うつ病からがんの治療までオーソモレキュラー療法(栄養療法)の実際
うつ病、パニック障害、発達障害からがんの治療まで海外で広く実践されている「薬だけに頼らない」オーソモレキュラー療法を紹介します。投薬治療が中心のうつ病や統合失調症などに多くの実績があり発達障害にも応用されています。高濃度ビタミンC点滴療法は、がんの治療に新しい可能性を提供します。

ご挨拶
溝口 徹

溝口 徹(みぞぐち・とおる)
自分にとって必要な栄養素を知ること。そして、その栄養素を十分に摂取すること。正しく、十分な栄養素が、自分の心と身体を、より良い状態に改善させます。
精神疾患の診断を受け、多くの薬を用いて対症療法の治療をされている方が多すぎます。最適な代謝が、脳内の神経伝達物質の分泌を適正化します。その結果、薬が必要であった症状の多くが改善することを、分子栄養学的なアプローチでは多く経験します。
このブログでは、日々の診療で経験する多くの患者さんの経過や、その背景にある学術的な作用を、できるだけわかりやすく伝えてゆきます。本来の自分らしさ取り戻すために、少しでも役立てていただければ嬉しく思います。

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久々に学術的に
女性の精神症状も含めた多くの症状に鉄欠乏が関係していることをくり返しこのブログでお伝えしてきました。
ある精神科の医師は、入院中で月経がある女性の患者さまへ鉄を中心とした栄養アプローチをしたところ半数の患者さまが退院が可能な症状に改善したとお話されていました。

今日は、患者さまから頂いた資料を中心に鉄欠乏の評価と治療についてお伝えしたいと思います。

この患者さまは、3年前から新宿のメンバーさんとして栄養療法に取り組まれています。これまでの経過は以下のような壮絶なものです。

めまい。冷え。不眠。とにかく目眩がしないで1日過ごせて、夢を見ないでぐっすり寝たい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
昭和45年頃 小学生 朝礼のたび貧血で倒れる
昭和50年頃 中学生 バレーボール部の激しい練習で身体を壊す。貧血と物が2重に見え始め、視力が急に悪くなったことから部活を止める。
昭和52年頃 高校生頃からひどい便秘。便秘薬を飲み続ける。
昭和60年頃 社会人 便秘で通院。浣腸しても出ず、腸が陥没してると言われる。
平成3年頃から残業と日曜出勤続き。便秘はいろいろな食品を試し、解消。
平成4年7月下旬 ものすごい締め付けられる頭痛と目眩。常に地震のような揺れる目眩。
以降現在まで目眩が止まらず。
平成4年〜平成16年の症状 下記のとおり

原因不明のめまい(浮遊感)
締め付けられる頭痛
自分が自分でない感じ
物をよく落とす
冷え、頭痛、痺 れ、ひどい肩こり、耳鳴り、耳閉塞感、
目が異常に眩しい、 目の焦点が合わない、眼振、
舌の荒れ、舌が 乾く、舌が白い、
いらいら、 不眠、
記憶力ない、集中力ない、
乗り物の音と揺れで気が狂いそうになる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2年前の冬に札幌で講演会をしたときには、電車を乗り継いでどうにか聞きに来てくれました。しかし、印象は講演を聴くというよりは、どうにか座っているという印象でした。

そんな彼女が、先日には仕事の出張!!のついでに新宿まで来てくれ、検査を受けられました。2年前とは別人のように若々しく元気な印象です。

これまでの長い治療経過で20年前に行ったフェリチンの検査で、鉄欠乏を指摘されたことやそのときの資料などをくれました。

本題はこれからで、その部分が学術的なのですが、今日はこれにて終了します。

明日かな?
もう少し後かな?

