うつ病からがんの治療までオーソモレキュラー療法(栄養療法)の実際
うつ病、パニック障害、発達障害からがんの治療まで海外で広く実践されている「薬だけに頼らない」オーソモレキュラー療法を紹介します。投薬治療が中心のうつ病や統合失調症などに多くの実績があり発達障害にも応用されています。高濃度ビタミンC点滴療法は、がんの治療に新しい可能性を提供します。

ご挨拶
溝口 徹

溝口 徹(みぞぐち・とおる)
自分にとって必要な栄養素を知ること。そして、その栄養素を十分に摂取すること。正しく、十分な栄養素が、自分の心と身体を、より良い状態に改善させます。
精神疾患の診断を受け、多くの薬を用いて対症療法の治療をされている方が多すぎます。最適な代謝が、脳内の神経伝達物質の分泌を適正化します。その結果、薬が必要であった症状の多くが改善することを、分子栄養学的なアプローチでは多く経験します。
このブログでは、日々の診療で経験する多くの患者さんの経過や、その背景にある学術的な作用を、できるだけわかりやすく伝えてゆきます。本来の自分らしさ取り戻すために、少しでも役立てていただければ嬉しく思います。

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ある女性うつ病患者さんの出来事
JUGEMテーマ:健康


今日の診療で、ある女性の患者さんが、とてもすっきりとした顔と表情・・・そしておしゃれして姿勢良く診察室へ入ってこられました。
前回の診療までは、受け答えも緩慢で表情がなく、突然襲ってくる死にたい感情のコントロールが出来ない状態でした。
僕のところへ来たときには、既に4年間他のドクターによって投薬治療をされていたので、その間の詳細な経過は不明ですが、処方の内容を見るとどの薬が主剤でるのか全く不明の多剤併用です。

ですので、前回の診療まで入院して薬の整理をしてもらうように本人と家族へ繰り返し伝えていたのです。
ところが中学1年、小学4年、小学2年、4歳の4人の子どもたちが居て、自分が入院することがどうしても決心出来ないで居ました。
この患者さんの本当の問題点をしるためには、適切な減薬が必要であったので、前回の診療のときに外来で慎重に減薬することに方針が決まっていました。

この患者さんの継続して服用していた薬の種類と量です。

全て一日服用量です

ジプレキサ 10mg 4錠
エビリファイ 6mg 4錠
リボトリール 1mg 4錠
セパゾン    2mg 4錠
レキソタン   2mg 4錠
メトリジン  2mg 2錠  以上全て 朝・夕 二回に分けて服用

最初の症状は、4年前です。
4歳になるお子さんを産んだ後にうつ症状が生じました。
近くの心療内科でうつ病の診断で抗うつ剤の処方がはじまりましたが、明らかな症状の改善がなくいろいろな薬を試し上記の組み合わせで数ヶ月が経過していました。

この内容をみると、ジプレキサやエビリファイなどの同系統の薬がかなりの量処方されています。リボトリール、セパゾン、レキソタンも同系統です。
そしてこれほどの多剤併用となり自律神経が狂い立ちくらみなどが生じるためメトリジンが処方されています。
何回も繰り返しお伝えしていることですが、処方した薬の効果判定が行われずに、追加処方がくりかえされることによってこのような処方になってしまいます。
生じた副作用を抑えるための薬も数種類になってしまうことも珍しくありません。

さて、この患者さんにある出来事が起こりました。
続きは後日
| うつ病 | 12:14 | comments(1) | trackbacks(1) |


被災地へのサポート 報告その他
JUGEMテーマ:健康


この治療に関係する皆様方からの、貴重なお金を被災地で困っている方々へプロテインクッキーとベースとなるビタミンミネレルのサプリメントに変えて、仙台のきたのはら女性クリニックの北野原正高先生へ送ったことまでご報告しました。

