うつ病からがんの治療までオーソモレキュラー療法(栄養療法)の実際
うつ病、パニック障害、発達障害からがんの治療まで海外で広く実践されている「薬だけに頼らない」オーソモレキュラー療法を紹介します。投薬治療が中心のうつ病や統合失調症などに多くの実績があり発達障害にも応用されています。高濃度ビタミンC点滴療法は、がんの治療に新しい可能性を提供します。

ご挨拶
溝口 徹

溝口 徹(みぞぐち・とおる)
自分にとって必要な栄養素を知ること。そして、その栄養素を十分に摂取すること。正しく、十分な栄養素が、自分の心と身体を、より良い状態に改善させます。
精神疾患の診断を受け、多くの薬を用いて対症療法の治療をされている方が多すぎます。最適な代謝が、脳内の神経伝達物質の分泌を適正化します。その結果、薬が必要であった症状の多くが改善することを、分子栄養学的なアプローチでは多く経験します。
このブログでは、日々の診療で経験する多くの患者さんの経過や、その背景にある学術的な作用を、できるだけわかりやすく伝えてゆきます。本来の自分らしさ取り戻すために、少しでも役立てていただければ嬉しく思います。

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「がん治療」のブログは本ブログ「うつ病からがんの治療までオーソモレキュラー療法(栄養療法)の実際」に統合しました。2012年末までの投稿は「がん治療」ブログでご覧いただけます。

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今日は同窓会でした
JUGEMテーマ:健康

今日は、高校の同窓会でした。
高校を卒業して25年が経過して初めて再会する友人も多くとても懐かしく楽しい時間をすごすことが出来ました。

そんな中、ある大学の精神科の准教授になっている同級生と再会し会話する機会がありました。
その友人は、『今日の同窓会は、溝口と会うために来た』と話してくれました。
この友人の医師は、大学病院の精神科医でありながら”笑い”が体や心へ良い影響を与えることを研究している変わり者です。

別の精神科の医師には、このブログを読んでいただき、大学病院の同僚の医師へ伝えたところ、誰からも理解されないだけでなく、変わり者と扱われ、さらに遠くの僻地にある病院への赴任を命令された方もいます。

再会した友人のように、通常の投薬治療ではない治療法を研究していて准教授のような立場になることはきわめて異例のことと思います。

また同時に、このように変わり者の医師でないと自分から栄養療法を探すようなことはないのだろうと思いました。
大学病院の外来でこの治療が行えるようになったら、一般的な認知が広まる速度が速まるだろうな・・・とも思ったのです。

| ひとりごと | 23:54 | comments(5) | trackbacks(0) |


いま解析した患者さんの経過
JUGEMテーマ:健康

今年もあとわずかになりました。
このブログへもお付き合いいただきましてありがとうございました。
ブログを書くきっかけになった患者さんも経過がとても良好で、結婚や引越しなども行いました。
多くの方々からコメントやご指導をいただいたこともブログを継続できた理由です。
ありがとうございました。

後半は、すこし更新がとどこおりましたが、これからもがんばって書いていきますのでお付き合いのほどよろしくお願いします。

さて、いまの時間は多くの患者さんの血液検査データの解析をしていました。

そこでお一人、根気良く栄養療法をしてくれている患者さまの経過やデータの変化についてお伝えしたいと思います。

現在30歳代の女性の患者様で、3年以上この治療を続けていらっしゃいます。
診断は、統合失調症。7年間の投薬治療の期間を経て新宿のクリニックを受診されました。初診時には、リスパダール、ワイパックス、ロヒプノール、その他を服用されていました。
初診時には、約70kgあった体重は、3年間の治療期間でゆっくりと減量され、今回の検査時には65kgになっています。
この治療期間、タン白質(肉、魚、卵、豆など)をしっかりと摂っていただいていました。グルメダイエットといわれる所以です。

