うつ病からがんの治療までオーソモレキュラー療法(栄養療法)の実際
医療法人回生會 新宿溝口クリニック 医師・歯科医師向けセミナーのご案内
うつ病、パニック障害、発達障害からがんの治療まで海外で広く実践されている「薬だけに頼らない」オーソモレキュラー療法を紹介します。投薬治療が中心のうつ病や統合失調症などに多くの実績があり発達障害にも応用されています。高濃度ビタミンC点滴療法は、がんの治療に新しい可能性を提供します。

院長よりご挨拶
溝口 徹

溝口 徹(みぞぐち・とおる)
自分にとって必要な栄養素を知ること。そして、その栄養素を十分に摂取すること。正しく、十分な栄養素が、自分の心と身体を、より良い状態に改善させます。
精神疾患の診断を受け、多くの薬を用いて対症療法の治療をされている方が多すぎます。最適な代謝が、脳内の神経伝達物質の分泌を適正化します。その結果、薬が必要であった症状の多くが改善することを、分子栄養学的なアプローチでは多く経験します。
このブログでは、日々の診療で経験する多くの患者さんの経過や、その背景にある学術的な作用を、できるだけわかりやすく伝えてゆきます。本来の自分らしさ取り戻すために、少しでも役立てていただければ嬉しく思います。

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過敏性腸炎と診断されていた・・・

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昨日の診察で、もう栄養療法(オーソモレキュラー療法)を終了しても良いかなぁ〜と前回の診察で感じていた患者さんが当日予約受診で来院されました。

何十年も苦しんでいた下痢で過敏性腸症候群と診断され、なかなか良くならず心療内科へ紹介され・・・という、よくあるパターンの治療歴でした。

話を聞くと、カンジダの関与が疑われる患者さんで検査所見でもカンジダへの反応がありました。
カンジダ対策のサプリメントと腸粘膜を丈夫するアプローチをして、毎日1回のバナナ便になってとても喜んでいただいていたのです。

果物を控えることを続けていたのですが、頂き物の宮崎マンゴー2個
そして、旬のさくらんぼ少々

これで一気に下痢の再発でした。
控えていても下痢が続いて改善の傾向がないとのことでした。
まだ夕張メロンを取り寄せ注文したいたそうですが、果物が悪さしていることを本人も自覚していて、僕からもダメ出しして欲しそうだったので、ダメ出ししました。

もう一回、カンジダ対策のやり直しですが、今回は初診時よりも早く改善されると思います。
腸管粘膜の炎症が以前よりも落ち着いているからです。

のど元過ぎれば・・ですね、と笑い話で診察を終えることが出来ました。
| LGS腸管壁浸漏症候群 | 14:16 | - | - |


昨日はセミナーでした
昨日の日曜日は、医師向けのセミナーが開かれました。
通常行う「血液検査データの栄養療法的な読み方」のアドバンス編です。
80名以上の方々に参加いただきました。名簿をみると古くから栄養療法に取り組んでいただいているドクターから、最近この治療を知りベーシックセミナーへご参加いただいた方までいらっしゃいました。

内容は通常行っている「血液検査データの項目から、どのように栄養の過不足や代謝の乱れを読み取っていくか」というもので、より実践的な内容にして欲しいと言うことと、これまでのセミナーとは違ったものも扱って欲しいという依頼が主催者からあり、資料もリニューアルして準備して臨みました。
いままで使用していたテキストは、6年ほど前に作ったものです。内容を見返してみると、古典的な検査項目なので大きく変えることはあまりありません。ところが、ここ3〜4年扱っていた腸内環境というところから古典的なデータを見返すと大きく評価が変わるところもありました。

腸内環境というと、腸内細菌をはじめとしたプロバイオティクスやプレバイオティクスが注目されますが、今回改めて実感したのは胃でした。自分たちの学生時代には胃のトラブルには胃酸あり!という考え方で胃酸の分泌をどう抑制するかといことが治療のベースにありました。いまでも胃酸を抑える薬は、胃の様々な不快な症状を軽減してくれるため、以前の薬に比較して格段に強く胃酸の分泌を抑制するものに変化してきています。
クリニックを受診される患者さんにも、胃酸を抑える強い薬が処方されていることが多く、食事やサプリメントからの栄養素の吸収に影響が予想されることも少なくありません。(★参照)