クッキーとサプリメントは、すでに仙台の北野原先生の所へ着いていました。
そして、妊婦さんを中心に直接供給されているとのことです。

また送られた量が多いため、仙台近郊で分娩を扱っている産科クリニックにも分けて出産前の妊婦さんたちの手に渡るようにするつもりであると連絡をいただきました。

自然と始まった募金活動のようですが、明確な意図をもったお金です。無駄にしないよう、できるだけ直接必要な方へ届くように今後もしていくつもりです。

そして来週からは、新宿溝口クリニックと協力関係にある心理カウンセリングの団体が、被災地へボランティアとして入ります。
この方々は、阪神淡路大震災のときにも心理面でのサポートをボランティアで行なわれた経験があります。
震災後、しばらく経ったこの頃から、様々なストレスに対する反応が生じてくるそうです。
そんなとき、専門家からの適切なアドバイスなどがあるだけで、悲惨な3次災害を防ぐことができます。

関東地方では、ガソリンも安定して供給され始めていますが、東北地方ではまだまだ不足していて先日も知り合いと電話ではなしましたが、ガソリンをいれるだけで5時間待ち、しかも給油量の制限があるとのことでした。

そんな状況ですが、1台の車に乗り込み4名で被災地へ向かうそうです。

ここでも、現地での対応を仙台の北野原先生が引き受けてくれました。

原発事故の解決も先が見えず、関東地方でも計画停電が来年まで続く予想など暗いニュースが続いています。
制限されている環境でも、やるべきこと・・・自分であればまずは診療です・・をしっかりと行い、そして可能で無理のない範囲で困っている方の力になれることをやりましょう。
きっと長期にわたることだと思います。
そのとき、そのときで必要なことを継続して行ないましょう。
| ひとりごと | 00:47 | comments(3) | trackbacks(0) |


うつ病患者さんの経過
JUGEMテーマ:健康


今日は、ある男性の患者さんのこれまでの経過です。
現在のうつ病治療で多く見られる経過です。
ご紹介する長い経過の中で、何度も投薬以外のアプローチを試みる機会があることに気がついていただけるものと思います。

・10年前、どうしようもない疲れを自覚。疲れているのに何日も眠ることができない。アルコールなども試して自分なりに眠ろうと努力をした
・食欲もなくなり、意欲も低下。それでも仕事へ行かないとならないため、飴をなめながらどうにか仕事へ向かう。

・数ヶ月、自分なりに努力したが明らかな改善傾向がなく、精神科クリニックを受診。
・うつ病の診断で、休職の指導と抗うつ剤による治療が開始。
・薬剤の効果を感じたが、その後活動のコントロールができずイライラ感が激しい躁状態となり、躁うつ病(双極性障害)の診断となりリチウム製剤の処方が開始。

・しばらくはトフラニールという三環系抗うつ剤が主剤となり、リチウム製剤やそのほかの薬剤を併用。

・尿が出なくなる、太りだすなどの薬の副作用を強く認めるようになり、トフラニールをやめジェイゾロフトへ変更することになった。
・最初の半年間は、ジェイゾロフトによってうつ症状の改善を自覚したが、再度うつ症状が増悪。
・うつ症状改善のための主となる薬剤をトレドミンへ変更するも明らかな改善傾向がなし。
・うつ症状改善のためにジプレキサが追加処方される。 それでも明らかな改善傾向なし。
・さらにリフレックスが追加され経過をみることになった。

この期間は約10年です。
処方されるお薬の名前を見ると、時代を感じてしまいます。。。。
そのときそのときのトレンドとなる薬剤を用いています。
トレンドは、学会とお薬メーカーが作ります。もちろん、ある程度の改善があるので薬として認められトレンドが作られますが・・・・・流行の処方がどの時代にもあるのです。
このところは、ジプレキサとリフレックスでしょうか。。。。。。

