うつ病からがんの治療までオーソモレキュラー療法(栄養療法)の実際
うつ病、パニック障害、発達障害からがんの治療まで海外で広く実践されている「薬だけに頼らない」オーソモレキュラー療法を紹介します。投薬治療が中心のうつ病や統合失調症などに多くの実績があり発達障害にも応用されています。高濃度ビタミンC点滴療法は、がんの治療に新しい可能性を提供します。

ご挨拶
溝口 徹

溝口 徹(みぞぐち・とおる)
自分にとって必要な栄養素を知ること。そして、その栄養素を十分に摂取すること。正しく、十分な栄養素が、自分の心と身体を、より良い状態に改善させます。
精神疾患の診断を受け、多くの薬を用いて対症療法の治療をされている方が多すぎます。最適な代謝が、脳内の神経伝達物質の分泌を適正化します。その結果、薬が必要であった症状の多くが改善することを、分子栄養学的なアプローチでは多く経験します。
このブログでは、日々の診療で経験する多くの患者さんの経過や、その背景にある学術的な作用を、できるだけわかりやすく伝えてゆきます。本来の自分らしさ取り戻すために、少しでも役立てていただければ嬉しく思います。

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仕事納め
JUGEMテーマ:健康


今日は新宿のクリニックの仕事納めでした。
新宿や八重洲のクリニックでこの治療に取り組んでくれた多くの患者さま方とご家族の皆様、ありがとうございました。
ご自分の症状や、ご家族の症状の改善のために、一般的でない方法を選択いただいた勇気と強い気持ちを考えると、こちらも身が引き締まる思いがします。

また様々なキーワードで、このブログを見つけていただきお読みいただいている皆さま、ありがとうございました。

ブログの内容では、何度も配慮の足りない表現を行い皆様方にご指摘いただきました。
そしてコメントいただく皆さまには、紳士的な大人の対応をいただいたことは、お礼の言葉もありません。

今月には、今年の最後に嬉しい依頼がありました。
それは、この治療をされている患者さまのご家族から、講演の依頼を頂いたことです。
統合失調症の家族会というものがあって、その会での講演の話でした。
その依頼があってから知ったのですが、その家族会に属されている患者さまの数人が既にこの治療に取り組まれているということでした。

ご依頼いただいたご家族の皆様には、息子さんや娘さんの症状が改善されたり、減薬が可能になったりしているのでしょうか?
実際に治療に取り組んでいる方々からの依頼はとても嬉しく、そのように取り組まれている皆さまへ話しをすることもとても光栄です。

来年は、北海道や福岡などでも一般の方々へお話する予定になっています。
直接お会いすることを楽しみにしています。

新年は、1月4日から新宿も八重洲も診療を始めます。

今後ともよろしくお願いいたします。

| ひとりごと | 22:57 | comments(8) | trackbacks(0) |


低血糖症の検査の相談
JUGEMテーマ:健康


新宿で治療中の患者さんから低血糖症の診断のための糖負荷検査を受けた方が良いかどうかの相談を受けました。

その患者さんは、すでにこの治療を半年以上継続されています。
カウンセラーの勧めもあってジムでの運動に挑戦したところ、筋肉のこわばりもとれ気分も軽くなり、多くの症状が改善している状況でした。
そんな改善している状態なのに、あえて一時的な症状の増悪の可能性がある糖負荷検査を受けるかどうかの相談だったのです。

16歳からの強い疲労感で不登校になり、大学病院の不登校で有名な先生の治療も受けられていた方です。

ご相談のカウンセリングで、僕は受けた方が良いですよとお答えしました。
その理由は、いろいろありますが、将来的には新宿での治療も終了し、その後は自分で食事や栄養素の調整をしなくてはならなくなります。
そのときに糖負荷検査の結果は、きっと役立つ情報をくれると思ったからでした。

運動を併用することが出来るようになると低血糖症の改善のスピードはアップします。
そして運動量を上げられるようになるとさらに改善のスピードがアップします。
その理由についても、カウンセリング中に説明しました。するとその理由についてもとても興味を持ってくれたのです。