タン白質の代謝を示す検査データ項目の一つである尿素窒素の変化を見てみます。

・尿素窒素 8 → 10 → 12.4 → 15.4

3年間かけて約2倍のデータになりました。
この項目は、通常では腎機能の検査として持ちいれていますので、普通の医師からは初診時のものも今回の検査結果も基準範囲内にあるため違いを指摘されません。
しかし栄養療法からみると、初診時と最新のデータでは全く別の意味をもつものになります。食事の変更だけでなく、ビタミンB群の補充が進んでいることも分かります。

鉄の過不足を評価する項目について同様に3年間のデータの変化を見てみます。

・MCV 94 → 97 → 98 → 98
・MCH 30.3 → 30.5 → 30.9 → 31.3
・フェリチン 23.3 → 43.1 → 43.5 → 41.2

貯蔵鉄の量を示すフェリチンが、ここ3回に大きな違いがありませんが、その他の項目については明らかな上昇傾向を示しています。このように小さな変化ですが、この期間継続して鉄を服用し続けてやっと得られている変化です。
ところが、通常ではヘモグロビン、ヘマトクリット、赤血球数などによって鉄の不足を評価してしまうために誤った判断をされてしまうのです。
そして鉄がどれだけ脳の機能に重要であるのか・・・・それは、本当に少数の医師にしか理解されていません。

もっとも大切な自覚症状の変化についてです。
統合失調症と診断される一つの根拠に、幻聴が継続して存在するということがあります。(あくまで症状の診断であることが問題なのですが・・)

この患者さんも、7年間の投薬治療によっても幻聴は消えずにありました。
栄養療法を受ける前と現在の幻聴の変化についてです。

栄養療法前の幻聴は、自分を誹謗・中傷する内容で、それが毎日24時間聞こえていました。そのような状況であるため、暴れたり、ひたすた怒っていることで対応していました。
現在は、自分の内面の気持ちに対して答えているようなことが、忘れた頃にたまに聞こえる状態です。そんなときには、少し気分が悪くなりますが耐えることができる。

24時間苦しめられていた幻聴が減り、たとえあったとしても内容がつらいものではなくってくるのは患者さんにとってとても重要なことです。
その結果として、
・積極的になった
・ウォーキングを楽しめるようになった
・おしゃれを楽しむことができる
・料理やその他の家事を行うことができる

このような日常生活の質の改善が得られています。
そしてこのように大きく改善しているのですが、この治療期間でお薬はいちじるしく減薬されているのです。投薬治療そのものを評価しなおさなくてはならないと思います。
まだ患者さんとご家族にとって満足いく状態ではありませんが、今後の治療によってさらに日常生活に改善が得られるものと思います。


| 統合失調症 | 20:49 | comments(0) | trackbacks(2) |


性格と低血糖症の関係
JUGEMテーマ:健康

今日は、20歳代の女性の患者さんが来院されました。
約1年間の栄養療法によって、これまで苦しまれていた症状の多くに改善傾向を感じていただいています。先日も、つい白米や甘いものを食べたところ強い倦怠感とマイナスの思考が強くでてしまい、身体症状と精神症状が栄養(糖質の摂取)と深く関係していることを実感されました。

診察も終わり頃になって、他になにか聞きたいことはありますか?とたずねたところ・・・

『低血糖症は、私の性格が原因なのでしょうか・・・・?』

小さな声で、切り出すのに勇気が必要な感じでたずねてくれました。
物事をマイナスにマイナスに考えてしまい、そのマイナスの悪循環から抜け出せなくなってしまう自分の思考の傾向を自分の性格と思い、そのことが低血糖症の原因ではないのか・・・と思い悩んでいらっしゃったようです。

もちろんこの先に紹介する僕の考えには、間違いがあるかもしれませんが、低血糖症と性格について、次のようにお答えしました。

・時に自分を強く否定してしまうような思考の傾向=性格は、原因ではないこと
・低血糖症の原因の一つは、体質であること(全てではありませんが・・)
・その体質が第一にあって、糖質への依存を形成し、そのしばらく後に症状が生じ低血糖症が形成されること
・原因が不明で多彩な症状が継続し、薬剤やカウンセリングなどの治療に抵抗する時期が続くこと
・低血糖症に伴う精神症状に”うつ”や”焦燥感””イライラ”などが伴うため、その症状に伴う思考回路を自分の性格として認識する

