2009.11.24 Tuesday
政権交代の影響か?? トランス型脂肪酸について
JUGEMテーマ:健康
このブログでも何回か取り上げてきた、トランス型脂肪酸についての規制がようやく日本でも始まろうとしているようです。
人には脂が必要であり、特に脳には多くの脂肪が含まれているのでその重要性についてはお伝えしてきました。
そして脂肪酸ほど誤解されているものはないのではと思います。
少し前までは、植物性のサラサラしていてる油であるリノール酸が必須脂肪酸であり、身体に良い脂と考えられていました。ところがリノール酸は通常の食事では十分量が摂取されており、過剰摂取の弊害が次々と理解されるようになりました。
さらに人の身体にとって問題が大きい脂の種類に、トランス型脂肪酸というものがあります。
これはマーガリンやショートニングなどに含まれる脂肪酸の一種です。
常温で固体であるバターや肉の脂は、どろどろした血液の原因になるようなイメージがあるようです。どうも健康に悪い脂の代名詞になっています。(現実はまったく違いますが・・・・)
一方、常温でサラサラと透明な液体をたもつ植物由来のサラダ脂を材料に、特殊な加工を行うことによって作られるマーガリンなどは身体によいと・・・・これまたイメージで判断されています。
本来であればさらさらの液体であったリノール酸を材料に、固形をたもつマーガリンを作るために”水素添加”という作業を行います。
リノール酸の構造に含まれる炭素と炭素を繋ぐ二重結合の部位に水素を無理やりくっつけてしまう作業を行うのです。そのときに炭素と炭素を繋ぐ結合部位でトランス型結合が生じてしまいます。このトランス型結合を含む脂肪酸をトランス型脂肪酸と呼んでいます。
私たち人間の身体には、トランス型脂肪酸を代謝することができません。
使えない脂が、少量であっても身体に少しずつ入ってきます。
少し前にご紹介した動的平衡を保つことが、生きているということであるとすると代謝できない物質が体内にはいるということはとても危険なことであります。
その結果として、動脈硬化、心筋梗塞・・・・アレルギー疾患・・・・がんまでの発症率が上がってしまうのです。
その理由は、トランス型脂肪酸の摂取が、悪玉コレステロールを上昇させるためと説明されています。
オーソモレキュラー的に考えると、トランス型脂肪酸の摂取の悪影響がもう少し異なる側面から見えてくることになります。