今回の糖負荷検査は、たまたま風邪で受診したクリニックで、自分は低血糖症であるためブドウ糖の点滴は出来ないことを話したところ、そのクリニックのドクターがとても興味を持ってくれて、自分のクリニックでやるから検査を受けないかと言われたことがきっかけでした。

医師は本来は科学者ですので、自分の分野で知らないことに出会ったら、興味をもって自分で科学的に検証しなくてはならないのです。
今回のドクターのような反応が本当の医師の姿勢と思います。
しかし、多くの医師は自分の知らないことや教科書に載っていないことは、エビデンス(証拠)が無いという理由で拒むのです。
これは日本だけではありません。

カナダのホッファー先生は、これまでの歴史を振り返ると新しい発見は医学の分野で認知されるのには40年かかると述べています。
そんなホッファー先生も来年は、91歳(確か・・)です。5月のカナダの学会で再会できるのを楽しみしています。
ノバがつぶれてしまったので、英会話どうしましょう??
今は『もっと英語漬け』を電車でやっています。


| 低血糖症 | 12:15 | comments(1) | trackbacks(0) |


本日のご相談から
JUGEMテーマ:健康


今日は、統合失調症の診断を受け栄養療法を継続している患者さんのご家族の方が相談のために来院されました。

1年以上、この治療を継続され暴れるようなことも無くなり、顔つきもとても穏やかになっていることなど、この期間の変化についてそのご家族からも改善を聞くことができました。

現在に残っている問題点は、朝なかなか起きることが出来ないということでした。
夕食の後には、毎日こちらからお勧めしている散歩をしに外出をしているし、昼間はゲームをしていることが多いのに、朝起きてこない。(ちなみにゲームはこの治療をする前にはできませんでした)

そんな態度をみていると、どうしても怠けているのではないかと思ってしまう。
患者さんの弟さんとは、険悪な雰囲気になってしまう。

このような内容でした。
これまでの経過を見ると、検査データはとてもよくなっているし、症状でもゲームが集中して可能になったり、夕食後の散歩を自分から積極的に継続しているなど、明らかに改善しています。
投薬の内容をチェックしてみると、初診時に比較して減薬は進んでいるのですが、夕食後から寝る前の薬が多すぎるようです。

今回、ご家族から相談いただいた朝起きられないということは、夕食後〜寝る前の投薬が多すぎることが原因の一つとして考えられることを伝えました。
主治医の先生には、日常における多くの改善点をしっかりと伝えて、今までの夜の薬の量だと午前中に残ってしまっているようだと伝えてもらうことをお願いしました。

そして、険悪なムードになってしまっている弟さんには、患者さんであるお兄さんが飲んでいる薬を、お兄さんが飲んでいる量で飲んでみたらどれだけ身体が重く、頭も思うように働かなくなるかを知ってほしいと思いました。
どんな身体の感覚か、どのような頭の感覚かを感じると、お兄さんのことが少し理解できるかもしれません。

同じことが世界中でも類を見ない多剤併用の治療をしている精神科のドクターにも言えるかもしれません。
自分が処方している薬の量は、どれだけ患者さんの人格や人間性を阻害しているのか・・。
お断りしておきますが、僕は薬が絶対不要派ではありません。
必要な状況では必要な量だけを使うことが大切であると思っています。

| 統合失調症 | 18:39 | comments(4) | trackbacks(0) |


本日の解析から
JUGEMテーマ:健康


血液検査データとその時の症状の改善や残されている問題点などを資料として、解析のレポートを作っています。
今日も何人もの患者さんの検査データと症状の変化などの資料が送られてきました。
その中で、お1人を紹介しましょう。

30歳代男性の患者さんで、20歳のときに統合失調症と診断され、その後は投薬治療を継続されてきました。リスパダールやジプレキサを併用し、他にも多くの抗不安薬などが多剤併用されていました。

ちょうど1年前から栄養療法を併用されています。
昨年12月の初診時には、疲労がひどく、気力、思考力、判断力、集中力等低下などの症状が継続していおり、多剤併用治療にもかかわらず幻聴も継続していました。