胃の環境が、様々な症状やアレルギーなどの原因となるLGSや小腸の腸内細菌の乱れをつくるSIBOなどの原因の一つになっていることは知られています。LGSについてもSIBOについても、有効と言われている栄養療法的なアプローチで改善する方もいらっしゃいますが、頑として変化しないこともあり、まだまだ勉強する必要があるなぁ・・と感じるところです。

★ブログ管理者より追記★
胃薬で胃酸分泌が低下させることによる栄養素の吸収への影響については、以下の記事を参考にどうぞ
http://orthomolecule.jugem.jp/?eid=76

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| LGS腸管壁浸漏症候群 | 08:51 | - | - |


世界ふしぎ発見! の取材、放送決定!
昨日のブログで予告した、「腸と脳の関係」を取り上げた番組の詳細告知です。

日時:3月19日(土)21時〜
番組:“世界ふしぎ発見! 腸内細菌ミステリー・パート2
   アンチエイジングも!花粉症も!脳も!
   知られざる腸内細菌パワー!
   ・番組HP:http://www.tbs.co.jp/f-hakken/
    「次回の放送内容」ページ1ページ2
内容:新宿溝口クリニックでの栄養療法について、さらには実際に治療し改善された患者さまへの取材映像が放送される予定

このブログやセミナーなどでは、脳のトラブルを改善させるためには腸を整えることが重要であることは以前から伝えていたのですが、メジャーなマスコミで取り上げられることは無かったのではないかと思います。
番組スタッフの方から取材依頼を受けたときには、まず制作スタッフの方をドクター向けの勉強会に招待し、「どのような理論で、脳のトラブルに対して“腸内環境を整えることを含めた”栄養療法を行っているのか」を理解していただくことから始めました。そのためか、結果だけをセンセーショナルに扱うようなものではなく、しっかりとした内容になっているのではないかと思っています。
取材にご協力くださった患者さんは、今回のインタビューで「栄養療法と出会う前の、精神科の投薬治療中心だった頃の辛さ」を話してくれています。(オンエアーされると良いのですが・・)そして、栄養療法を開始して数年後の現在、2人のかわいいお子さんのママとなり、充実した日々をすごされていることも、きっと映像で流れることでしょう。
クリニックで治療されている患者さんには、テレビや雑誌などの取材に応じてくれる方が多数いらっしゃいます。そのような患者さんに共通することは、「投薬を中心とした従来の治療とは違う自分の改善の結果を他の方々にも知って欲しい」という気持ちが根底にあってご自身の体験を語ってくださることです。
自分も、一人でも多くの医師をはじめとする医療関係者、そして苦しんでいらっしゃる方々へ、このような考え方や治療法があること伝えていくよう頑張ります。

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| LGS腸管壁浸漏症候群 | 22:12 | - | - |


腸内環境に関する取材
5年前の今日、東日本大震災を経験しました。
今朝のテレビでは、津波で被害を受けた地域の方が、津波で辛い経験をしたけど海をみるとふるさとを感じる・・・
ということを話されていました。
私達も決して忘れることができない出来事であり、今日をこうして過ごすことができることに感謝しなくてはならないと改めて感じました。

さて今年は、年明けのブログでもお伝えしたように「情報を積極的に発信」する姿勢で臨むことを決意しました。
「腸内環境」がマスコミでも注目されるようになり、私のところにも取材の依頼が増えています。

既に発売されたものとしては、雑誌『健康』 2016年3月号での腸の漏れ(リーキーガット症候群) に関する記事
http://www.shinjuku-clinic.jp/news/1001.html
『日経ヘルス』 2016年4月号での「グルテンフリー」に関する記事があります。
http://www.shinjuku-clinic.jp/news/1018.html


