うつ病からがんの治療までオーソモレキュラー療法(栄養療法)の実際
うつ病、パニック障害、発達障害からがんの治療まで海外で広く実践されている「薬だけに頼らない」オーソモレキュラー療法を紹介します。投薬治療が中心のうつ病や統合失調症などに多くの実績があり発達障害にも応用されています。高濃度ビタミンC点滴療法は、がんの治療に新しい可能性を提供します。

ご挨拶
溝口 徹

溝口 徹(みぞぐち・とおる)
自分にとって必要な栄養素を知ること。そして、その栄養素を十分に摂取すること。正しく、十分な栄養素が、自分の心と身体を、より良い状態に改善させます。
精神疾患の診断を受け、多くの薬を用いて対症療法の治療をされている方が多すぎます。最適な代謝が、脳内の神経伝達物質の分泌を適正化します。その結果、薬が必要であった症状の多くが改善することを、分子栄養学的なアプローチでは多く経験します。
このブログでは、日々の診療で経験する多くの患者さんの経過や、その背景にある学術的な作用を、できるだけわかりやすく伝えてゆきます。本来の自分らしさ取り戻すために、少しでも役立てていただければ嬉しく思います。

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アトピー赤ちゃんのママの挑戦
JUGEMテーマ:健康

ちょっと前に、自分の赤ちゃんのアトピー性皮膚炎の治療方針をめぐり、ステロイド軟こうの使用を勧める大病院の皮膚科のドクターとバトルを繰り広げた、元神経症のママについて紹介しました。

今日は、水曜日で辻堂クリニックでの診療日です。
そのママがクリニックへサプリメントを買うために訪れました。
買ったサプリメントは、亜鉛とビタミンAです。
この組み合わせは、アトピー性皮膚炎の治療には必要不可欠な栄養素です。

亜鉛は体内では比較的多く含まれるミネラルの1種です。
食材では、貝類などに多く含まれれている栄養素で、生命のみなもとと表現される期音があります。
不足によって意欲の低下(うつ傾向)やフリーラジカル除去の低下、インスリン分泌の低下による低血糖症を始めとする血糖調節障害などが生じます。
しかし亜鉛の最も大切な働きは、1つの細胞から同じ2つの細胞をつくる細胞分裂という過程でなくてはならないことです。
1つの細胞から同じ2つの細胞ができなくては、壊れた細胞を修復することもできないため、傷を元通りに治すことができません。私達の身体の恒常性を保つということから見ると極めて重要な栄養素であることが理解できます。

そして粘膜、皮膚、爪、髪の毛、卵巣、精巣などの入れ替わりが激しい組織には亜鉛が多く含まれています。そのために、男性の勢力剤などには多量の亜鉛が含まれいています。

アトピー性皮膚炎の患者さまは、皮膚が厚くカサカサして表面がフケのようになることが多く、活発に皮膚の細胞が細胞分裂して新しい良い皮膚を作っていかなくてはならないじょうたいです。このことからもアトピー性皮膚炎の治療に亜鉛が必要であることが理解できます。
またアトピー性皮膚炎の患者さんの困る症状に痒みがあります。
これは、皮下の継続する炎症による症状です。
痒みなどの局所にとどまる炎症は、その部位で炎症を沈静化するメカニズムがあります。この機能が破綻するといつまでも皮膚の同じところの痒みが継続することになります。
この局所の炎症を沈静化させるためには、食材からの脂の摂取のバランスを帰ることが必要になります。
私達が何気なく摂取している食材からは、オメガ6系の必須脂肪酸やアラキドン酸という脂肪酸を多く摂ることになります。
ところが局所の炎症を速やかに改善させるためには、オメガ3系の必須脂肪酸のバランスを高くしなくてはなりません。

そして摂取したオメガ6系の必須脂肪酸が悪さをする脂肪酸へ変化しないようにするのも亜鉛の役割です。
また摂取した良い脂肪酸であるオメガ3系の脂肪酸から炎症を沈静化する作用がある物資へ変化させるためにも亜鉛が必要になります。

