新宿のクリニックで行っている栄養療法は、そのなかでも分子整合医学(オーソモレキュラー医学)に基づいて行われるものです。
病態の把握や、治療の効果を血液検査データで評価するため初診時から定期的に血液検査を行います。
前回は、30歳代男性の初診時のデータを紹介しました。
精神症状と検査データに関係があるの??
そう思われる方が多くいらっしゃることは理解しています。
ところがオーソモレキュラー療法によって、検査データが改善するときに症状が改善することが多くあります。
前回お伝えした検査データについて、考察しようと思います。
血液中の脂質(本当はリポタンパク)について見てみます。
総コレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪 のバランスの特徴は、総コレステロールに値と比較してHDLコレステロールが低く、中性脂肪が高いことです。
このようなバランスは、メタボリックシンドロームで良く見られるものです。
HDLや中性脂肪の値は、診断基準にも入っていますね。
このバランスの場合では、インスリンの効果が出ずらくなり、多くのインスリンが必要になります。
そして空腹時の中性脂肪が上昇するのは、食事に含まれる食材に含まれる脂肪分の影響よりも、米・パン・麺・砂糖などの糖質が強く影響します。
またこのときには、有害な代謝産物が産生されるため、その解毒を目的にコリンエステラーゼが上昇するのです。
ですので、この患者さんのデータは食材の糖質の影響によって脂肪が合成され、さらにその過程で有害な物質が産生されていることを示すのです。
その状態は、いわゆるフリーラジカルが多く産生されていて、脳には強いストレスがかかり薬の効果が安定しない状態になるのです。
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■■ 2009年8月23日 ”脳と栄養のシンポジウム”開催
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○会 場 東京虎ノ門 ニッショーホール
○時 間
午前の部 -- 10:30〜12:00 (申込み不要)
午後の部 -- 13:30〜17:45 (申込み必要)
○参加費
午前の部 -- 無料
午後の部 -- 医療¥5,000(資料代含)/一般¥3,000
○落語(午前の部)
古今亭菊志ん 氏
○講師陣
市来 真彦 先生 (東京医科大学精神科准教授)
江部 康二 先生 (京都高雄病院理事長)
大平 哲也 先生 (大阪大学大学院准教授)
姫野 友美 先生 (ひめのともみクリニック院長)
廣瀬 久益 先生 (廣瀬クリニック院長)
溝口 徹 (新宿溝口クリニック院長)
○詳 細 -- http://www.shinjuku-clinic.jp/20090823/
○申込・問合せ -- 新宿溝口クリニック(03-3350-8988