さらに、近日中にこのブログで詳細を発表予定ですが、「腸と脳の関係」を取り上げたテレビ番組でも、当院での栄養療法について、そして実際に治療し改善された患者さまに対する取材を受けました。

これらの取材を通して、一人でも多くの医師をはじめとする医療関係者、そして苦しんでいらっしゃる方へ、栄養療法の考え方や治療法について伝えていくようがんばります。
明後日の日曜日は、80名を超える医師の参加があるセミナーで話をします。人の身体のすごさと、トラブルへの栄養療法的な対応について話をする予定です。


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| LGS腸管壁浸漏症候群 | 15:47 | - | - |


グルテンフリーの治療への応用
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ただいま発売中の日経ヘルス2016年4月号にも、簡単ですがグルテンフリーについて取材を受けた記事が掲載されています。同じ記事に副腎疲労で有名な本間先生のコメントも掲載されています。

グルテンの問題は、それ自体がアレルゲンになることだけでなく、小腸の粘膜上皮に持続的な炎症を継続させることにあります。小腸の粘膜に持続的な炎症が起こると、それがリーキーガット症候群(LGS)を引き起こし、多くの抗原に対するアレルギーの原因を作ることになります。
このような作用は乳タンパクに含まれるカゼインでも起こる可能性があります。

そして小腸で起こるトラブルは、実は全身の粘膜における免疫反応にも大きな影響を及ぼします。
“乳酸菌で花粉症が良くなる”という現象は、

乳酸菌の摂取⇒腸内フローラの改善⇒小腸粘膜の機能改善⇒腸内環境の改善⇒全身の粘膜免疫の改善⇒花粉症の改善

という流れで説明できます。
ですので乳酸菌をヨーグルトでとり続けると、カゼンインに感受性がある場合には、上記の流れが進まずにかえってカゼインによる粘膜の炎症が起こり、アレルギーの増悪が起こることも考えられます。

またグルテンやカゼインを除去するだけで小腸粘膜が改善するかというとそうでもありません。小麦や乳製品に感受性があることを知らずに、数年〜数十年にわたり継続して摂取してしまうと、腸の粘膜はある意味でボロボロです。粘膜を荒らす原因になっているグルテンやカゼインを除去することは必要ですが、ボロボロになってしまった粘膜を修復させることが何よりも大切になります。
この修復作業が、あらゆるアレルギーの改善につながり、LGSでお悩みの患者さんへの栄養療法の基本にもなります。この分野の治療では、化学物質過敏症と診断された患者さんへの治療にも応用し、実際に改善されている多くの患者さんがいらっしゃいます。


| LGS腸管壁浸漏症候群 | 08:34 | - | - |


IgGアレルギー(遅延型アレルギー)への小児科学会の勧告
JUGEMテーマ:健康


昨日は、雪の山形での一般向け講演会でした。
9時過ぎから日差しがさすようになり、雪も溶け始め多くの方々に参加いただきました。
主催された十日町ようこクリニックの深瀬洋子先生、そして裏方を一手に引き受けてくれた十日町ようこクリニックのスタッフの皆様、ありがとうございました。そしてお疲れ様でした。

参加頂いたみなさまからのアンケート用紙に感想がびっしりと書かれていることを聞き、とても嬉しく思いました。
米どころの東北で、糖質制限の話をするのには少し抵抗があったのですがとても熱心に聞いいていただき、質問も多くいただき活発な講演会になったと思います。

さて本題です。
遅延型アレルギーと呼ばれているIgG型食物アレルギー検査が、TVを始めマスコミで取り上げられるようになりました。

ちなみに日本小児アレルギー学会からも注意喚起が公表されました。

血中食物抗原特異的IgG抗体検査に関する注意喚起

IgG型アレルギー検査は、自分が知る限り国内の検査会社では検査を行うことができません。アメリカにある数社の検査会社でこの検査を行うことができます。

新宿でこの検査を採用したのは2009年でした。
この検査で隠れたアレルギーが患者さんの症状と関係することを知り、改善に有効な検査であることは明確です。

小麦や乳製品に陽性反応が出ているお子さんに除去をすることで、便が劇的に改善し、発達障害の症状に明らかな変化を認めることは多く経験します。
バナナに陽性反応が出ていたお子さんに、バナナを除去したところ興奮が収まり、再度食べてみたところ再び興奮状態になったこともありました。