このように亜鉛は、多岐にわたる機能を有し、私達が同じ状態を保つため、壊れた組織を修復するためにとても重要な栄養素です。

次回は、ビタミンAの働きと亜鉛の関係などから、アトピー性皮膚炎やその他の状態の改善のために投与する理由などについてお伝えしようと思います。

| アトピー性皮膚炎 | 23:01 | comments(8) | trackbacks(3) |


コメント
溝口先生 
おはようございます。先生の患者でもないのにすっかりコメント蘭に侵入しております事は心苦しい限りです。でも先生のブログも過去に遡って拝見しています。

以前からとても気になっていた事があります。それは妊娠中の栄養素の事です。私は妊娠中につわりがひどくて、今から思えばほとんど栄養が取れていない状態でした。

何も食べられなくて毎日あまり具の入ってないおじやばかり食べていました。牛乳は体が要求している気がして飲んでいましたが好きだったビールは妊娠したとたんに味を思い出すだけでも気持ちが悪くなりました。

あの頃の食生活が子供の成長に影響しているのでは考える事もあります。亜鉛が細胞分裂に関わっているとなればなおさらです。このことは先生の研究の参考になりませんでしょうか。

コメント蘭の皆様
いつも励ましてくださってありがとうございます。娘は今朝も調子悪くて起きてこられません。

きのう「すだち水」を飲ませたあと少し調子が良くなったので、さっきまた「すだち水」を作って飲ませてみました。今回はキシリトールを小匙1杯入れてみたら飲みやすそうでした。これって邪道でしょうか。わたしも飲んでみましたが何か頭がすっきしたように思います。気のせいかなあ。朝ごはんに作ってあった「にら入り卵焼き」も一口。

プリンは喜びそうなので作ってみます。キシリトールでカラメルソースは無理でしょうか。ちょっと試してみます。

皆様 本当にありがとうございます。感謝 感謝です。
| こまち | 2008/09/25 10:48 AM |
>こまちさん

耐熱容器にメープルシロップを少なめにたらして電子レンジでチンして固めてその上からプリンの生地を流し込んでプリン作るとカラメルみたいになりますよ。

最近ちょっと頑張ってコメント書きすぎたので
しばらくお休みにします。
充電期間みたいです。
| みおーん | 2008/09/25 7:13 PM |
みおーん様

最近眠れてらっしゃらないご様子でしたものね。

みおーん様のことを誰も忘れたりしないのでゆっくり充電してくださいね。
「待ってます!」というとみおーん様の負担になるといけないので(笑)もの影でこっそり待ってることにします。

もちろんこのコメントに返事はいりませんよ〜。
では。

| ミーネ | 2008/09/25 11:38 PM |
みおーん様

アドバイスありがとうございました。キシリトールではうまくカラメルソース作れなかったのでメープルシロップで試してみます。

充電なさってお元気になられますよう祈っています。
| こまち | 2008/09/26 4:30 AM |
みおーんさま

ご無理させてしまいましたね。。。
急がず、焦らず、1歩ずつ。ゆっくりなさってくださいね。
また色々教えていただけますように、
私もこっそり待ってます。
お大事に〜!!
| 桜 | 2008/09/26 9:12 AM |
溝口先生、皆様、こんにちは、桜です。

本日私の住む琵琶湖のあたりは、快晴です!
ここのところ雨が降る前は体調不良でしたが、カラッと晴れたら調子よくなってきました。動ける日は、テキパキ、あれこれ動くのに、急に寝てばかりになる日があるので、どうやら家族には仮病だと思われていたようです。コレが悔しいのですが。。。(夫在宅ストレス症候群かも?)