初診時には、血液検査データで血糖調節障害である低血糖症とそれに伴う脂肪肝が存在していました。
タン白質の代謝は、ビタミンB群の重度の不足によって低下していました。このことだけでも投薬された薬が期待する効果をあげないことが予想されます。

1年間にわたる食事の変更とサプリメントによる栄養療法によって多くの変化がありました。

86kgだった体重は、ゆっくりと減り続け76kgになりました。
その体重の減少は、検査データから内臓脂肪の減少によるものが大きいことが分かります。
ビタミンB群の不足も補われつつありました。
また鉄や亜鉛などの不足もゆっくりですが、補正されつつあります。

そんな状況で、このところの状態についてコメントいただきました。

・声を出して笑えるようになった。
・手先の血行が良くなった。
・体が少し軽くなった。
・少し穏やかになってきた。
・夜食をあまりとらなくなった。
・行動的になってきた。
・頭が働くようになってきた。
・周囲の視線があまり気にならなくなってきた。
・本が1時間以上、続けて読めるようになった。
・ストレスがたまりにくくなった。

ご家族からは以下にようなこめんとでした。

・まだ公共の交通機関が使えない
・朝早く起きれるようになると良いですね
・でもずいぶん明るくなりました

ゆっくりですが、主治医の先生も減薬を始めてくれています。
この患者さんは、10年間の治療によって明るさが奪われ、集中力や興味をなくしていました。
笑えるようになったことを改善点に上げてくれています。
本を読めることが改善点です。

私達の普通に行っていることが、治療によって得られた効果として認識してくれているのです。
このようなコメントを頂くたびに、自分の日常を振り返る機会を与えていただいているような気がします。

そして多剤併用による治療で作られる状況とはいったい何を患者さんへもたらしているのでしょう??



| 統合失調症 | 23:00 | comments(1) | trackbacks(0) |


食事指導について
JUGEMテーマ:健康

この治療を行うときに、食事指導について話をしなくてはなりません。
そうすると、結構多くの方から・・・・

『何を食べてよいのか分からない』
『何も食べるものがない』

などのコメントいただきます。
本当にそうでしょうか??

僕が栄養療法を患者さんへ始めた当初は、食事指導については今とは全く異なっていました。せいぜいタン白質をしっかりと多めに摂取してくださいぐらいでした。
経験をつめばつむほど、多くの患者さんの治療にあたればあたるほど、食事指導の重要性が増してきました。

今のような食事指導になってきたのは、このように多くの患者さんから直接的に間接的に教えてもらったことなのです。

ある患者さんは、白米が自分の幻覚などの精神症状を引き起こすことを経験し、勉強し自分の経験から生の野菜と発芽した豆だけの食生活になっていました。
それでどうにか自分の心と身体を保っていたのです。

お薬をのんでも・・・
サプリメントを飲んでも・・・・

改善しない精神的、身体的な症状があるときには、是非とも食事について振り返ってください。そしてその情報を冷静に判断してみて下さい。決して過剰に解釈しないように。。
そして、その食材を除いてみましょう。
ゆっくりと自分の調子を聞いてみてください。

食べ方(早食い)や量(大食い)についても、ちょっと振り返ってみてください。
量については、メカニズム的にコントロールが困難なことは理解できますが、食べる速度は制御できるはずです。

この地球で、人間だけが食べ物を調理したり加工したり、はたまたインスタントとかファーストフードとか・・自然とかけ離れた食を摂っています。
自然と思っている米や小麦だって、精白したり加工したりしているのは人間だけです。

生の野菜と発芽した豆だけしか食べられなかった患者さんは、根気良くこの治療を継続していただき、いまでは腸管粘膜が丈夫になったようです。いままでダメだった食材も食べれるようになっています。(砂糖と白米は継続してダメですが・・)

食べるものが無い・・・なんて言わないで、自然のなかにはほのかな甘味と旨みが隠されている食材がいっぱいありますよ。
口の中を、舌を・・・腸管を・・・そして味覚に通じる脳を自然なバランスに戻してあげましょう。
| オーソモレキュラー療法(栄養療法) | 23:05 | comments(4) | trackbacks(0) |