この患者様は、最後の処方の組み合わせで、ほとんど寝たきり状態となり、さらに感じたことのない不安感を強く自覚するようになりました。

そんなときに、あることをきっかけにこの治療法についてを知り、新宿へ連絡をしてくたのが約1年前でした。




| うつ病 | 23:35 | comments(0) | trackbacks(0) |


震災に合われた方へのサポート
JUGEMテーマ:健康

本日は、福岡でオーソモレキュラーの勉強会です。
40名ほどの医師・歯科医師、医療関係者が血糖の調節について詳しい内容の勉強会に参加してくれています。

関西地方でも九州でも、コンビニの看板の電気が消えていたりレジで震災地への募金箱が置かれたりしていて全国レベルでこの災害へのサポートを感じています。
福岡に来て、やっと携帯電話用の外部バッテリーを購入することができました。


被災者の皆さんへの栄養面でのサポートについては、前回のブログで紹介しました。
その募金活動をまとめてくれているのが、福岡にあるイトウデンタルクリニックの伊藤夕里亜さんで、今日の勉強会にも参加してくれています。
先ほど募金活動へのお礼を話した時に聞いたのですが、今回の募金はオーソモレキュラー療法に取り組まれている患者さんが中心になっているのですが、この治療を実践している医師や歯科医師からも募金をいただいているとのことでした。

今後も長期間にわたるサポートが必要になるであろううことを予想して、今後も募金活動は継続されるとのことでした。
個人個人の善意で起こった活動であり、基本的にいただいた貴重なお金は栄養面でのサポートに重きが置かれることになります。
これらのことをご理解いただきご協力いただける方は、まず下記へ連絡していただければと思います。

クリニックでの通常業務に支障がないように、まずは下記のメールアドレスまでご連絡ください。


「Remedy義援金」 イトウデンタルクリニック内

 yuria.i☆dw.rmail.ne.jp (☆を@に変えて下さい)

| ひとりごと | 13:23 | comments(0) | trackbacks(0) |


被災地への支援 第一弾
JUGEMテーマ:健康

地震から1週間。
毎日のニュースで被災状況を知るたびに、被害の大きさに直面しています。

この治療を実践している医療機関でも、程度の違いがありますが被害をうけました。
新宿では、人的な被害はありませんでしたが、計画停電に伴う午後の診療時間の短縮やスタッフの通勤困難などがあります。
また今は復旧しましたが、エレベーターが止まっていたので患者さんには大変なご迷惑をおかけすることになりました。特にがんの治療の目的でビタミンCの点滴を受けていらっしゃる皆さまにはご迷惑をおかけしました。

仙台にある”きたのはら女性クリニック”は、この地震で大きな被害を受けましたが、昨日17日より診療を再開しました。この間、他クリニックで栄養療法中の患者さんへサプリメントを供給してくれました。

この大きな被害にたいして自分で何が出来るか?
町を歩いていて、何回か募金活動を目にすることがありましたが先日には、しっかりとした団体が行う募金活動がありましたの、手持ちから可能が額を募金箱へ入れました。

そして組織として何が出来きるか?
クリニックとしては、被害者の方々の健康維持のために栄養面でサポートをすることであると考えました。
そこで、新宿をはじめ全国にある栄養療法を実践しているクリニックをサポートしている『株式会社MSS』の役員の方々とも相談していました。

そんなとき、糖質制限の食事とともに栄養療法を実践している患者さん方のインターネット上の集まりから、自然発生的に募金活動が行われていることを聞きました。

募金に協力してくれた方々は、全ての方が症状に苦しまれている患者さんであり、この治療を実践されています。そのような方々から集まった、尊いお金をどのように扱うべきか・・・・
募金活動をまとめられていた、福岡にあるイトウデンタルクリニックの伊藤夕里亜さんと相談し、募金で集まったお金を株式会社MSSへ頂き、被害地へ送るサプリメントに使わせて頂くことにしました。

その結果、本日発送が完了しました。

・プロテインクッキー  2,000本
・BB        12,000錠

約1週間かかり佐川急便によって仙台まで運ばれます。
その後、きたのはら女性クリニックの北野原正高院長の判断で、これらのサプリメントを利用して頂こうと思っています。

ニュースをみると・・・これは仕方ないことではありますが・・・配給される食事がおにぎりなどの糖質に偏っています。
その配給の食糧に、プロテインクッキー 1本、BB 6粒を追加することが出来たらとてもバランスの良い内容になります。

