うつ病からがんの治療までオーソモレキュラー療法(栄養療法)の実際
うつ病、パニック障害、発達障害からがんの治療まで海外で広く実践されている「薬だけに頼らない」オーソモレキュラー療法を紹介します。投薬治療が中心のうつ病や統合失調症などに多くの実績があり発達障害にも応用されています。高濃度ビタミンC点滴療法は、がんの治療に新しい可能性を提供します。

ご挨拶
溝口 徹

溝口 徹(みぞぐち・とおる)
自分にとって必要な栄養素を知ること。そして、その栄養素を十分に摂取すること。正しく、十分な栄養素が、自分の心と身体を、より良い状態に改善させます。
精神疾患の診断を受け、多くの薬を用いて対症療法の治療をされている方が多すぎます。最適な代謝が、脳内の神経伝達物質の分泌を適正化します。その結果、薬が必要であった症状の多くが改善することを、分子栄養学的なアプローチでは多く経験します。
このブログでは、日々の診療で経験する多くの患者さんの経過や、その背景にある学術的な作用を、できるだけわかりやすく伝えてゆきます。本来の自分らしさ取り戻すために、少しでも役立てていただければ嬉しく思います。

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起立性調節障害
JUGEMテーマ:健康

金曜日から3日間開かれた京都での日本抗加齢医学会から戻ってきました。
3日で2回の講演・・・しかも今日はランチョンセミナーでの講演もあったので結構疲れました。

さて、先日何気なくテレビを見ていたら起立性調節障害について特集していました。
世の中、様々な病名がありますが・・・・

○○症候群  とか ××障害  と名が付く場合には注意が必要です。

さて今回の起立性調節障害について簡単に・・・
この分野で有名な大阪医科大学小児科のHPからの抜粋です。

子供のこんな症状は起立性調節障害・・・・

朝起き不良などの起立失調症状
全身倦怠感
立ちくらみ
動悸
食欲不振
集中力低下
頭痛・立っていると気分が悪くなる
気分不良
睡眠障害
失神発作
イライラ感

お決まりの症状からの診断です。
起立動作での血圧の変動などは、診断基準に入っていますが生化学的な検査は基準に入っていません。
またもし入っていても、臓器のトラブルが無い=正常 といつものように判断されるでしょう。

そして、この症状からの診断によってどのように対応するのか・・・・テレビ番組の内容からです。

S子さんは、起立性調節障害で朝起きられず、定時の学校へ通えなくなりました。
担任の先生が、午後からはS子さんも比較的元気になるので、午後から学校に来ることでS子さんようにカリキュラムを組み授業をしても単位として認めてもらうように校長に交渉し、特別に了承を得たのです。
その結果、S子さんは無事に高校を卒業することができました・・・・。

テレビに出演していた先生のコメントは・・・・
・起立性調節障害を理解し
・周りの環境を、患者のリズムに合うように整備し
・障害があっても、自分のペースで勉強などができるようにする

それが全人的医療のサポートである。

ということでした。

きっと、S子さんのフェリチンを測定していないのでしょう・・・また測定していても正しく評価がされていないのでしょう。
またタンパク質の代謝も正しく検査され評価されていないのです。
きっと低血糖症などは、疑うことすらされていないのでしょう・・・・。

実は、この病気?については、姫野友美先生が以前に詳しく研究されていたと思います。
以前、姫野先生と話したときに、栄養という視点で診たら、起立性調節障害も栄養で説明がつき対応が可能であると聞きました。
実際に、上記の症状・・・・多くが栄養に関係しているのは明白ですね。

○○症候群、××障害  には注意しなくてはいけません。






| ひとりごと | 23:53 | comments(3) | trackbacks(1) |


九州ではありがとうございました
JUGEMテーマ:健康


お久しぶりです。
先週の土曜・日曜は九州で講演をしました。

土曜日の午後は、福岡県築上郡吉富町の医療法人けやき会東病院主催の看護の日講演会でした。
この病院は、鍋山院長が中心となりオーソモレキュラー療法に取り組んでいます。
5時間糖負荷検査も実施している、数少ない病院の一つです。
今回は、サプリメント外来を行なっている診察室も見学させていただきましたが、オーソモレキュラー療法に関係する多くの資料が置かれており感激しました。

講演には、280名もの多くの方々が参加され熱心に聴いていただきました。
講演の後には、健康相談が実施され福岡でこの治療に取り組んでいる皆さんの声を聞くことができました。

