日本抗加齢医学会での講演を依頼されているのです。
主催者の先生から依頼されている内容は、『ビタミンの臨床応用』です。
このテーマで話をするとなると、それこそビタミンの歴史についてを話することになります。
まずは、ビタミンの欠乏による疾患・・・いわゆるビタミン欠乏症とその治療について話をすることになるでしょう。
多くのビタミンが典型的な欠乏症の原因物質として発見され、投与することによってその欠乏症が治癒する過程を経てきました。
ここで言う欠乏症とは、このブログで取り上げている潜在性欠乏ではなく、古典的な欠乏症になります。
たとえば、
ビタミンB1欠乏による『脚気』
ビタミンB3(ナイアシン)欠乏による『ペラグラ』
ビタミンC欠乏による『壊血病』
ビタミンD欠乏による『くる病』
これらの疾患がビタミン欠乏が原因と判明するまでは、難病として扱われていました。
ところが原因となるビタミンを、本当に少量投与することによって、見事に難病が改善したのです。
この時代の経緯からビタミンという考えか方が確率してしまったのです。
つまり、ビタミンとは・・・・・・
・少量の投与・摂取で十分なもの
・欠乏症の予防には、少量のビタミンの投与で十分であり、食事からの摂取によっても予防が可能である
・人が体内で合成できないもの
という考え方です。
そしてこの考え方が、現代の今でもビタミンに対する解釈として成り立ってしまっています。
われわれが参考にしている栄養所要量も、この考え方にそって作られてしまっています。
そこで大きな疑問が生じるようになります。
オーソモレキュラー療法(栄養療法)では、それこそ桁が違う量の栄養素をサプリメントを用いて服用してもらいます。