2010.06.27 Sunday
記者さんと顔合わせ
JUGEMテーマ:健康
今日は、昼休みにあるマスコミの記者さんと顔合わせをしました。その記者さんは、今の厚生労働省の子供の精神科治療の方向性に疑問をもたれています。
その方向性とは・・・・
小中学校の生徒さんたちの心のトラブルを早期発見し、早期に治療を開始しようという流れです。
つまり、ちょっと落ち着きが無い子供とか・・・・ちょっと問題児とか・・・ちょっと遅刻が多くなった子供とか・・・・
そんなちょっとしたトラブルを見逃さず、早期に医療的な介入をしよう・・・ということです。
ここでの医療的な介入が、例えば家庭環境の整備に専門家が責任を持って介入するとか、心理的な専門家が関わり、先生や親へ適切なアドバイスをする・・・・と言うのであれば問題ないとおもうのです。
ところが現在の方向性は・・・
・できるだけ早期に医療機関を受診させ
・投薬治療を開始しよう
という流れなのです。
さすがに記者さんは、その方向性に疑問をもち僕へ連絡してきたのです。
記者さんの希望は、思春期に投薬が始まり、そのことが問題になった患者さんの話しを聞きたいというものでした。
その連絡をもらってから、数日間に3名の患者さんへ取材を受けてくれるかどうかの依頼をしました。
皆さん、喜んで取材を受けますという応えでした。
3名とも中学生のときに投薬が始まり明らかな改善無く、多剤併用となり・・・僕のところへ来たときには、本来の症状は何なのか分からない状態でした。
そして皆さん、現在は投薬が不要となり、学生生活を復活させたり、アルバイトを1年以上も継続していたり社会性を回復しています。
成長期の心のトラブルには、友人とのトラブルや親子関係など、明確な原因となるストレスが存在します。そのストレスへの反応性の精神症状に、早期に投薬を行なうことは大変危険であり、本来の治療であるはずがありません。
先日の木曜日には、神戸でドクターへの講演会をしてきました。
参加されたドクターに、小児科のドクターが多かったので、講演後のあいさつとして小児科の先生方へメッセージを残してきました。
『子供の患者さんが、たとえどのような精神的な症状を訴えたとしても、決して精神科へ紹介しないでください!!』
それが自分の心からのメッセージです。