インフルエンザをはじめとする感染症も流行り始めているとの情報です。
タンパク質やビタミン・ミネラルをとることによって、感染症の予防にもつながります。
一人でも多くの被災者の方へ効果的に届くように、現地の状況を理解している被災者の一人である北野原先生へお願いすることにいたしました。


| ひとりごと | 17:11 | comments(2) | trackbacks(0) |


東北地方太平洋沖地震の被災者へ味の素がアミノ酸を
JUGEMテーマ:健康

今日は、奇跡と呼べるかもしれない出来事をひとつ紹介します。
タイトルにある味の素とは、皆さんご存知の会社のことです。

味の素は、私たちの周りにある冷凍食品や調味料などで知られていますが、医薬品として使われているアミノ酸製剤では世界シェアダントツのトップメーカーです。ちなみにクリニックで使用しているアミノ酸も特別に味の素で作ってもらっています。

そんな世界的大企業を、動かした話です。

東北地方太平洋沖地震の被災者の皆さんは食事の確保が困難であり、TVなどで流れるニュースではおにぎりなどの配給が中心となっています。
ブログをお読みいただいている皆さんは理解されていると思いますが、体調不良なときであったり妊娠中や成長期の場合には、なによりも大切なことはたんぱく質摂取量の確保です。
ところが被災地の配給では、たんぱく質の摂取は不足してしまいます。

そこでこの治療に取り組まれている方々の集まりから、下記のように自然な流れが起こったのでした。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


私たち、栄養療法をしている患者さんたち、そしてサプリメントの知識のある人たちの間で、被災地での食事内容への心配が話題になりました。

炭水化物が食事の大半を占めることになるのは仕方がないこと。
そして肉や魚や卵は衛生面や調理面から、支援物資としては無理があります。

でも、人にはタンパク質がとても重要で、特に妊婦さんや高齢者、子供たちには1日も早くタンパク質を届けたいという話題になりました。

議論を進めると、アミノ酸サプリメントが一番有効だろうという結論になりました。

最初はTwitterでそのことをみんなが呟いたら、味の素に知り合いが勤めているという方から連絡があり、味の素へアミノ酸製剤の支援を依頼したということがと書かれていました。

味の素のホームページには、お粥とカップスープを支援物資にするという表記はありましたが、アミノバイタルの名前はありませんでした。

土曜日から、みんなで手分けしてメールしよう!声を届けよう!ということになり、私は今朝メールしました。

他の方は前にしていました。

すると、今日の午後に味の素のお客様係りの方からお返事があり、アミノバイタルゼリー15万食を送るように準備していると書かれていました。

もちろん、私たちのメールがなくても送る手配をされていたのかもしれません。

しかし、ホームページには書かれていなかった。

私たちはみんな泣きました。

日本がこの災害から立ち上がるには長い年月が掛かることでしょう。

今、妊娠している方が元気な赤ちゃんを産むことが、これからの日本にとって、とても大切なことと思っています。

私たちは諦めずに声をあげます。

必ずその声は届くと信じています。

私たちは支えます!!

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


被災地である仙台で、大学時代の同級生であり友人の北野原正高先生がきたのはらレディースクリニックを開業しています。そして彼は東北地方の多くの女性へ栄養療法を実践し、すばらしい成果を挙げてくれています。
ところが被害が甚大で、通常の診療がまったく不可能な状況が続いています。
そんな状況でも、彼の患者さんではない方にでもサプリメントの供給をしてくれたり、相談に乗ってくれているそうです。

今、新宿溝口クリニックと関連する人たちで支援の方法を探っています。
私たちができることは、栄養という側面から困っている方々をサポートすることです。
そのときには、被災者の一人でもある北野原先生にも協力してもらことになるでしょう。

今回紹介した出来事は、行動のみが新しい結果をつくるということを教えてくれています。
考えていても、悩んでいても・・・・それは大切なことなのですが、新しい結果は行動が作ったのです。