また Lancet という医学雑誌ではADHDの子供へのIgGアレルギー陽性の食材の除去による効果も報告されています。これはIgEアレルギーも同時に測定して除去しているのですが、IgEよりもIgG陽性の除去のほうが効果的であるという内容であったことが興味深い論文です。
The Lancet, Volume 377, Issue 9764, Pages 494 - 503, 5 February 2011

しかし、この検査に疑問もでてきました。
評価に苦しむ結果があることや、別の検査会社で同じ患者さんの血液を検査すると、かなり異なる結果が戻ってくることなどもありました。
情報を集めてみると、本国アメリカでも同様の問題があることを知り、その結果として新宿では Alletess Medical Laboratory 社でIgGアレルギー検査を行うようになりました。

今年になりマスコミで遅延型IgGアレルギー検査が紹介され、多くの方々がこの検査を受けるようになり今回は、小児アレルギー学会が注意勧告することになったのでしょう。

また機会をあらためて、IgGアレルギーを実際の食事や症状の改善に役立てるのかについてお伝えしたいと思います。
| LGS腸管壁浸漏症候群 | 17:52 | - | - |


赤ちゃんの腸は未熟
JUGEMテーマ:健康


昨年末に、小児の消化と吸収の特徴についてお伝えしました。
唾液腺にしても胃にしても腸にしても、赤ちゃんはまだまだ未熟な状態で生まれてきます。
栄養状態が良好なママからの母乳は、この未熟な赤ちゃんの消化管に最適な状態に調整されているのですが、様々な栄養面での問題があるママからの母乳では、赤ちゃんにもその影響が生じます。

代表は、生後2〜3ヶ月後の亜鉛不足によるおむつかぶれやジュクジュクした湿疹ですね。
赤ちゃんは、生後に母乳から亜鉛を十分にもらう予定で生まれてくるのですが、亜鉛不足のママからの母乳では足りなくなってしまうのですね・・・これは以前にもお伝えしました。

乱暴な言い方をしますと、赤ちゃんは生後しばらく(約1年)は、母乳からの栄養補給で自分は大きくなる予定でうまれてくるのです。つまり余計なものを口にする予定はなく生まれてきます。

最近、小児の腸のトラブルの中でも重篤な病気である潰瘍性大腸炎やクローン病などのIBDという疾患が増えてきています。腸の粘膜が潰瘍を繰り返しときに出血を伴います。ステロイドを使わないと炎症がコントロールできず、ときに子供なのに腸を切除しないとならな区なることも珍しくありません。
この病気のハッキリとした原因は不明なのですが、最近増加傾向であることは疫学的調査で分かってきています。
昨年の米国消化器病学会で、生後1年未満に抗生物質を投与されたお子さんは、IBDにかかる確率が投与されていないお子さんの3倍になるという報告がありました。
この報告は症例数もまだ少ないものですが、従来懸念されていた抗生剤の乱用との関係を示された貴重な報告であることは確かです。

僕は毎週水曜日には、普通のクリニックで内科診療をしていますが、町のクリニックなので小児の患者さんも多く来院されます。
お薬手帳をみると、驚くほど多くの患者さんが、中耳炎や風邪症状などで抗生物質を1年に何回も何回も服用していることに直面します。

抗生剤の使用が病気の治療に必要なことがあるのは紛れのない事実ですが、使わなくても改善する風邪などには使用しないことや、中耳炎を繰り返さない体質にさせることが医師としては大切なことでしょう。