本日のカウンセリングから
JUGEMテーマ:健康


今日は、うつ病の診断を受け、三環形抗うつ薬やSNRIなどの投薬で明らかな改善がない女性の患者さんのカウンセリングを行いました。

栄養療法を始めてすでに数ヶ月が経過し、精神面でも身体面でも改善傾向があり減薬も可能な印象を受けました。

そこでいただいた質問についてこのブログでもご紹介しようと思います。
初診時の検査データでは、幾つかの栄養面での問題がありましたが、ビタミンB群の不足が著明でした。そのカウンセリングの内容を覚えていてくれたようです。

『私は、ビタミンBを多く消費する体質と聞いたので、これからはビタミンBを減らさないような生活にしようと思うのですが・・・どうしたらよいでしょう?』

このようなご質問でした。
一番大切なことは、糖質の摂取制限を継続することなのですが、このご質問にはちょっと違うお答えをしました。

『それはしない方が良いと思いますよ。かえって不快で楽しくなくなるでしょう』
『ビタミンBを多く使ってしまう人は、感性が豊かで、勉強ができたり、芸術面などで才能があったり、いろいろなものに興味を持つことが多いのです。』
『だからこの先も、適当量のビタミンBを補給しながら、自分の感性を保ち楽しむ方がきっと快適で居心地が良いと思います。』

このように説明したところ、患者さんは思い当たることがあったようです。
語学などにも興味があり、楽しく勉強するのですがどうしても集中しすぎるような傾向があったそうです。

この先のアドバイスとしては、集中し過ぎないように注意することをお伝えしました。

・1回の集中時間は、40〜50分程度
・必ずお休みを入れて気分転換をする
・1日には合計でも、2〜3回程度の集中にとどめる

このようなことがとても大切です。
そしてビタミンB群は、短期間で脳内へ補充することが困難な栄養素なので、コンスタントに摂ることがとても重要なのです。

| うつ病 | 12:54 | comments(14) | trackbacks(0) |


クリスマスカードが届きました
JUGEMテーマ:健康


今日、新宿のクリニックへ患者さんからのクリスマスカードが届いていました。
パソコンで作ったのでしょうか?かわいいトナカイがそりを引いているイラストがあります。書かれている内容を読んで、とても嬉しくなったのでちょっと抜粋です。

Merry Christmas!
・・・・12月のはじめには、久々のピアノの発表会に出て(小学生の時以来です)、約50人を前に4分半演奏しました。すごいでしょ!・・お腹の調子を気にすることなく無事に弾くことができました。以前には本当に考えられないことです。・・・・クリニックの皆さんもよいクリスマス、よいお年をお迎えください。
2007.12.20

この患者さんは、栄養療法を始めて1年10ヶ月が経ちました。
最初にご相談いただた症状は以下のようなものでした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
○とても疲れ易く、調子が良いときしか外出ができない。
○13〜14歳頃から、不安な場面に直面する前やその時、またその場面を想像するとお腹が痛くなる。お腹に空気がたまる、げっぷが激しく出る。
○よく下痢をしてしまう。
○同じ頃から微熱がよく出るようになった。
○26歳頃から、抑うつ傾向
○両足の指の付け根がよく膿んでただれてしまう。以前、ニキビの治療で抗生物質を飲んだら、舌にコケのようなものが出来てしまった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

初診時の検査データは、とても重度のビタミンB6の不足を中心に、鉄欠乏、タン白質の代謝抑制、血糖調節の異常(いわゆる低血糖症)などを認めました。
お腹の症状がつよいので、サプリメントにはグルタミンというアミノ酸を加えて、消化管の粘膜が改善するのを待つことにしました。

治療の初期には、サプリメントの摂取後に体調が悪くなり、スムーズな改善経過ではありませんでした。
その頃は、当然ですが精神的にも落ち込み電話でのカウンセリングも困難なときがありました。しかしその後も食事の変更とサプリメントの摂取を継続してくれました。

徐々に元気になり外出する機会も増えてきます。他にも症状の改善がありましたが、問題となっている下痢がなかなか改善しませんでした。
そこで、特殊な食物繊維のサプリメントを処方に加えたところ、下痢もコントロールされてきました。
下痢が止まると徐々に体重も増え始め、顔色も良くなり、家族からみてもとても元気になったことが分かるようになります。