つまり性格と思っている思考の傾向は、低血糖症の原因ではなく、結果であるということを説明しました。
そのことは、栄養療法によって改善された多くの患者さんが、おなじストレス下であっても以前とは異なる前向きの考え方をするようになった・・・などの、思考傾向の変化を報告してくれることから得られた仮説です。

先日、ホームページやこのブログの管理をしてくれている方・・その方もその方の奥さんも栄養療法をやっていますが・・・から、ブログの更新が滞るようになっていることを指摘されました。

来年は、またがんばってこのブログを通して情報発信をしていこうと考えていますので、よろしくお願いいたします。

| 低血糖症 | 23:55 | comments(0) | trackbacks(0) |


少し変わってきたかもしれません
JUGEMテーマ:健康

糖質制限食の本が医師によって監修されたり、コンビニでも糖質ゼロのお菓子や飲み物が出始めたり・・・その目的がダイエットや健康志向であったとしても、好ましい変化です。

そんな風潮からなのか・・・、最近になり出版社から本の執筆の依頼が続いています。十分に出版社の意図や取り組みなども吟味して決めなくてはならないのでこれからミーティングをしながら決めなくてはなりません。

出版希望の連絡をしてきた経緯を聞いてみると、とてもうれしい答えが返ってきました。
それは、こんかい連絡してきた出版社の担当者が、2年前に青山で行った講演会に参加してくれたそうです。
そこで今までは聞いたことがない、食事や栄養と精神の関係についての話を驚きをもってくれたそうです。そして2年間、なんとか講演の内容を本に出来ないか・・・・その構想を暖めてくれていたそうです。

担当者さんからの依頼は、患者さんの経過などが中心となる本ではなく、”栄養と脳”あるいは”栄養と精神”の関係についての理論的な内容を書いてほしいとのことでした。
その意図も自分の考えと一緒です。

なぜ血糖値の乱高下が、自律神経症状や精神症状を作るのか?

なぜ脳内のバランスを急速に整えようとするときには、本来必要なタン白質を食べずに糖質を食べたいという欲求が強くなるのか?

なぜ大量の栄養素(サプリメント)が脳内の神経伝達物質のバランスを整えるのか?

なぜ栄養療法を行うと、どうして抗精神病薬の効果が増して減薬が可能となるのか?


これらの理論は、医者もなかなか理解できないようなものも含まれるのですが、その理由を理解することは、患者さんご本人や家族が栄養療法に取り組むためにとても重要なのです。
そしてその理論を理解することは、一時的な症状の増悪時やなかなか改善が得られないとき、あるいは様々な情報に影響されるときに自分たちの選択と栄養慮法の継続を力づけてくれるのです。

その他の内容の出版依頼も着ています。
話が具体的になったときには、このブログでもご紹介しますね。

そうそう、先日来院してくれた患者様は、このブログのすべてをプリントアウトしているそうです。すでに500ページを超えているとお話してくれました。

またこのブログでもあらためて紹介しますが、来年には新宿溝口クリニックと東京メディカルケア八重洲クリニックを統合します。
新宿溝口クリニックの栄養療法もシステムを変更し一人でも多くの方に、栄養療法のセンスを知っていただきたいと思っています。
| オーソモレキュラー療法(栄養療法) | 23:00 | comments(4) | trackbacks(0) |


本日のカウンセリングから
JUGEMテーマ:健康

栄養療法は、食事の変更やある時期は大量のサプリメントを服用しなくてはならないため、基本的にどのように症状が強い方であっても、お子さんの患者さんであっても、直接お会いするかお電話話をするようにしています。
ところが症状の特性としてどうしても本人とお話できない状態のことがあります。

