うつ病からがんの治療までオーソモレキュラー療法(栄養療法)の実際
医療法人回生會 新宿溝口クリニック 医師・歯科医師向けセミナーのご案内
うつ病、パニック障害、発達障害からがんの治療まで海外で広く実践されている「薬だけに頼らない」オーソモレキュラー療法を紹介します。投薬治療が中心のうつ病や統合失調症などに多くの実績があり発達障害にも応用されています。高濃度ビタミンC点滴療法は、がんの治療に新しい可能性を提供します。

院長よりご挨拶
溝口 徹

溝口 徹(みぞぐち・とおる)
自分にとって必要な栄養素を知ること。そして、その栄養素を十分に摂取すること。正しく、十分な栄養素が、自分の心と身体を、より良い状態に改善させます。
精神疾患の診断を受け、多くの薬を用いて対症療法の治療をされている方が多すぎます。最適な代謝が、脳内の神経伝達物質の分泌を適正化します。その結果、薬が必要であった症状の多くが改善することを、分子栄養学的なアプローチでは多く経験します。
このブログでは、日々の診療で経験する多くの患者さんの経過や、その背景にある学術的な作用を、できるだけわかりやすく伝えてゆきます。本来の自分らしさ取り戻すために、少しでも役立てていただければ嬉しく思います。

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鉄の代謝とフェリチン

JUGEMテーマ:健康




鉄を奪い合う地球上の生き物のひとつである人間にも微生物同様に鉄を食材から吸収し有効に利用するために様々なメカニズムが備わりました。
栄養に関する書物にはいろいろとありますが、自分が参考にしている書籍の一つにヒューマンニュートリションという英国の本があります。これは人に関する栄養の基礎と臨床についてバランスよく記載されていてとても参考になります。ここで強調されているのが、人の体にとって理想的な栄養補給は、新石器時以降の穀物中心の栄養を前提とする中で一般的にバランスの良い(と言われる)食事では、無理であるという点です。つまり糖質制限と十分なタンパク質が必要であるということですね。
ここで脱線ですが、類人猿からヒトへの進化の過程では諸説ありますが、自分がとても納得するのは、動物の脳や脊髄、肉を食べるようになった類人猿がヒトに進化したという説です。この文章を読んでいる皆さんは、もしかするとその当時の食バランスに回帰しているのかもしれません。
穀物中心の食になってしまった現代では、鉄欠乏が人類にとって最も頻度の高い栄養欠乏であり30億人以上とも言われています。そんな我々がどのように鉄不足にならないように工夫しているか、まず吸収の面から見てみましょう。
小腸の粘膜にはヘム鉄を取り込む輸送体とその他のミネラルを取り込む輸送体があります。キレート鉄なども含む非ヘム鉄は、この他のミネラルと同じ輸送体によって小腸の粘膜に取り込まれます。
ヘム鉄の輸送体は巧妙に調節されており、もし鉄が過剰になりそうになると食材中のヘム鉄の吸収をゼロにして鉄の過剰を防ぎます。非ヘム鉄は、その他の多くの2価の金属と同じ輸送体を通るため、たとえば亜鉛と一緒に摂取すると吸収が妨げられたりしてしまいます。
また想定されていない量の非ヘム鉄が、それがたとえ有機鉄であってもキレート鉄であっても供給されてしまうと輸送体が鉄によって占拠されてしまい結果として他のミネラルの吸収を阻害することになり、他ミネラルの不足の原因にもなり得ます。
このさきは私見になりますが、ミネラルの補給については適量のヘム鉄を中心に鉄は補充し体の調節に任せ、非ヘム鉄とその他のミネラルについては互いの吸収阻害を作らないようにバランスを考慮して補給するというのが良いのではと考えます。
ヘム鉄でも非ヘム鉄でも小腸の粘膜に吸収されると通常では一度フェリチンとして粘膜に蓄えられます。そして必要な量の鉄だけが小腸の粘膜から血液中に吸収されます。ここでも調節機能が働くために、鉄の過剰は起こらないようになっています。つまり腸が鉄の過不足の調節の主役になるので、鉄欠乏が激しい時でも鉄剤の注射をしたりするのは、実はとても体にとっては問題になる治療法なのです。ついでにお伝えすると、鉄の補充は注射でも経口摂取でも結果には差がないことが分かっています。鉄欠乏が激しい時でも鉄剤の注射によって鉄のもつ毒性を体に与えることは避けなくてはなりません。
さて、ここでようやくフェリチンが登場しました。フェリチンは鉄を貯蔵するタンパク質です。小腸の粘膜にまず存在していったんリザーブして体の中への供給を調節します。そして体内では肝臓、脾臓、骨髄、心臓、肺など様々な組織に分布しています。つまり、体内に吸収された鉄は様々な組織や臓器で再度貯蔵されているということです。そして血液検査で測定する血清フェリチンとは、これらの組織や臓器から血液中に逸脱した非常に微量のフェリチンを測定しているということです。
検査結果でフェリチンが上がったということは、鉄欠乏が改善して貯蔵鉄が増えたということ意味することもありますが、フェリチンが存在するどこかの組織や臓器に炎症などのトラブルがあり、そこから血液中に漏れ出していることも考えなくてはなりません。ときにガンが存在しても血清フェリチンが上昇することもあります。
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