気を取り直して、
本日は滋賀県北部のパン屋さんのご紹介です。
関西系のTVで紹介されてから、なかなか手に入りにくくなっていますが、国産では珍しいディンケル小麦という小麦から自分たちで作り、パンを焼く2日前に、これまた手作りの石臼で小麦を挽き、パンを焼きます。営業日は金土日だけなのですが、週の前半に予約しておくとネットで通販してくださる、素朴な味のパン屋さんです。まだ1種類しか食べたことありませんが、栄養療法には向いているように思います。

http://www.eonet.ne.jp/~oumiya-daichidou/sodateru.html

琵琶湖の周りには、水田も多いですが、麦畑も沢山あります。なかなかよい景色です。
今度お店に行ってみたいなと思っていますが、結構遠くて。


今日私は牡蠣のミニグラタン大量生産の日です。
マドレーヌ用のアルミホイル型に、牡蠣、海老、鶏肉、シイタケ、たまねぎ、枝豆で、マカロニは入れません。バターと動物性生クリームと、全粒粉小麦粉(半分普通の小麦粉も使います)でソースを作って材料と絡め、全粒粉パン粉と溶けるチーズをたっぷりかけて、1個ずつラップに包んで冷凍です。コレを実家に定期的に発送しています。
大量に作っておくと、保存がきくので、体調が悪くて何にも出来ないときや、捕食にも使っています。小さく作っておくと、糖尿病の両親も食べられますし、お弁当や、カロリー制限している人にもいいですよ。
(ちなみに1食分普通に食べるとかなり高カロリーです。)
弟は、朝ごはんに豆乳とコレを良く食べています。オーブントースターで凍ったまま8分位焼けばすぐ食べられます。

亜鉛も鉄分も豊富な牡蠣は、バター焼きも醤油煮も大好きです。
醤油煮はカツオダシで、生姜とダシ醤油、味醂の代わりにほんの少し人口甘味料を入れ、ひと煮立ちしたら牡蠣を放り込みます。ぷくっと膨らんだら、もう出来上がりです。いくつでも食べられます。生姜を多めにして濃い目に煮詰めたら、数日保存のきく佃煮になります。また、試してみてください。

今日もしっかり食べて、しっかりサプリを飲んで、頑張りましょう!!
| 桜 | 2008/09/27 12:51 PM |
溝口先生 またお邪魔します。

桜様
ミニグラタン、さっそく作りました、残念なことに近くのスーパーには牡蠣がまだありません。鶏肉、えび 枝豆 玉ねぎだけです。今日の昼食はお蕎麦だったにもかかわらずミニグラタンも一緒に出しました。子供は大喜び。小さなグラタンを惜しみ惜しみ食べていました。残りは冷凍にしました。たんぱく質が多いのでおやつ代わりでもいいですね。

昨日の夕方、娘は激しい頭痛に襲われ泣き叫びました。とにかくおまじないのように「すだち水」を飲ませて目の上に水で絞ったタオルをあてて寝かせました。

丁度2ヶ月前にも激しい頭痛があり(これほどの痛みは今までありませんでした)「脳腫瘍」かといぶかって小児科へ連れて行きました。典型的な偏頭痛のようでした。この頭痛の時は温めるより冷やしたほうが良いとも聞きました。

「すだち水」はなんか効くような気がします。最近体調が悪い時、「すだち水」を飲ませるとしばらくすると起きてきます。昨日も前回よりは大分良さそうでした。

私は家事の中では料理が好きです。だからお料理の話にはすぐ飛びついてしまいます。牡蠣の醤油煮もぜひ試してみたいです。亜鉛がいっぱいありますしね。

プリンのカラメルソース代わりにメイプルシロップを使ったらとても美味しくできました。その前にキシリトールでうまく出来なかったので「喜界島のざら目糖」で作った時は、煮詰めたら黒砂糖になってしまいました。でも薄く固まったのをプリンの上に載せておいたらまた融けて黒砂糖シロップになっていてそれはそれでおいしかったです。

メイプルシロップを初めて使ったので子供達はすっかり気に入ってしまい、手作りの甘くないオートミールクッキーにまでつけて食べる始末。高価なのにもったいないので隠しています。栄養療法でもおいしく食べたいですね。
いつも情報をくださってありがとうございます。
| こまち | 2008/09/28 4:30 PM |
こまちさま

