うつ病からがんの治療までオーソモレキュラー療法(栄養療法)の実際
うつ病、パニック障害、発達障害からがんの治療まで海外で広く実践されている「薬だけに頼らない」オーソモレキュラー療法を紹介します。投薬治療が中心のうつ病や統合失調症などに多くの実績があり発達障害にも応用されています。高濃度ビタミンC点滴療法は、がんの治療に新しい可能性を提供します。

ご挨拶
溝口 徹

溝口 徹(みぞぐち・とおる)
自分にとって必要な栄養素を知ること。そして、その栄養素を十分に摂取すること。正しく、十分な栄養素が、自分の心と身体を、より良い状態に改善させます。
精神疾患の診断を受け、多くの薬を用いて対症療法の治療をされている方が多すぎます。最適な代謝が、脳内の神経伝達物質の分泌を適正化します。その結果、薬が必要であった症状の多くが改善することを、分子栄養学的なアプローチでは多く経験します。
このブログでは、日々の診療で経験する多くの患者さんの経過や、その背景にある学術的な作用を、できるだけわかりやすく伝えてゆきます。本来の自分らしさ取り戻すために、少しでも役立てていただければ嬉しく思います。

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うつや統合失調症の急性増悪への対応
JUGEMテーマ:健康
先日の日曜日は、ビタミンCの点滴治療についての勉強会があり参加してきました。
会場から見える空は、まさに秋晴れ・・素晴らしい天気でした。

そんな天気でしたが、30名以上のドクターが参加されビタミンCの点滴治療についての活発な発表がなされました。

その演題には、統合失調症の急性増悪期にビタミンCの点滴を行い、入院などによる治療を回避できたというものがありました。
統合失調症の急性増悪のときには、自宅で経過を診ることが困難になってしまうことが多くあります。
また入院しても、拘束したり大量の抗精神病薬を処方したり注射したりして、強い鎮静を行わなければならないことがほとんどです。

その結果、副作用が強くでてしまったり退院すろtきには、入院する前よりも薬が増えた状態で、なんとなくボーッとしたまま退院することが多くあります。

またこれは統合失調症だけでなくうつ病の急性増悪においても同様です。

これまで新宿では、患者さんの同意をいただき数名の患者さんへ急性増悪時にビタミンCの点滴を含めた栄養療法的な点滴治療を行ってきました。

今回の勉強会では、同様の考え方で数名のドクターがうつや統合失調症の治療に点滴をおこなっていることを知ることができました。

病気の症状には波があります。

明らかな原因があって、その反応として症状が増悪することもあれば、とくに思い当たる原因がないのに症状が増悪することもあります。

そのようなときには、投薬やサプリを増やしたりすることがこれまでの対応でした。
今回の勉強会から、もう少し積極的に症状の増悪時には点滴治療を行ってみても良いかもしれないと改めて思ったのです。

とくにビタミンCの点滴治療が精神症状の改善に有効なのは、酸化ストレスが強く症状と関係しているときであろうことは予想できます。
今後は、どのような状態のときに、どんな点滴内容が効果的なのかを調べていくことが必要だとおもいました。


最後にちょっとコメントへのコメントです・・・・

クリニックからだしている栄養解析レポ−トでしめしている必要な栄養素の種類と量は、クリニックで使用している使用しているサプリメントを用いることが前提です。
参考にしていただきご自分の選択でサプリメントを用いて頂くこた場合に、期待された効果が出ないことも多くあります。
これまでの経験では、若い方(特に女性)、消化管の吸収障害がない場合、個々の栄養素の欠乏がそれほど重度ではない場合・・・などのときに、効果があがることを経験しました。
治療の初期などは、特にしっかりと症状の改善とデータの改善を行いたいのでクリニックで治療中の患者様は、御相談頂ければと思います。

またLGSなど消化管粘膜の機能異常への改善は個々のケースで異なることが多く、また難渋することが多い病態です。
ブログのコメントへは原則お答えしないことにしておりますことと合わせてご了承頂ください。
すでに低血糖症の治療を受けられているようですので、主治医の先生へ御相談ください。
 
| オーソモレキュラー療法(栄養療法) | 09:27 | comments(13) | trackbacks(1) |


コメント
>その演題には、統合失調症の急性増悪期にビタミンCの点滴を行い、入院などによる治療を回避できたというものがありました。

初耳です。これが可能ならすごく安心です。

娘はおかげ様で「完全安定状態」が8ヶ月続いており、より長い記録更新を目指していますが、いつか何らかの要因で急性症状が起きないとも限らないので、その時はどうしようと一抹の不安を持っていました。

現在「遅発性フードアレルギー」があり、低血糖症でもあるので、安心して食べられるものは限定されています。入院すると食事制限がどうしても崩れてしまうので、より治りにくいように思います。

ビタミンCの点滴は困った時の一つの選択肢となりそうですね。
| 鍋つかみ | 2009/10/20 4:40 PM |
先生はじめまして!

おはようございます!