今日の診療でも今回の地震がストレスとなり精神症状が増悪した患者さんが多く来院されました。
先ほどの静岡を中心とした地震の揺れは、自分にも想像以上の不安と動機などの身体症状を引き起こしました。
知らず知らず、身体にはストレス経験として刻まれています。

比較にならないほどのストレスを経験された皆さんへ、できることを始めましょう。
| ひとりごと | 00:43 | comments(4) | trackbacks(2) |


地震被災地にお住いで栄養療法中の皆さまへ
JUGEMテーマ:健康

昨日から続いている地震による東北地方を中心とした被災地の現状を知るたびに、あまりに大きな災害であり多くの方々がお困りの様子を知り胸が痛みます。
新宿でも、昨日の大きな地震のときには糖負荷検査やビタミンC点滴中の患者様がいらっしゃいました。幸い大きなトラブルがなく患者様にはご帰宅いただくことができた。
クリニックのスタッフは、その後の対応などをしていたため自分を含め帰宅することが出来ずクリニックの点滴用のソファーで過ごしました。

被災地にお住いで、糖質制限を中心とした栄養療法をされている皆さまへ食事についてお伝えしたいことがあります。
このような状況では、糖質制限の食事を継続することは困難です。
非常食や配給などによる食材の供給では、”おにぎり”や”サンドイッチ”などが中心となります。糖質制限食を実践している場合には、最も避けるべき食事となります。

非常時であり、食材を選択することが出来ない状況ですので、どのように対応したら良いのかをお伝えします。

○非常時の身体にとって栄養面で最も重要なことは、カロリーの供給です。手に入る食材が糖質中心のものであっても避けることなく、1日に必要なカロリーの摂取を第一に優先してください。

○大きなストレス下では、低血糖を予防するホルモンが通常よりも多く分泌されています。通常の日常生活における糖質摂取よりも血糖の変動は少なく症状が出ても軽くなることが予想されます。カロリーを優先し糖質中心の内容であっても摂取し絶食時間が長時間にならないようにしてください。

○栄養療法中の食事の注意と同様の工夫をしてください。
  ・少量ずつをゆっくりと摂取してください。
  ・1回で食べきらず、頻回食にするのも良い方法です。
  ・もし可能であれば、糖質摂取後の軽い運動もとても有効です。
  ・手持ちのチーズなどがあれば、糖質摂取の前に食べるのも良いでしょう。

思いつくままに書きました。
被災地の皆さまのことを思うと本当に辛い気持ちです。
クリニックでも何か出来ないか検討を始めています。

少しでも被害が拡大しないことを心から祈るのみです。
被災地の皆さま、どうかこの緊急を乗り切ってください。





| オーソモレキュラー療法(栄養療法) | 18:29 | comments(1) | trackbacks(0) |


子どもの『心の病』を知る
JUGEMテーマ:健康


”子どもの『心の病』を知る”(PHP新書 岡田尊司 著)

というタイトルの本があります。
この本は、2005年に出版されたものなのですが、ロングセラーとなって最近にも増刷されました。
著者の岡田尊司先生は、パーソナリティー障害も専門とされている精神科のドクターです。
著者の略歴を見ると、東京大学の哲学科を中退されその後に京都大学医学部へ入学され医師になっているようです。
高校卒業後に哲学の分野へ進もうと思われただけあって、人の心を深く洞察し心の病にたいして本来の精神科医があるべき治療をされているのではないかと、著書を通して知ることが出来ます。

今回紹介している著書”子どもの『心に病』を知る”には、児童期〜青年期に見られる心の問題についてを様々な工夫をこらしてわかりやすく理解してもらうことを目的に書いたとなっています。

さらにこの本が良いところは、【類似する疾患】や【対応と治療のポイント】が記されています。
この部分は、臨床で発達期のお子さんと接する機会が多い自分にもとても役に立つないようになっています。