腸が成熟するまえの抗生物質の多用だけでなく、痛み止めなどの薬剤・・そして精製された糖質やトランス型脂肪酸などの影響が未熟な赤ちゃんの腸管を、その後に影響がある変化の原因になりLGSをつくるきっかけになっているのです。


| LGS腸管壁浸漏症候群 | 09:50 | comments(1) | trackbacks(0) |


新生児の特徴・・・消化管の発達から
JUGEMテーマ:健康


人の子供は、様々な条件によって出産に至ります。
代表的なことは、頭囲が産道を通過できるギリギリの状態まで子宮の内部でお母さんの血液から栄養をもらって成長します。

新生児の特徴して成人と比較して頭部の占める割合が大きいことが知られています。
これは子宮内において中枢神経系は、かなりの成熟度で出産を迎えることを示しています。つまり妊娠時の低栄養が重度であると、新生児の頭囲が小さくなることなどでも知られています。

一方、消化管は出生児においてもかなり未熟な状態で生まれてくることが知られています。
満期産で十分な体重まで成熟して生まれてきた子供においても下記のような消化管の特徴があるのです。
つまり出生時体重が小さい新生児では、下記の消化管機能の未熟度はさらに重度であることが十分に予想されるのです。

まずは唾液腺です。
これは、2歳になってやっと成人と同様の構造まで成熟します。
次に胃ですが、生まれる直前まで胎盤経由で栄養を供給されていましたから、胃が未熟な状態で生まれてくることは容易に想像できますね。
出生児には、胃の容積は50ml程度しかありません。ですので生まれたての赤ちゃんは数時間おきに授乳しなくてはならないし、すぐに吐いてしまいます。噴門にある筋肉の活動が未熟なことも吐く原因にあります。

そして子宮内では、食べ物から毒性物質が入る危険がありませんので、当然胃液も成人とは異なります。
新生児の胃液は酸性ではないのです。だから赤ちゃんは良い香りですね。
徐々に胃酸が分泌されるようになりますが、それでも乳児期の胃液のpHは4程度で成人と比較して酸性度はかなり低い状態です。
そしてこのpHは、母乳に含まれるタンパク質の消化吸収に適した値に調節されています。

そして問題の腸管ですが、成人に比較して大変薄く脆弱な構造です。
栄養素の消化吸収に必要な酵素を分泌する主役である膵臓も働きが未熟で、糖質や乳タンパク以外のタンパク質、乳以外の脂肪分の消化吸収は極めて困難な環境にあります。

このため、良好な栄養状態の母乳であれば、一般的な体重の増加が得られている限り母乳のみで育てることには問題はありません。これもお母さんの栄養状態が良好であるという前提があります。

これらのことから見ても、完全母乳がなによりも一番である!! とは言えないことが理解できますね。
もう子宮にいたら自分の発育に不十分な環境だと判断し赤ちゃんが生まれてくる。ところが自分の成長にとって十分な栄養素が含まれていない母乳だったとしたら・・・・生まれて早期から栄養障害が生じてきます。

その代表が、生後2〜3ヶ月の皮膚症状であることは、すでにこのブログのアトピーのところでお伝えしました。
常に言えることですが・・・感覚的な判断はミスジャッジをすることになります。

母乳 → ○  人工乳 → ×  とか、 動物性タンパク質 → × で 植物性タンパク → ○

などなどです。
ポイントは、摂取したものがその時その時に最良なバランスで栄養素が含まれているかどうかということです。
栄養欠損のお母さんからの母乳よりも人工乳の方が優れていることがありますし、植物性タンパク質より動物性タンパクの方が優れている面が多いことはご存じのことですね。

それでは、つづきはまた。

| LGS腸管壁浸漏症候群 | 17:37 | comments(0) | trackbacks(0) |


クリスマスカードが届きました
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今日、新宿のクリニックへ患者さんからのクリスマスカードが届いていました。
パソコンで作ったのでしょうか?かわいいトナカイがそりを引いているイラストがあります。書かれている内容を読んで、とても嬉しくなったのでちょっと抜粋です。

Merry Christmas!
・・・・12月のはじめには、久々のピアノの発表会に出て(小学生の時以来です)、約50人を前に4分半演奏しました。すごいでしょ!・・お腹の調子を気にすることなく無事に弾くことができました。以前には本当に考えられないことです。・・・・クリニックの皆さんもよいクリスマス、よいお年をお迎えください。
2007.12.20

