2010.07.31 Saturday
栄養素とは・・・・
JUGEMテーマ:健康
昨日の診療で、1年間栄養療法を行ったのちに効果判定の検査結果を聞きにいらした患者さんがいらっしゃいました。
その患者さんは、クリニックのレポートを参考に、コストのことも考え自らが個人輸入したサプリメントを用いて栄養療法をしていました。どの種類の栄養素をどの程度用いるかはクリニックから出る栄養解析のレポートを参考にされていたそうです。
検査データは、低かったコレステロールが見事に改善していましたが、その他の不足栄養素については明らかな改善がありませんでした。この1年間の食事は、それまでほとんど食べていなかった肉類を比較にならないほど食べるようになったということでしたので、コレステロールが適正な値まで上昇したのは食事の改善によるものであったと思います。
ところがこの患者さん・・・・・・プロの整体師さんで、自分の治療院を訪れるクライアントさんを何人も新宿のクリニックへ紹介してきたそうです。
そしてクリニックからのサプリメントを服用すると、早い人で1週間で身体が変わってくることを、何人も整体をしながら確認してきたそうです。
また、クライアントさんの検査結果の変化を見て、血液検査データでも明らかな改善があることも確認してきたとのことでした。
なぜこのような違いがあるのでしょうか?
例えば鉄です。
クリニックサプリを用いる場合には、平均投与量は鉄として30mgです。
ところが処方薬で鉄を用いる場合には、鉄として100〜150mgです。
この量の処方薬の鉄よりもクリニックサプリの方が効果があり、副作用が少なくて済みます。
またインターネットなどで入手できるヘム鉄製剤では、1カプセルに鉄20〜30mg含有と書かれています。
クリニックサプリは、1カプセルに鉄8mg含有され、そのうち5mgがヘム鉄としての鉄になります。それでもカプセル満タンです。つまりヘム鉄は分子量がとても大きいので、1カプセルに入れられるヘム鉄の量はせいぜい5mgが上限です。1カプセルに20〜30mgの鉄が含まれるヘム鉄製剤は、そのほとんどが無機鉄であることが明白なのです。
さらに、鉄の吸収を上げるために、銅や亜鉛、特殊なペプチドなどを同じカプセルの中に入れるようなことは、コストがどんどん上がるため販売を目的に作られたサプリメントではありえないことでしょう。
またビタミンB群のサプリメントでも同様のことが言えます。
クリニックサプリでは、ビタミンB群はB1レベルとして100〜150mgを処方することになります。
海外のサプリメントでは、1カプセルに100mg含まれるB100とか最近では200mg含まれるB200 という製剤もあります。そうするとクリニックで処方している量は、1日1カプセル服用すれば足りてしまうことになります。
ところがクリニックサプリで1日50mg服用されている方々の方が、効果が確実に得られています。
それは何度もお伝えしてきましたが、代謝が低下しているような病気のときにはビタミンB群が働くようになるために核酸の存在が必須条件になるのです。核酸は鮭などの魚の白子に多く含まれている成分で、とても高価な原材料となります。
病気の改善を目的としてビタミンB群の補給が必要で、その時に必須の核酸を加えるととても高価なビタミンB製剤が出来上がってしまいます。
ビタミンB自体の原材料費は実はとても安価で、B100にしようとB200にしようとコスト的には大きな違いはありません。少しでも多くを売ろうと販売目的では、核酸をビタミンB群に混入することは通常のメーカーではありません。
比較的しっかりとしたメーカーは、核酸を別の単独のサプリメントとして販売しますが、その値段はちゃんとしたものでは驚くほど高いのです。
とういうことで、昨日の患者さんには同じコストをかけるのであれば投与量は少なくなっても、クリニックのサプリメントを用いた方が効果的であることをお伝えしました。
最近、検査のみをクリニックで受け、栄養解析レポートの種類と量を参考にご自身で治療に取り組む方が増えてきています。
今日お伝えしたようなことが現実であるので、今レポートを違うものに変更しようと作業中です。
必要な栄養素の種類はお伝えしますが、量の提示については控え、食事で注意するには何を食べればよいのかということにしていこうと考えています。