次の日の日曜日は、午前中は医師や医療従事者向けの講義を行い、午後から福岡大学のセミナールームにて一般の方向けの講演会で話をしました。
午後の講演会では、福岡でこの治療に取り組まれている木村専太郎クリニックの木村先生にご講演いただきました。
アメリカで臨床研修され、アメリカでの開業の経験もある大先輩である木村先生の話は、経験に基づいた話で、さらにユーモアがあり、参加されていた皆さんが集中して聞いていることが良く分かりました。
木村先生は、講演に集中していて分からなかったそうですが、参加されていた皆さんはきっと楽しくためになる話だったと思います。

九州ではこの先、イトウデンタルクリニックの伊藤孝徳先生を中心に歯科ドクター向けのオーソモレキュラー療法の勉強会が開かれます。歯科のドクターからの話は、毎回非常に参考になることが多く栄養の入り口である口腔の状態が栄養吸収にも深く関係するだけでなく、栄養障害が多くの口腔内の変化をもたらすことも知りました。

このところ勉強会の準備とがんの本の執筆にかかり切りになってしまいブログの更新がおろそかになってしまいました。

そしてなんと・・・本日から、子供の脳のトラブルに関係する本の執筆に取り掛かることになってしまい・・・なんとも予定を詰めて入れすぎたかしら・・・と反省するこの頃です。

今後は、5月27・29日に京都の抗加齢医学会でのシンポジウムとセミナー講演があります。
この学会は、医療関係者だけでなくても参加できるのでは・・・・と思いますのでご興味がある方はどうぞ。

そして6月4日は名古屋でのドクター向けセミナー、6月12日は大阪でのドクター向けセミナー・・・かなりハードスケジュールです。
一人でも多くの医師に取り組んでもらうために、一発がんばります。

そうでした、おとといNHKのあさイチで放映されました。
突然、高校時代の友人から電話やメールをもらって影響力の大きさを感じました。

そのような反応もうれしいですが、鉄欠乏が多くの症状の原因になることを多くの医師に知っていただく機会にもなって欲しかったものです。
ブログをお読みの方々や、この治療に取り組まれている方々の方が、はるかに潜在性鉄欠乏の怖さを知っていらっしゃいます。それを医師が知らないこと、さらにそのことを否定していまうことが大問題なのです。

DVDで見ましたが、スタジオに来ていた女性医療の医師が、

鉄欠乏→ヘモグロビン低下→酸素運搬不足→症状出現

という教科書レベルのコメントだされていたことに失望しました。
女性専門外来のドクターでも・・・・そのコメントか。。。。。先はまだ遠いです。
皆さん、かしこくなりましょう。
| ひとりごと | 22:35 | comments(0) | trackbacks(1) |


自閉症と栄養障害
JUGEMテーマ:健康

一昨日の学会での演題に、自閉症の原因について明らかになっている栄養面での問題についてのレビューがありました。
そのなかでは、ビタミンB12欠乏の母親と自閉症の関係や、その他の栄養素と自閉症やADHDなどの子供のトラブルとの関連について、とても多くの情報を集めてまとめられた内容でとても参考になりました。

その中でも特に参考になったのは、鉄欠乏との関連です。
様々な自閉症の原因について書かれている本や論文などでは、鉄について触れられていないか触れられていても鉄の補充を否定的にみるものが多くあります。
今回の講演では、鉄の重要性についてがしっかりと考察されていました。

また鉄欠乏の指標としては、従来のヘモグロビンや赤血球数、ヘマトクリットなどは参考にならず、フェリチンで評価することの重要性も強調されており、僕らが行っている日々の臨床と一致しているものでした。

ただここでもフェリチンの明確な基準値を示していなかったように思います。(自分の英語力の範囲で・・)
ただ日本の検査会社の基準範囲にあっても鉄を補充しフェリチンを上げる作業をしていたので日本の基準範囲はやはりあてにならないことは再確認したのでした。

この学会の最中に、がんの栄養療法についてのかなりの作業をすすめることができました。もうすこしで完成です。

その後は、5月の中頃からは子供の脳のトラブルと栄養についての本にとりかかります。
そのためにも今回の学会はとても実り多いものになったと思っています。

あと少しでトロントからのフライトです。
5月5日は、渋谷で講演があり5月8日は新宿で休日診療当番です・・・・。
もうインフルエンザも流行っていないので、のんびりとした休日診療になるとよいのですが。。。



| 自閉症 | 01:54 | comments(1) | trackbacks(1) |


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