近日中に続きをアップします。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
さて、3月も終わりです。
今月は、皆様のおかげでこのブログものべ50000件弱のヒット数になりました。
心よりお礼申し上げます。

すでに行われている薬の治療の参考になれば・・・
ご家族の食事を見直すきっかけになれば・・・・
すでに栄養療法を行われている方の参考や力づけになれば・・・

そんな気持ちで書いています。

4月からは、ガン・悪性腫瘍と栄養アプローチについてもアップをしようと思っています。

明日は、この治療法を勉強するために集まった、一般の方々とお会いして話をする機会です。
このフォーラムもあとわずか・・・
次のフォーラムも予定されていますが・・・

まだまだ忙しさは続きそうですが、がんばっていきましょう。

皆さんも、私たちを形作り、心も身体も機能させる全てのものは、栄養素から成り立つというシンプルな原点に立って、食事や栄養を見直してください。


| オーソモレキュラー療法(栄養療法) | 16:33 | comments(3) | trackbacks(0) |


カウンセリングの重要性
八重洲のクリニックを始めるまでは、精神的なカウンセリングやフォローアップと、精神科的な投薬のコントロールなどには対応していませんでした。
しかし、栄養療法とともに投薬を希望される患者さまが多くなったため、八重洲に薬剤の処方と栄養療法を同時にできるクリニックを立ち上げました。
そのクリニックが始まって1年4ヶ月が経ちました。

この期間にはいろいろなことがありました。

数年間仕事ができず、気持ちは焦るのですが身体も気持ちも持ち上がらず、うつ病の診断で投薬ばかりされていた患者さまが栄養療法でかなりの改善を示しました。友人と外で会うことを楽しんだり、山登りを楽しめるほどまで身体的には改善しました。しかし、仕事ができないのです。家族との関係や、職場の関係など、身体の改善だけで、社会で仕事ができることになりませんでした。
そんなとき、精神的なカウンセリングを併用することを薦めました。
カウンセリングを重ねるごとに、あきらかな行動の変化がでました。そして仕事に復帰することができました。

また長期間にわたり抗精神病薬を多剤併用で用いられてきたときには、栄養アプローチによって減薬が可能になります。
そのときには、多剤併用の期間はいろいろな感覚や思考が薬剤によって遮断されているため、自分の思考や感覚が戻ってくるときに、なんとも言えない感情が生じるようです。

栄養アプローチを通常の治療に併用されている精神科の医師は、
このような場合には、患者さまが『ウラシマ太郎』のようになってしまうと表現されていました。多剤併用で多くの薬を処方されていたため通常の感情が働かなかった数年間を悔やみます。取り戻せない期間について直面します。

このような時も栄養アプローチは無力です。今起こっていることに対して、以前よりも効果的に解釈し行動することができるようになりますが、過ぎ去った過去を取り戻すことはできません。ここでもカウンセリングが重要になってきます。

人が今現在を効果的に生活し、美しいを楽しみ、気持ちよいを楽しむ・・・ということには、過去をしっかりと過去として扱えるようになることが重要なのです。
| オーソモレキュラー療法(栄養療法) | 23:31 | comments(3) | trackbacks(0) |


東京は桜が満開です
ちょっとひとことです。
東京は桜が満開です。

東京駅八重洲北口から、日本橋高島屋へ向かう細い道は、両側が桜並木です。
今朝は、風が強かったのですが咲き始めた桜の花々は、風にも負けず揺れながらでも咲誇っていました。

いつもは違う道を歩いて八重洲のクリニックへ向かうのですが、今日はちょっと遠回り。桜のトンネルを抜けながら、いつもよりも上を向いてクリニックに到着しました。
八重洲へいらっしゃる患者さまも、ちょっと遠回りすることをお勧めしますよ!!

入学、就職、進級・・・。

桜の季節である、4月にあたらしい門出を迎える日本の習慣。大切にしたいものです。

新しいチャレンジされる方、不安と期待があると思います。
自分をしっかりと持ってがんばってください!!
| ひとりごと | 12:22 | comments(2) | trackbacks(0) |


栄養療法の講演会
今日は、栄養療法の講演会のお知らせです。
それは、大阪でこの栄養療法を真剣に取り組まれている先生の講演会です。

先日の日曜日には、メタボリックシンドロームに対する栄養療法についての勉強会を医師向けに行いました。
そのような僕が主催する勉強会へ参加いただく医師は、どこかでこの治療法を見つけて連絡をしてきてくれた方々です。