 実は溝口先生の隠れファンでした。いまは、堂々と先生の大ファンだと公言できます。精神面で砂糖の取りすぎはかえって、病状は良くないというレポートは非常に感動しました。

 確かに、患者さんの脳状態や的確な栄養の接種や薬による科学的な切り口は絶対必要かも知れません。

 日本でなかなか溝口先生のような使命感をもった精神科医はなかなか居られないのは残念です。


 しかし、基本人間は動物、アナログなんです。それで僕は10年間、欝と躁うつ病でずいぶん悩み、家族に大変に不安や迷いや苦しみや絶望を味あわせてしまいました。

 でも、今は料理人の夢に向かって、現実一直線にならなくても、頑張っていく所存でございます!

 今までは“負けず嫌い”でしたが、逆に負けることが好きになったので、随分気持ちが楽に自分らしく毎日過ごせるようになりました。自分は敗者でも、清々しい勝者の笑顔のガッツポーズを眺めるのも、うれしいものですね!

(^_^ )( ^_^) ¥(o^o^o)¥
| 所 慎二 | 2009/10/21 5:37 AM |
このブログに出ているビタミン△の△が読み取りにくいのですがCなのか○なのか、どちらでしょうか?
| コスモス | 2009/10/21 7:29 AM |
マルではなくシーだとわかりました。
| コスモス | 2009/10/21 11:00 AM |
主人が欝と診断されて5年。
投薬安静→一時会社復帰→自宅療養の繰り返しをしています。投薬だけでは絶対良くならないことが分かってきました。調べるうちに溝口先生にたどり着き希望に感じています。これから主人に先生の本を読んでもらって受診をすすめようかと計画しています。
| ちよみ | 2009/10/21 8:47 PM |
>所さんへ
良かったですね。
ところで所さんは病院に通院されたんでしょうか?
心に大きな傷があるようで…一度カウンセリングを受けてみては?

| 納豆 | 2009/10/22 11:13 AM |
 食物アレルギーにアルカリ剤に効果があることが発見されています。ドリス・ラップ医師の「Is This Your Child?」には点滴を始めて直ぐに狂気から正常に戻ることが述べられています。ビタミンCの点滴と同じ効果が得られます。

http://www.drrapp.com/yourchild.htm

 またADHDの子供などが友達のパーティーなどに出席してやむを得ず小麦や卵のアレルゲンのケーキを食べてしまう場合などに予防することができると述べられています。食物アレルギーでは全体の60%に有効であると言われています。精神疾患が脳アレルギーが原因の場合有効です。このことを発見したのは食物アレルギーの大家で化学物質過敏症発見者故セロン・ランドルフ医師です。

 180ccの水に重曹を0歳〜4歳 0.5g、4歳〜12歳 1g、12歳〜 2g溶かして飲むだけです。重曹だけではナトリウム過剰になりますのでアメリカではカリウムやマグネシウムを体の構成比率にした「アルカエイド」が安く購入できます。

しかし、アルカリ剤はあくまで対症療法であり常用すべきではないとラップ医師は言われています。

| うみひこ | 2009/10/25 10:13 AM |
この記事を読んでおいて良かったです。

8ヶ月間安定していた娘の調子が最近ちょっと下降気味になりました。

>病気の症状には波があります。
明らかな原因があって、その反応として症状が増悪することもあれば、とくに思い当たる原因がないのに症状が増悪することもあります。

やはり統合失調症という病気はこういう感じなのですね。
まだまだ患者の親として新米なのでもっともっと慣れて
熟練(?)したいと強く思います。

さっそくビタミンCの点滴療法の予約を取りました。
入院まで行かないで、何とか引き返せるといいなあと思っています。
| 鍋つかみ | 2009/11/02 3:15 PM |
はじめまして。
26歳女性です。
栄養療法をして2年になります。
今年の5月から、自費のサプリメント(鉄分、ビタミンB郡、ナイアシン、亜鉛
)を飲んでいるんですが、吸収が悪いせいか効果があがりません。

溝口先生のブログで、若い女性が消化官の障害がある場合があるとかかれていますが。
どうしたら、吸収がよくなるでしょうか。
ミヤBMを処方されて今飲んでますが。

| ゆう | 2013/08/19 6:22 AM |
溝口先生のクリニックで統合失調症の姉が栄養療法を始めて1ヶ月半です。妄想、幻聴、は始めて直後は収まったものの、またこの1、2週間はひどくなりまじた。このような妄想がひどい状態では、糖質制限が全く出来ません。理解出来ません。サプリメントは薬が嫌なので進んで飲みます。このような性質の病気での糖質制限の進め方をしりたいのです。先日、担当医師に伺いました。サプリメントを増やしてしのぐしかないか、、との返答でした。
| cherry | 2013/10/30 7:55 PM |
管理者の承認待ちコメントです。
| - | 2016/05/19 5:50 PM |
管理者の承認待ちコメントです。
| - | 2017/03/16 7:08 AM |
管理者の承認待ちコメントです。
| - | 2017/03/16 7:38 AM |
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また、個人的な症状の判断やお薬などの処方についてはお答えできません。
詳しくは、2013.1.23の記事をご覧ください。





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