そして、本日ご紹介したようなピアノの発表会での演奏が出来るようになったのです。
人前で、演奏するという状況は、この患者さんにとっては、もっともストレスが大きくお腹の調子を壊す原因になるものでした。
そのような場面に挑戦してくれたことさえもとても嬉しいことなのに、お腹のことを気にしないで本番を演奏できたなんて・・・・最初にご相談いただいた頃を振り返ると、こちらも驚いてしまいます。

初期の辛い時期を乗り越えて、本当に良くこの治療を継続していただきました。
もう少し続けて、もっと良い状態にしましょう。




| LGS腸管壁浸漏症候群 | 13:53 | comments(0) | trackbacks(0) |


こどもの心の発達と栄養の関係
JUGEMテーマ:健康


これまでこのブログで子供や成長期の心のトラブルや行動の異常について、栄養面から考えてその原因として考えられることについてお伝えしてきました。
単純な栄養欠損としては、乳児期後期から幼児期早期に鉄欠乏があると, 集中力低下, 易興奮性, 認知力低下などが見られます。
また学童期の行動の異常と低コレステロールについてもお伝えしました。

このように鉄やコレステロールなど、一般的な栄養の問題であっても心(精神・脳)の発達にはとても重要な働きがあります。

来年の2月に久しぶりに一般の方を対象とした講演会が決まりました。
会場が北海道であるため距離的に参加できる方が限られると思いますが、1人でも多くの方に聞いていただきたいと思います。

来年は、この北海道の講演会の他にも、東京以外の都市で一般の方を対象とした講演会が企画されています。
このブログでお知らせいたしますので、是非とも聞きに来て下さい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
テーマ : 子供たちの意欲と栄養の関係
      〜子供の心を栄養から考える〜

日 時 : 2008年02月03日(日) 10時から
場 所 : 北広島市芸術文化ホール2階活動室
      (北海道北広島市中央6丁目2-1)
費 用 : 無 料
主 催 : NPO法人チャレンジポートあゆみ
共 催 : 北広島市教育委員会
定 員 : 70名
問合せ : 携帯 090 - 6697 - 5708 ( 大石 )
※1.当日託児を準備します。ご利用の方は問合せ先まで。
※2.医療関係者の方もご参加いただけます。その際は所属などをお知らせください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
| 発達障害 | 19:56 | comments(1) | trackbacks(0) |


統合失調症の原因と低血糖症の関係についての考察
JUGEMテーマ:健康


統合失調症の発症の詳細で正確な機序は分かっていません。
様々な易学的な調査や効果のある薬剤の作用機序から、脳の器質的な障害が関係している可能性があることが指摘されています。

また覚せい剤を使用したときに統合失調症と同様の症状が生じることから、脳内の神経伝達物質のバランスの乱れや代謝障害が関係していることも知られています。

アメリカの精神科医のマイケルレッサー先生は、彼の著書の中で様々な原因で統合失調症が発症することを示しています。
そしてこのブログでも何回かお伝えしてきましたが、マイケルレッサーは多くの原因が統合失調症の症状の原因になるが、それらの全ては低血糖症の海に浮かんでいるスライドを用いて講演をされていました。

今日は、長期間にわたりこの治療を行ってくれている家族が八重洲を受診してくれました。統合失調症と診断されている方は、治療初期にしっかりと糖質制限を行い、サプリメントも充分量を正確に飲んでくれていました。
治療を継続することによって、検査データは確実に改善しました。しかし肝心な統合失調症の症状には明らかな改善がありません。

そこで栄養療法のウエートを減らし、物事のとらえ方などのカウンセリングを全体の治療の中にとりいれました。しばらくして、表情が落ち着き統合失調症の症状も改善傾向がありました。
それまで禁止していた白米を摂取しても、多少のお菓子を食べても、その直後に症状の増悪はありません。

しかし本日の検査結果は、糖質の摂取に対する過剰なホルモンの分泌が行われていることを想像させるものでした。おそらく、基本的な食事制限は行われていたと思いますので、通常では今日の検査結果になるほど変化は無かったと思います。
つまりやはり糖質への反応に過敏性が存在することは確かであるということです。