どこかで見つけてくれるのですが、通常の一般診療を行っているだけではなかなか見つかりません。また通常の権威ある学会に参加して、専門医や指導医などの資格更新などを目的にされているだけでも見つかりません。
大学などの一流研究機関で研究をして発表するような、基礎的な権威ある学会で勉強していても見つかりません。

日常の診療で、なにか疑問をもち、他にもっと根本的な病態の改善をえられるような治療法はないか?
もっと、質の高い改善を得られるような治療はないか?
従来の投薬中心ではない、しっかりとした治療法がないか?

そんな問題意識をもった医師たちが参加する、マイナーな研究会や、勉強会でこの治療が紹介されたりしています。
また初期のころは、僕の一般向けの著書を書店で見つけて連絡をとってきた医師も多くいらっしゃいました。

今日、ご紹介する医師は、数年前からこの治療に取り組まれています。
血液検査データの分子栄養学的な解釈も完璧にマスターされています。
専門は、皮膚や美容皮膚科なのですが、どんどん血液検査をして、栄養療法によって多くの患者さまの改善に貢献しています。
皮膚疾患などは、僕よりも多くの素晴らしい結果をだしていますが、皮膚科領域だけでなく最近は不定愁訴の方にも積極的にこの治療を応用されています。

そんな先生が、大阪で栄養療法の講演会を行います。

しかも、無料!!

いつお会いしても、大阪人らしいユーモアあふれる先生ですので、きっと一味ちがった楽しい講演会になるのではないかと思っています。
関西方面にお住まいの方、この機会をお見逃しなく!!
関西栄養療法のエースの講演です。
いろいろと聞きたい質問なども持って参加してください。

詳細は大阪のたにまちクリニックまでお電話(06-6776-8966)でお問い合わせください。

テーマ:不定愁訴や皮膚疾患への栄養アプローチ

場所:大阪国際交流センター(近鉄上本町駅より徒歩5分)
日時:2007年4月8日 14:00開始 16:00終了
定員:30名
※定員数に達し次第、受付を終了とさせていただきます。
参加費:無料
参加方法:電話(06-6776-8966)
| オーソモレキュラー療法(栄養療法) | 13:27 | comments(2) | trackbacks(0) |


アトピーを食事で治す
アトピーを食事で治すという資料が机の上に置いてありました。

その資料は、新宿のスタッフが紹介してくれたものです。

京都の高雄病院というところで実践されている治療法で、新宿で行っている栄養アプローチにおける食事指導ととても良く似ているものでした。
その資料にあった生活習慣のポイントについて紹介します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

アトピー性皮膚炎と食生活十箇条

一、主食は未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
二、白パン、白砂糖など精製炭水化物の摂取は極力減らす
三、発酵食品(味噌、漬け物、納豆など)をきちんと食べる
四、液体でカロリーを摂らない(飲み物は水、番茶、麦茶、ほうじ茶など)
五、魚介類はしっかり食べ、肉類は適量を摂る
六、季節の野菜や海草はしっかり食べ、旬の果物も適量に摂る
七、オリーブオイルや魚油(EPA,DHA)など身体によい油脂は積極的に摂る
八、牛乳は極力減らし、チーズやプレーンヨーグルトは適量摂る
九、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ
十、食事は楽しく、ゆっくり、よくかんで
(財)高雄病院  http://takao-hospital.jp/

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さすがですね。
とても良くまとまっていて実践的です。
僕らが指導する食事療法とほとんど同じ内容です。
この指導で、特に評価できることは、アトピーの食事指導であるにも関わらずタン白制限を行っていないことです。

アトピーのような皮膚疾患はどうしても塗り薬やスキンケアなどばかりに目が向いてしまいます。(もちろん大切なことですが)
いまだに日本皮膚科学会は、栄養面とアトピーの関係については無視なのか興味がないのか・・・、治療のガイドラインはステロイドを中心とした軟膏治療ばかりを強調します。
大きな病院で皮膚疾患に対して、栄養的な考え方を導入することなどが始まり、本当に嬉しい限りです。