そしてこの本を読み感じたことは、成長期の子どもの心のトラブルには投薬治療は第1選択ではないということです。ただ岡田尊司先生は、栄養アプローチのことはご存知ないとおもいますので、この著書の【対応と治療のポイント】には栄養療法については一切でてきません。


この本を読んでも感じましたが、成長期の心のトラブルは正しく評価し対応しなくては、その後に大きな問題を起こすことになってしまいます。
間違った評価と対応の代表が、安易な精神疾患としての診断と投薬治療であることは間違いありません。
また両親や家族の対応もとても重要であることが理解できます。

精神科セカンドオピニオン2(Signe社出版)でも、多くの発達障害の子どもたちが間違った対応と診断をされているために、2次的な精神症状が生じ多くが統合失調症などとして治療されていることが多くの症例をもとに紹介されています。

成長期の精神トラブルについては、正しく評価対応ができるエキスパートの育成が急務であるとおもいますが、そのエキスパートは現在の日本の精神科学会を中心とした医師の集団では期待することが出来ないのが現状です。

| 発達障害 | 12:10 | comments(1) | trackbacks(2) |


”突き詰めてしまう”という特徴
JUGEMテーマ:健康


※注意: 今日のブログの内容にある減薬などは、必ず主治医の指導のもとで行なってください。     

精神科専門医にも、うつ病と統合失調症には明確な境界はなく連続した病態である・・・ということをお話されている方もいらっしゃいます。

オーソモレキュラー療法で患者さんを診ていると、それこそうつ病も統合失調症も明確な区別はありません。
複雑に関係している栄養障害のパターンは、この二つの診断を受ける患者さんたちには共通しているものが多くあります。

そのひとつが血糖調節の障害であり、もうひとつがナイアシンを含めたビタミンB群の不足です。
そして、多くの患者さんに共通する特徴に、何事にたいしても”突き詰めてしまう”というものがあります。

外来でこの治療に取り組んでくれている、20歳代の男性の患者さんが居ます。
統合失調症の診断で、長年にわたり投薬治療を行なわれていました。
糖質制限と、栄養素の補充を行い病態の改善にともない投薬のコントロールを行なってきています。

先日の外来でも調子が良く、投薬の調整を行ないました。

○1ヶ月間で、1錠3mgのエビリファイを10回服用してください

このような飲み方です。
この1ヶ月間の服用量を1日で服用している患者さんもいらっしゃいます。
通常のエビリファイの使用量を考えると、専門の先生には信じられないほどの少量の投与量になります。
この患者さんには、今後も検査データと症状の変化をみながらさらに減薬を進めていきますが、この量まで少なくなると1回の減薬量は、それまで服用したいた量の10%以内に調整します。

この患者さんにも減薬の許可を出すことができるようになったのは、先ほどお伝えした”突き詰める”感がなくなってきているからです。

今、この患者さんは自分の経験も生かしたいために精神保健福祉士の資格をとるための勉強をしています。
幻聴、幻覚、妄想などの症状に苦しまれてきたことと、それらの辛い症状から開放され自分の将来を冷静に判断することができていることがうれしいのでしょう。
さらに、このところ”突き詰める”感がなくなり、自分のペースを乱すことなく日常生活を送ることができています。

※注意: 今日のブログの内容にある減薬などは、必ず主治医の指導のもとで行なってください。 

”突き詰める”感が残っているときに、患者さんの希望に合わせて減薬をしていくと、多くの場合にはうまくいきません。あってはいけない話なのですが、何度も患者さんへ辛い思いをさせ自分も強く反省することがありました。

本日、この春に資格試験を受け春から就職が決まっている別の患者さんからメールをもらいました。
この内容に”突き詰める”感がなくなった自分の感覚がとてもよく表現されています。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

栄養療法を始める以前は、何か疑問に思うと
エンドレスで答えが見つかるまで
頭が突っ走って考え続けていたのを
(明らかに栄養素不足でした・・)

