欠乏症にはならないと思われています。
ところがわたしたちの身体での合成が不十分な人たちがいるというのです。
そのような方々の多くは、並外れた集中力をもち、創造性に富み、自己表現に優れています。
ホッファーが言うには、早い方で10代前半で合成がたりなくなり、多くは10代後半でたりなくなるために、それらの年代で精神症状を含めた多くの不定愁訴が生じるというのです。

これがホッファーの言うナイアシン療法の効果がある理由のひとつと言うことができます。

お母さんは、NHKなどでうつ病の新しい治療などを特集しているけど、栄養療法が紹介されないのが残念だとお話しされていました。
たしかに初診時の処方が継続されていたら、高校の勉強は困難であったと思います。さらに薬学部の難しい勉強をすることは無理でしょう。

先日は、全国の心療内科や精神科のドクターを中心に70人以上の方々に参加いただいて、この治療についての精神疾患への応用について話をしました。
一人でも多くの専門医にこのアプローチの存在を知っていただき臨床に応用していただければと思います。


お子さんのトラブルと栄養の関係について、来週講演(PDFファイル)があります。長野県上田市です。
いま資料を作っています。
講演の後には小さなスペースで座談会のようなものもあるそうです。
ご都合がつく方は、是非参加ください。

こころと栄養 研究会 うえだ:主催講演会『子どもの困ったは食事でよくなる!』
| うつ病 | 15:00 | comments(1) | trackbacks(0) |


昨日の患者さんの検査データの推移
JUGEMテーマ:健康
今日は、これから雑誌『わかさ』さんの取材を受けます。
糖質制限とうつの関係についてです。

さて昨日ご紹介した患者さんは、17歳からうつ病の診断で投薬が始まりました。
通常使用されない抗精神病薬が処方されていたので、まずは診断から疑う・・・といった内容を書きました。

一方、うつ病学会では、これまでの治療で改善しないタイプのうつ病と新型うつ病などと、また新しいレッテルを創作し話題になっています。。。(いつまで続けて新しい病名を次々と作るのでしょうか??)

さて新しい病名ができると薬屋さんの出番です。
新型うつ病には、従来とはちがう非定型抗精神病薬(ジプレキサ、エビリファイなど)が欧米で使用されていますよ〜というトークで医師に近づきます・・・・が僕には来ません(笑)

このような流れで昨日ご紹介した若い女性の患者さんへジプレキサ、エビリファイ、そして新しいタイプの抗うつ剤であるサインバルタが処方されていたというわけです。

さてこの患者さんの検査データの推移です
鉄代謝の部分だけ抜粋します。
 
  2010/08 2011/11
赤血球 446 444
ヘモグロビン 12.4 13.2
ヘマトクリット 40.1 42.4
フェリチン 9.1 34.8

1年3ヶ月の期間で、このような検査データの推移がありました。
通常は、鉄欠乏を赤血球数・ヘモグロビン・ヘマトクリットで判定しますので、これらの3つのデータは初診時も昨年11月のデータも大きな差がなく、しかも基準値内にあるため鉄欠乏が評価されません。

大きく変化しているのはフェリチン値です。
ただこの2つの数値も一般的な基準範囲内なので、無知な医師には両方とも問題無しと判断されてしまいます。

先日の日曜日には、フェリチンを含めた鉄欠乏の評価について詳しい検査データの読み方を医師向けに講演しました。決してフェリチンはカットオフ値を作ることができない値であることを伝えました。

この値以上はOKで、この値以下はダメ

とクリアカットに評価できない項目なのです。


今回の患者さんは、この変化でまさに劇的な改善でした。
先日の診察でも、さらに進んだエビリファイの減薬指導をしました。
数ヶ月以内に全ての薬剤を断薬することができるでしょう。

さらに週6日ジムに通い、運動をすることもできます。
初診時は強い疲労感で、ほぼ寝たきり状態だったにも関わらずです。

そして大きな問題であった睡眠障害では、夢を見ないで眠れる。たまにイイ夢を見る。
貧乏揺すりがなくなり、手足の汗をかかなくなった。

このことは緊張が改善していることを示します。

さらに、
「高校の時の友達にあうのも緊張しない、以前はしゃべるときにすごく気を使ってしまって疲れていた。 」

「友達がスイーツを食べていても、お肉食べたいなぁ〜という感覚がでている。」

糖質依存がなくなり、若い女性らしい可能性が開けている感じがします。
お薬なしで、なんでも可能な未来を過ごしてもらいたいと思います。
| うつ病 | 12:43 | comments(2) | trackbacks(0) |


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