アトピーに限らず、病態の改善にはタンパク質の代謝を良好な状態にたもつことが絶対条件なのですが、今のアトピーの治療では全くおろそかにされているだけでなく、いたずらにタンパク質の制限が行われています。

この資料を僕に紹介してくれたスタッフは、アトピーの治療のために、以前この高雄病院に入院していたことがある女性です。
そのときの入院治療で、食事によって症状が変化することを実感し、あることがきっかけになり、新宿で治療するようになりました。
当時は、体力的にも限界になり、専門学校を辞めなくてはならないほどの状況でしたが、栄養療法によって、アトピーの症状も改善し、体力も向上!!
新宿のクリニックをアルバイトで手伝っていたのですが、ついにフルタイムの常勤スタッフに抜擢されたのです。
そして、ここ数ヶ月は、どのスタッフよりも残業時間が長い労働環境になってしまいました。

ここで症状やデータが増悪したら、雇用主である僕の責任です。。。。が、ついついデキルので仕事をたのんでしまうのです〜〜。
| アトピー性皮膚炎 | 13:52 | comments(1) | trackbacks(0) |


精神疾患への栄養療法
今日は、この治療を始めて4ヶ月が経過した患者さまのカウンセリングを行いました。

うつ病を発症し、1年以上経過していましたが、1年2ヶ月ぶりにフルタイムで仕事ができる喜びを伝えていただきました。
検査データも劇的に改善され、肝臓を中心とした内臓脂肪の蓄積がきれいに取れてきたことが分かりました。体重も約4kg減っています。

この患者さまは、新宿で栄養療法を行う以前から、別のクリニックにて栄養アプローチをうつ病の治療のために行われていました。
最近になり、精神疾患領域の治療に対して栄養アプローチを行うクリニックが幾つかできました。どのクリニックもそれぞれの方法論をもって治療を行っているので、当然選択される栄養素サプリメントも異なります。
僕の考え方は、患者さまが生き生きと改善されるのであれば、それが薬であろうと気功であろうとお払いであろうと、その手段は何でも良いと考えています。
そのために、よほど理論的な間違いがない限り、栄養療法との併用についてはとくに制限をしません。

今日の患者さまの5時間糖負荷検査の結果は、多くの問題点を含んでいました。
インスリン抵抗性の亢進と、遅延するインスリン分泌、そして過剰に分泌したインスリンに対して血糖は急激に低下し、その後は自律神経の反応によって血糖値が乱高下を繰り返す・・・。正常に見られる安定した血糖曲線の要素はありませんでした。



4ヶ月前の初診時には、このような血糖とインスリンの変化が日常生活でも起こっていることが想像できる検査データでした。
血糖のコントロールを治療の中心にし、食事・運動・サプリメントを組み合わせた治療を行いました。結果は始めにお伝えしたように、とても良好な経過でした。

この患者さまの『うつ病・PTSD』と診断されていた根拠となる症状の多くは、血糖調節異常が深く関係していたことが治療の結果として判明したのです。
PTSDと診断されていたからには、過去に辛い出来事があったこと、そしてその出来事が精神症状に関係していることに異論はありません。しかし、そのことばかりにとらわれていては、大切な原因を探す機会を失うことになったでしょう。
| うつ病 | 22:08 | comments(5) | trackbacks(0) |


今朝の電車の光景
春休みに入ったからでしょうか、今朝の電車は子供連れのお母さんたちが乗ってきました。
3歳〜5歳ぐらいの子供たち5人と、お母さんたち3人です。

電車に乗るなり、子供たち全員に飲み物をお菓子を配り始めました。電車の中で、子供たちが騒がないようにと配慮してくれたようです。

子供たちが手にしている飲み物は、『ミルク屋さんがつくったココア』

そして子供たちが握り締めているお菓子は、『ハイチュウ』

ハイチュウにミルクココアですよ!!
これじゃぁ〜、糖負荷検査をするよりも大量の砂糖を摂取することになります!!
しかもこんなに身体の小さな子供たちに・・・・。

くちゃくちゃハイチュウを食べ、ごくごくミルクココアを飲む。

少し話し始めると、強制的にハイチュウが口へ放り込まれます。

見る見るハイチュウは減り、渋谷の駅で皆さん降りて行かれました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一方、今日の八重洲では、若い女性の患者さまが、栄養アプローチを始めて2ヵ月後の来院でした。
糖質制限とタンパク質重視の食事に変更し、サプリメントもしっかりと飲んでいただいています。