今日のカウンセリングでお会いした患者さんは、すでに1年ほどの栄養療法を行っていますが、お会いしたのもお話したのも始めての患者さんでした。

これまでは、お父様が新宿をおとずれてくれ、娘さんの病態を詳しくお話してくれました。
その内容は、
・入院中の精神科による投薬治療では良くならないと思い退院させた
・突然家を飛び出し何日間も徒歩でさまよってしまう
・あばれて家の壁やドア、トイレを壊してしまう
・何をするか分からないので、一緒に食事をとることもできない

そのような症状でした。
おもしろいもので、このようなお父様の症状の報告によって、僕の方では患者さんである娘さんについて自動的に印象が出来上がっていました。
”大柄でちからが強そう”
”緊張が強く、険しい顔つき” 
無意識でこのような印象を持っていたのです。

ところが本日はじめて新宿に来院してくれた患者さんは、
小柄でスリムなかわいらしい女性でした。
白い毛糸のかわいい帽子を斜めにかぶって、マフラーをおしゃれに巻いていました。

もちろんこれまでは、両親が強制的に食事を変更し、サプリメントも飲ませていたので、新宿のクリニックを訪れることには抵抗されていたそうです。
今日は直接お会いして、この治療の目的や投薬治療と併用することのメリットなどを説明し、ご本人にも理解していただくことができました。
最後には、採血をしてお帰りになったので、次回は検査結果の報告です。

いよいよ、ご自分で選択してこの治療に取り組むスタートラインに立たれたのです。
ご自宅とは言え、基本的に鍵がかかった部屋や自宅に居て、食べるものなども強制される状況とは異なる雰囲気になることでしょう。

今日は、新宿のことを最初に調べて見つけてくれたお兄さんも両親とご一緒に来院してくれました。
これまでのご家族の苦労は、お父様かた伝えていただいたものよりも大変なことだったと思います。
ここまで改善されていますし、今後ご自分の選択で治療にとりくんでいただけるようになれば、もっと良い状況になることが予想できます。



| 統合失調症 | 01:29 | comments(3) | trackbacks(0) |


高血圧症と低血糖症
JUGEMテーマ:健康

昨日カウンセリングした患者さんは、高血圧の治療を目的に新宿のクリニックを受診してくれました。
高血圧や高尿酸血症などの内科で投薬治療を中心にされる疾患も栄養療法は得意分野ですが、血圧のコントロールだけを目的に新宿を受診されることは珍しいので、栄養療法を選んでくれた理由を尋ねてみたところ、ある歯科の先生から紹介されたとのことでした。その先生の栄養コントロール(ダイエット)で以前お手伝いをしたことがある先生でした。
その先生から、『あきらめてはいけない。栄養療法を試してごらん』とサポートされたのでした。

この患者さんは、30歳代の女性です。
以前から血圧が高めであることを指摘されていたのですが、出産を機会に投薬治療が始まってしまったそうです。
どうしても血圧の薬を飲み続けることに抵抗があり、主治医の指導をしっかりと守り厳しい塩分制限をはじめ生活習慣をあらためたのです。
いくら塩分を制限しても血圧は下がらず、さらに厳しく塩分を制限しました。
おそらくほとんどの料理は味のないものになっていたことでしょう。
いくら塩分を制限しても、運動をしても、全く味のない料理に耐えていても、決して血圧は下がりませんでした。
生活習慣の変更によっても血圧が下がらず、時にイライラが生じたそうです。
そのことを話されるときに、少し涙ぐんでいたことが努力の大きさを物語っていました。

血液検査を見てみると、出産後に多く見られる貯蔵鉄の減少、ビタミンB群の不足などがありましたが、血糖調節に問題(低血糖症)がありました。
空腹時の血糖値は、通常であるにもかかわらず、一日の血糖の平均を示す値が低かったのです。
無反応性の低血糖症で血糖の平均が下がっている場合には、この患者様のように日常生活を通常に送ることはできません。そうすると反応性の低血糖症である可能性が高まります。確定診断は、5時間糖負荷検査を行わなくてはなりませんが・・・。

