2012.06.30 Saturday
ビタミンB群欠乏と精神症状 続き
JUGEMテーマ:健康
”糖質制限=ローカーボダイエット”が知られてきたためでしょうか? 今年の講演会へのお申し込みを多くいただいています。会場が広いのでまだまだ余裕はありますが、一人でも多くの方へ正しい栄養の知識を持っていただく機会になればと思っています。
日 時: 2012年 9月 9日(日)10:30 〜 16:00 (10:00開場)
参加費: 無料
定 員: 600名
会 場: 有楽町朝日ホール(有楽町マリオン11F)
講 師: 大柳 珠美先生、姫野 友美先生、溝口 徹
主 催: オーソモレキュラー.JP(事務局:新宿溝口クリニック内)
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前回のブログでは、ビタミンB1の欠乏が実は精神症状の原因として昔から知られていることをお伝えしています。
今回はナイアシン欠乏による精神症状についてです。
ナイアシンは御存知のように以前はビタミンB3と呼ばれていました。その欠乏症はペラグラと呼ばれるもので、皮膚炎と下痢、そして精神症状と特徴とするものです。皮膚炎をともなわないペラグラも知られており、それを以前はペラグラ精神病などと呼んでいました。
ナイアシンが欠乏することによる精神症状については良く知られています。
発症前期症状
・倦怠感、疲労感
・不眠
・食欲不振
・不安
・抑うつ気分 などの神経衰弱症候群
進行期症状
・心気念慮
・被害観念をともなう不安・苦悶状態・錯乱状態
・罪悪感からの自殺念慮
さらに進行したとき
・せん妄
・意識障害
・混迷
・緊張病状態
・錯乱状態
このように徐々に精神症状が移行します。
いかがですか?
多くの精神疾患と診断されてしまう症状が羅列されているのです。
特に進行期以降の症状は統合失調症と診断されるような症状がでてきます。
この治療の創設者であるホッファー先生は、統合失調の症状とペラグラ精神病の関係からナイアシン療法の基礎を作られました。
昔の精神科のドクターは、ペラグラ精神病と統合失調症の違いについて注意深い観察をしています。
ペラグラ精神病の場合には、統合失調症と比較して・・・・
・疎通性が保たれ
・現実感があり
・統合失調症特有の冷たさや固さを欠き
・対人接触が良好である
と記載されています。
現在の精神科診断は、患者が訴える症状から病名を決めているので、背景にある栄養不足などがまったく評価されていません。
そして何種類もの薬が処方されています。
症状にたいして栄養的な見方を加えることで、既にお飲みになっているお薬を減らせるきっかけになるとよいですね。