既に爪が硬くなり、皮膚の調子がとてもよくなり驚かれていました。
そして、パニック発作様の症状が出るものの、以前のように激しい程度までにならず、自分のコントロール下にあるようになり始めていました。

既に他クリニックから多くの薬が処方されていますが、減薬や断薬は早期に可能でしょう。食事の内容もしっかりとできていらっしゃいました。

このような経験をされた女性であれば、この先に結婚したときに今朝のお母さんのように、おとなしくさせるために砂糖漬けに子供をすることにはならないでしょう。
ご主人にもきっと、本当に体に良い食事を提供できるはずです。

子供の味覚は親次第。
好物は、スルメイカ、おしゃぶり昆布、干し梅、にぼし
飲み物は、麦茶が大好き。

そんな子供にするのは、簡単なはずです。

| ひとりごと | 23:15 | comments(3) | trackbacks(0) |


メタボリックシンドロームとこのブログ
25日の日曜日は、メタボリックシンドロームの勉強会があります。
マスコミを始め、いろいろなところでこの名称を耳にするようになりましたね。昨年の流行語大賞も受賞したのではないかと記憶しています。

その日曜日の勉強会では、僕が実際の患者さんの治療経過についてプレゼンテーションをしなくてはなりません。
このところ日常の診療では、いわゆる精神疾患と診断された方々が多く来院されますので、メタボリックシンドロームといわれて来院される方はあまりいらっしゃいません。

それでも、最近治療に関わった患者さま方で、改善したい症状や病名のところで

『糖尿病』 『高脂血症』 『高血圧』 『肥満』 『メタボリックシンドローム』

などが書かれている皆様から、治療経過を当日参加される医師たちへプレゼンテーションするのに適したデータの改善をされた方を4名選ぶことができました。
(プレゼンには、個人情報は一切出しませんので・・当然ですが)

以前は、シンドロームX、死の四重奏、内臓脂肪症候群など、様々な呼び方が使われていました。それぞれが若干異なる基準だったのですが、糖尿病、高血圧、高脂血症などの独立して扱われていた生活習慣病を、内臓脂肪の蓄積と動脈硬化性疾患への危険集積の状態をメタボリックシンドロームと呼ぶようになりました。

メタボリックシンドロームでは、血液検査データにおける総コレステロールに関しては、基準が設定されていません。高脂血症というと総コレステロール220未満となっているため、50歳以上の日本人女性の60%以上が該当するという異常(?)値であり、問題があることが言われていますが・・。

重要視していることは、内臓脂肪なのです。
だからウエストが基準に入るわけですね。

そこで、単純なメタボリックシンドロームの場合には、コレステロールや中性脂肪が高く、かつウエストが85cm以上になっています。
しかし、新宿や八重洲を訪れる患者さまの多くにも、肥満傾向であり、ウエストの増大があるにも関わらず、総コレステロールや中性脂肪が基準範囲内か、基準範囲内の低い方、あるいは、異常低値になっているかたも多くいらっしゃいます。

このような場合の内臓脂肪の蓄積(脂肪肝)は、タンパク質の代謝が抑制されていることが原因になることが多いです。また低血糖症であることも大きな原因です。
タン白代謝低下と低血糖症は、多くの場合に合併するので治療は、つねにいつもの食事指導になります。

メタボリックシンドロームを、インスリン抵抗性の亢進と内臓脂肪蓄積による脂肪毒性を病態の中心と考えると、精神症状を呈する方のタンパク質代謝の低下と低血糖症は、病態としてはほとんど同一のもの、例えばメタボリックシンドロームが手のひら側で、低血糖症が手の甲側と言う感じで、区別困難なものです。