他の血液検査では、交感神経が緊張気味であることも示されていました。
おそらく血糖値の低下に供えて、交感神経が優位に調節されているのでしょう。

このような状態では、減塩はいくら行っても血圧は下がりません。減塩しても減塩しても、ナトリウムを貯めよう貯めようとしています。
交感神経の緊張をとってあげなくては血圧は下がらないのです。

血糖調節障害にともなう交感神経の緊張であれば、食事の指導は糖質制限になります。このことはブログをお読みいただいている方であればご理解いただけると思います。

昨日の患者さんに、これから取り組んでいただきたい食事指導したところ、まさに目を丸くされて驚かれていました。
塩分制限はなしですし、肉や卵などについても制限なしだからです。

新しい食事の変更ができ、サプリメントを摂取いただければ、3ヵ月後には血圧は下がりきっと血圧のお薬は不要になると思います。



| 低血糖症 | 20:02 | comments(1) | trackbacks(0) |


本日の外来から
JUGEMテーマ:健康

今日は八重洲の外来日でした。
外来をしていて感じることがあります。それは、その日によって、経過が似ている患者さんが集まるということです。

先週の金曜日は、ウルトラハッピーな外来のひと時をすごしました。
それは、栄養療法で改善された女性の患者さんで、症状が改善し短時間のアルバイトなどが出来るようになったときに、お付き合いする彼氏ができました・・・という報告を連続して聞いたからです。
どの患者さんも、砂糖や白米を避けていることや、自分の今までの症状や継続して服用しているお薬などについても、正直に彼氏に伝えているということでした。
お手伝いをしているこちらとして、こんなにハッピーな報告はありません。
お付き合いする彼氏ができましたという、3人目の報告を聞いたときには、こちらもびっくりしてしまいました。

そして今日の外来では、若い10歳代の男子の患者さんが多かったです。
朝起きられない、学校へ行けない、外へ出られない、何もする気が起きない・・・そのような症状が初診時の訴えだった患者さんたちです。

一人は、毎朝8時には起きられるようになりました。
集中して勉強もできるようになりました。
それでも学校へは行けません。
中高一貫教育の私立中学に在学中で、そろそろ学校へ行かなければ上の高校へ進学することが出来ないといわれました。
自分でも真剣に悩み、考え、彼が出した結論は、上の高校へは進まない。高校は、通信制のような学校へ行くことにする・・と言うものでした。

もう一人の患者さんも、朝起きられない、集中力がない、イライラする・・・などが初診時の症状でした。
今日は、2回目の検査結果についてをお伝えするときでしたが、症状の改善があり、学校へ通い、自分の意思で受験をすることを選びました。夜遅くまで受験勉強をするようになり、ちょっと睡眠のリズムが狂ってきたようですが、初診時の症状では、とても進学や受験などを考えるような状態ではなかったようです。

他にも改善している患者さんが多く来院しましたが、1年弱の栄養療法によってもなかなか改善しない患者さんも来院されました。
幻聴が消えないのです。
そのことを、お薬を出してくれている主治医に伝えると、そのたびに薬が増えていってしまう。薬が増えても幻聴が減らないので、また外来で薬が増える。
その結果、昼間もほとんど寝ていることになり、以前はどうにか通えていたデイサービスにも行けなくなってしまい、2週間に一回の精神科外来のときにはどうにか起き、外来に通っているが、また薬が増えてしまいそうで・・・とお母さんが話してくれました。

何度もお伝えしておりますが海外の精神科では、可能な限り1剤のお薬で症状をコントロールするように試みます。効果のなかった薬は、やめて別の薬を使い多罪併用にならないようにしているのです。

グローバルスタンダードがすべて良いとは思いませんが、精神科医療ではジャパニーズスタンダードは、グローバルスタンダードに学ぶべきではないのかと思います。

| 発達障害 | 23:26 | comments(0) | trackbacks(0) |


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