自分で
程よく脳みそをコントロールでき
メリハリをもって考えられるようになったことと


前から前向きな性格で
大学の教授からも
「時に前向きすぎる姿勢が自分を苦しめるようだ」
とのコメントもいただいておりましたが

それが
無理なく
本当に楽しみながら
前向きでいられること

そして
何かあっても
立ち直りのスピードが断然早くなったこと


人生の積み重ねもあるかもしれませんが


人生そのものが
明るく楽しくなっていること
が挙げられると思います。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

前向きさに、深刻さが無いですね。
春から社会人、これから辛いことも多くあるでしょうが、軽さのある前向き姿勢で乗り切ってください。

本日は、同級生とは一緒の日に卒業はできなかったけど、補習を受けてレポートを出して数日遅れで卒業することができました〜〜という高3の女の子も来てくれました。
その患者さんも、ジェイゾロフトを減薬中です。
薬では、なにも改善しなかったのです。
家族は、最初から栄養療法をしていればこんなことにならなかった・・・とお話されていましたが、結果としてOKです。
この先、きっと食べ物によって起こる様々なトラブルを回避するすべを高校3年生で知ることができたのですから。
| ひとりごと | 22:03 | comments(0) | trackbacks(0) |


就職、おめでとう!
JUGEMテーマ:健康


今日は、連続のアップです。
栄養解析の結果を見ながら、解析レポートを作っています。

懐かしい患者さんが検査に来てくれました。
前回の検査から1年ぶりです。
初めての検査は、2005年ですからもうずいぶんとこの治療を続けてくれています。

この春に専門学校を卒業し、自分のやりたい分野へ見事に就職が決まりました。
最初のときは、15〜16歳ですから・・・・もしかして中学生だったのかしら・・・・。

クリニックへ来るのも、やっとの思いで着てくれていたことを思い出します。
どうしようもなく強い疲労感、そして頻繁におそってくるゲップや嘔気と嘔吐の発作。激しい頭痛。

受診してくれたときには、診察室では座っていることができず横になっていました。
当然ですが学校へ普通に通うことは困難でした。
主治医からは、胃腸の調子を整える作用がある抗精神病薬であるドグマチールを中心にセパゾンなどの抗不安薬も処方されていました。

そんな彼女が、二十歳を向かえ無事にやりたい仕事へ就職。
調子良いですと言って就職前のチェックに来てくれたのでした。

検査データは・・・初診時と比較すると・・・

総コレステロール  150→180
HDLコレステロール  55 → 70
AST(GOT)      15 → 23
ALT(GPT)      10 → 24
BUN          5 → 12

この変化・・・・すでにこの治療を行なわれている方であれば、すばらしい改善であることがお分かりいただけるのではないでしょうか?
ところが、基準値の範囲に入っていれば正常と判断する方法では、初診時も今回の検査も両方とも問題なしとなるデータなのです。

ところが、患者さんは初診時には日常生活すらできない状態であり投薬治療を行なっていても改善がない状態だったものが、今年の春からの就職に向けて期待と不安をもって挑戦しようとしている若者なのです。

この患者さんの経過でお伝えしたいことがあります。
それは、この治療で最も重要なことは継続するということなのです。
この患者さんは、たしか治療初期の数ヶ月間は、ある程度のサプリメントを摂取されていたと記憶しています。
そしてある程度症状が改善した後には、1ヶ月あたり1万円未満の金額を設定して、そのときそのときにもっとも重要な栄養素を選択して栄養療法を継続されていました。

検査を3〜6ヶ月の一定期間に行なえば、そのときそのときに必要で重要となる栄養素を選択することができます。
また日常生活の質の変化でも重要となる栄養素が変わってきます。それらを間違えずに継続することで、とても高いレベルで日常生活をなんら問題なくすごすことができるのです。

さあ、13日の日曜日はドクター向けの検査データの読み方セミナーです。
今回も初めて参加してくれるドクターが大勢いらっしゃいます。
この治療の本質を1日でお伝えすることはとてもできませんが、まずは検査データを正しく評価することで人の身体の中で起こっている変化を判断する、新しい方法については触れていただきたいと思っています。

| 不登校 | 22:25 | comments(1) | trackbacks(0) |


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