メタボリックシンドロームの場合には、カロリー過多、食事過多がほとんどなので、低血糖症の方々のように、ビタミンやミネラルなどの栄養素の不足が無いのでしょう。治療には必要になるのですが・・。

病態の根本的なものが同じでも、それに合併する栄養素の欠乏状況によって、症状としてでてくる表現が全く異なるものになるのです。
| オーソモレキュラー療法(栄養療法) | 15:45 | comments(2) | trackbacks(0) |


桜の季節
桜の咲く季節がやってきました。

毎日の通勤で、電車から見える戸塚周辺の川べり・・
八重洲での東京駅から高島屋へ続く細い道・・・

同じ場所とは思えないような、生命感にあふれるものを
伝えてくれます。

花をつけるまでは、普通の枯れた木のような存在だったものが、
いっせいに花を咲かせ、周りの雰囲気を変えてしまう・・・・。

毎年、この季節には、同じような感動を覚えます。

それまでは、仕事の忙しさや、その他のストレスで頭が一杯になっていても、
昨日と同じ道を歩いているのに、顔を上に向けてくれる。
花がきれいだな〜と、清らかな単純な気持ちを思い出させてくれます。

この治療を行って改善される経過で、患者さまの多くから
『花をみてきれいだなと思えるようになりました』
『動物をみてかわいいと感じられるようになりました』
などとコメントをいただくことがあります。

もしかしたら、この気持ち僕も普段は感じていないのです。
感じていないことすら感じていないほど、もしかしたら患者さまたちよりも
重症かもしれません。
そんな気持ちも、桜だけはほんの数日は、リセットしてくれます。

桜の季節は、卒業や入学など様々な節目を伴うこともあり、桜には
思い出もつきものになるものです。
どんな思い出も、桜が背景にあることが良い作用をするのでしょうね。

今年の春に、学校を卒業される方々、学校へ入学される方々、就職、
転属、引越し・・・いつもと同じ春の方も・・おめでとうございます。
どんな状況でも桜が祝福し応援してくれます。

スタックしてしまっている方、桜の力を借りて、ちょっとリセットしましょう。
| ひとりごと | 21:22 | comments(0) | trackbacks(0) |


桜の季節
桜の咲く季節がやってきました。

毎日の通勤で、電車から見える戸塚周辺の川べり・・
八重洲での東京駅から高島屋へ続く細い道・・・

同じ場所とは思えないような、生命感にあふれるものを
伝えてくれます。

花をつけるまでは、普通の枯れた木のような存在だったものが、
いっせいに花を咲かせ、周りの雰囲気を変えてしまう・・・・。

毎年、この季節には、同じような感動を覚えます。

それまでは、仕事の忙しさや、その他のストレスで頭が一杯になっていても、
昨日と同じ道を歩いているのに、顔を上に向けてくれる。
花がきれいだな〜と、清らかな単純な気持ちを思い出させてくれます。

この治療を行って改善される経過で、患者さまの多くから
『花をみてきれいだなと思えるようになりました』
『動物をみてかわいいと感じられるようになりました』
などとコメントをいただくことがあります。

もしかしたら、この気持ち僕も普段は感じていないのです。
感じていないことすら感じていないほど、もしかしたら患者さまたちよりも
重症かもしれません。
そんな気持ちも、桜だけはほんの数日は、リセットしてくれます。

桜の季節は、卒業や入学など様々な節目を伴うこともあり、桜には
思い出もつきものになるものです。
どんな思い出も、桜が背景にあることが良い作用をするのでしょうね。

今年の春に、学校を卒業される方々、学校へ入学される方々、就職、
転属、引越し・・・いつもと同じ春の方も・・おめでとうございます。
どんな状況でも桜が祝福し応援してくれます。

スタックしてしまっている方、桜の力を借りて、ちょっとリセットしましょう。
| ひとりごと | 21:21 | comments(0) | trackbacks(0) |


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