頭痛は、かつて私も弟もひどい状態でした。
弟は、暴れまくっていた頃、毎日のように頭痛に悩まされていたようです。そのおかげで、栄養療法など何も知らなくても『頭痛の治るビタミンらしいよ』と市販のナイアシン(ナイアシンアミドというフラッシュフリーのもの)を騙して飲ませることが出来ました。
最初1日1g程度でしたが、効き目があったようで、大人しく飲み続けてくれたので、段々量を増やして、1日3gほど飲ませらるようになった頃には、頭痛はほとんど治まってきたようでした。ナイアシンはビタミンCと一緒に摂るといいとか聞き、サプリメントも飲んでいましたが、レモン水もしっかり飲ませました。料理にも、ゆずやスダチをしっかりかけていました。

私も我流ですが、このブログを読んで、約10ヶ月前から自分で糖質を制限して市販サプリを飲み始めました。
激しい頭痛か、そうでない日は発熱で、連日常用していたバッファリンは要らなくなりました。
(クリニックの治療を受けるようになったのは、その後、まだ頻繁に夕方熱が出るからでした。お蔭様でそれも今は治まっています)

毎日、弟の様子と食べたもの、飲めたサプリの量を、母が報告してくれていたので、離れていても観察できたのですが、今日はまた頭痛!という日は、いつも必ず何らかの血糖値の上がりやすいものを食べた日の、それも決まって夕方でした。
オカキを一袋食べちゃった、とか、アンパン、お寿司、ドリンク剤、風邪薬など、いつも具体的な原因がありました。
(我が家では、長年母が糖尿病で朝夕自宅で自分の血糖値を測定し、インシュリン注射をしていたので、血糖値の上がりやすい食品は実体験からよく理解していました。ただし、カロリー重視の従来の病院の指導でしたので、白米は少しずつ食べなくてはいけないと思い込んでいてノーマークでした。)

私も栄養療法を実践し始めて、血糖値はあげないように気をつけているつもりでしたが、最初の頃は、外食や、いつも家庭で使っていた調味料や食品など(ダシの素やポン酢、漬物、調整豆乳など)に、ブドウ糖や砂糖などが含まれていることに気付かず食べてしまい、直後から激しい眠気が襲ってきて、『しまった、何かダメなものを食べちゃった』と気付いた時には手遅れで、そのままガーっと寝た後で、今度は夕方激しい頭痛・・・ということがよくありました。

あらためてよーく食材を見渡してみられる事をお勧めします。低血糖症に限らず(また、糖質だけでなく、牛乳の中のカゼインだとか、アレルギーにも色々あるらしいですし。)不調の当日食べたものに、お子様が苦手なものが何かあるのではないか、とも思います。

低血糖症では、黒砂糖も、メイプルシロップも、人口甘味料も、いわゆる甘みを舌に感じるだけでもダメな方もいらっしゃるそうです。(ちなみに私は黒砂糖は頭痛までは行きませんが、必ず不調になります。ブドウ糖は少量でも爆睡、ノックダウンです。エリスリトールでさえ、調子の悪い日は少し頭痛がします。糖質制限し始めてからのほうが、微量でも敏感に反応するようになった気がします。)

不調になった日ほど、食べたものの原材料、調味料などを、
ノートなどに書き出しておくと、統計的にダメな食材がわかってくるのでは?と思います。

自分の体験しかお知らせできませんが、何か参考になればと思い書き込ませていただきました。


今日は小豆のクリームゼリーを作りました。
水煮あずきとエリスリトールでとろ火で15分くらい煮て餡子を作り、濃い目のゼラチン液で羊羹風に固め(容器に半分くらい入れ)冷蔵庫で冷やして固まった頃に、別のゼラチンにエリスリトールと生クリームを入れ荒熱が取れたら、さっきの餡ゼリーの上に流し込みます。餡と生クリームのツートンカラーで綺麗な和菓子風のゼリーが出来ます。
(カロリーを落としたい方は、少し硬めになりますがゼラチンを寒天に、生クリームを牛乳か豆乳に変えてもあっさりして美味しいです。甘みはキシリトールでもうまく出来ると思います)

食べられないお子さんが、少しでも食べてくれた日はホッとしますよね。毎日大変ですが、ご一緒に頑張りましょう!
こまちさんご自身もお疲れが出ませんように。
| 桜 | 2008/09/28 11:36 PM |
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また、個人的な症状の判断やお薬などの処方についてはお答えできません。
詳しくは、2013.1.23の記事をご覧ください。





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