この患者さんは、栄養療法を始めて1年10ヶ月が経ちました。
最初にご相談いただた症状は以下のようなものでした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
○とても疲れ易く、調子が良いときしか外出ができない。
○13〜14歳頃から、不安な場面に直面する前やその時、またその場面を想像するとお腹が痛くなる。お腹に空気がたまる、げっぷが激しく出る。
○よく下痢をしてしまう。
○同じ頃から微熱がよく出るようになった。
○26歳頃から、抑うつ傾向
○両足の指の付け根がよく膿んでただれてしまう。以前、ニキビの治療で抗生物質を飲んだら、舌にコケのようなものが出来てしまった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

初診時の検査データは、とても重度のビタミンB6の不足を中心に、鉄欠乏、タン白質の代謝抑制、血糖調節の異常(いわゆる低血糖症)などを認めました。
お腹の症状がつよいので、サプリメントにはグルタミンというアミノ酸を加えて、消化管の粘膜が改善するのを待つことにしました。

治療の初期には、サプリメントの摂取後に体調が悪くなり、スムーズな改善経過ではありませんでした。
その頃は、当然ですが精神的にも落ち込み電話でのカウンセリングも困難なときがありました。しかしその後も食事の変更とサプリメントの摂取を継続してくれました。

徐々に元気になり外出する機会も増えてきます。他にも症状の改善がありましたが、問題となっている下痢がなかなか改善しませんでした。
そこで、特殊な食物繊維のサプリメントを処方に加えたところ、下痢もコントロールされてきました。
下痢が止まると徐々に体重も増え始め、顔色も良くなり、家族からみてもとても元気になったことが分かるようになります。

そして、本日ご紹介したようなピアノの発表会での演奏が出来るようになったのです。
人前で、演奏するという状況は、この患者さんにとっては、もっともストレスが大きくお腹の調子を壊す原因になるものでした。
そのような場面に挑戦してくれたことさえもとても嬉しいことなのに、お腹のことを気にしないで本番を演奏できたなんて・・・・最初にご相談いただいた頃を振り返ると、こちらも驚いてしまいます。

初期の辛い時期を乗り越えて、本当に良くこの治療を継続していただきました。
もう少し続けて、もっと良い状態にしましょう。




| LGS腸管壁浸漏症候群 | 13:53 | comments(0) | trackbacks(0) |


LGSとカンジダと低血糖症
ブログを2日書かないと、『先生、お体の調子が悪いのですか?』と患者さまに聞かれることがあります。
今日は書かないと・・・です。

さて、LGSの原因としてカンジダの感染が関係していることをおつたえしました。
今回は、カンジダの腸管への感染に対してどのように対応するかと言うことについて話をしようと思います。

カンジダも生き物ですので、自分が生存するためには栄養が必要です。
カンジダが自らの栄養として好むものは・・・

・砂糖(精製された炭水化物)
・アルコール
・果物

これらの食材は、低血糖症の治療でも避けるべきものですね。
果物は、季節のもので糖度の低いものを常識範囲の量で、できるだけ午前中に食べるように指導しています。

つまり低血糖症になりやすい食材は、腸内のカンジダが好む食材ということになります。
カンジダ腸炎への栄養療法は、これらの食材を避けることが基本になります。低血糖症の治療と同じです。

そしてカンジダへの栄養アプローチでは、ビタミンA,C,亜鉛などの、低血糖症でもよく選択する栄養素が重要になります。

またこれまで何回かご紹介してきたオリーブ葉エキスを用います。
そして除菌できたとしても、腸管粘膜を修復し感染をおこさない環境を作るようにするのです。

多くの低血糖症の患者さまを治療していると、甘いものはほとんど食べず、食事などにも以前から気をつけているかたがいらっしゃいます。
本日、そのような患者さまの2回目のカウンセリングをおこなったのですが、明らかな感染症が関係し、血糖調節を障害していることが予想できる方がいらっしゃいました。
当然、オリーブ葉エキスを処方いたしました。

3ヵ月後の治療効果が楽しみです。
| LGS腸管壁浸漏症候群 | 23:36 | comments(0) | trackbacks(0) |


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