詳しく症状の変化を聞くと、食事が少しおろそかになりしばらくした頃から、朝が起き辛くなってきていたそうです。また体重も増えてきています。

この先は、個人的な考察になりますが、統合失調症は単一の原因で生じるものではないことを前提に考えてみます。

マイケルレッサーが示す、多くの統合失調症の原因。
・薬剤性
・中毒
・栄養欠損
・遺伝  など
と全てに関係する糖質の代謝異常である低血糖症

低血糖症が統合失調症の大きな原因の場合には、糖質制限を中心とした食事の変更の効果が明確に現れる。つまり、治療中に吸収の早い糖質を摂取すると、その後に症状の反応が起こる。
低血糖症が統合失調症の原因として少ない関与の場合には、糖質の摂取による症状の変化はすぐに現れず、なんとなくやる気が起きないとか、朝が起き辛くなるなど、非定型的な症状に関係する。

こんなことが言えるのではないでしょうか?
やはりとても多くの患者さんから教えていただいたことは、低血糖症は統合失調症ととても深い関係があるということです。

| 統合失調症 | 23:38 | comments(1) | trackbacks(0) |


書籍紹介です
JUGEMテーマ:健康


今日は、書籍の紹介です。

抗精神病薬の「身体副作用」がわかる  長嶺敬彦 著 医学書院

この本は、統合失調症で処方される抗精神病薬の副作用についてだけに絞って書かれています。出版社が医学書院という医学書を扱うところなので、ちょっと専門的な言葉も多く読みづらいかもしれませんが、非情に多くの副作用をもつ抗精神病薬をお使いになられている患者さまは、是非とも知っておいていただきたい知識が書かれています。

書籍の中で、多くの薬剤を処方されていた統合失調症の患者さまが別の内科的病気にかかり、一時期抗精神病薬を飲めなくなってしまったら、いろいろな症状が改善して感情が表現されるようになり元気になったエピソードが書かれていました。

それまでは、統合失調症の陰性症状であったと判断されていた症状が薬剤の過量投与による鎮静のしすぎだったのです。

この先生は、多くの薬剤を用いて治療している現在の精神科治療は、

”患者さんの訴え(感情)を抗精神病薬で消そうとする行為”であり
”抗精神病薬による化学的拘束”によって
”動くのも面倒で、ベッドのまわりで一日中過ごす患者” になることで
”手のかからない患者さん” にしているだけではないかと警笛をならしています。

また抗精神病薬による副作用で、良く知られている

アカンジア:じっとしていられない・異常知覚・ムズムズ感・足をばたばた動かすなど
ジストニア:身体をくねらせる・奇妙な姿勢になる・眼球が上になってしまう・舌がとびだしてしまう・口やあごがつっぱるなど

上記の症状をまとめて錐体外路症状と言いますが、これらの副作用があたかも統合失調症の症状と判断されている危険性も指摘しています。

そしてこれらの副作用をとめるための薬剤(アキネトンやタスモリンなど)が、新たな精神症状を引き起こしている現実も指摘しています。

肥満や口の渇きなど、通常では副作用としても捕らえられていないような変化もしっかりと薬の副作用として記載し注意を促しています。

いずれにしても副作用が出たときには、本来は薬の減量か変更を行うことが必要なのですが、副作用止めが増えたり、副作用を症状の増悪と判断して新たな薬が追加されている現実を書籍でしっかりと表現してくれていることが素晴らしいと思います。

先ほど検査結果をみて解析のレポートを作った20歳代の女性は、半年間の栄養療法の併用によって、6剤の抗精神病薬をお飲みになっていた状態から、リスパダール2mgだけで良好にコントロールされるようになりました。
この治療を併用することで、とても高い確率で減薬が可能となり、良好な方は断薬も可能になります。

薬は、”化学的な拘束”と表現されるようにとても嫌な感覚をお飲みになる患者さまに与えます。
少しでも少量で、副作用なく処方する必要があるのは明白です。
| 統合失調症 | 12:23 | comments(1) | trackbacks(0) |


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