うつ病からがんの治療までオーソモレキュラー療法(栄養療法)の実際
うつ病、パニック障害、発達障害からがんの治療まで海外で広く実践されている「薬だけに頼らない」オーソモレキュラー療法を紹介します。投薬治療が中心のうつ病や統合失調症などに多くの実績があり発達障害にも応用されています。高濃度ビタミンC点滴療法は、がんの治療に新しい可能性を提供します。

ご挨拶
溝口 徹

溝口 徹(みぞぐち・とおる)
自分にとって必要な栄養素を知ること。そして、その栄養素を十分に摂取すること。正しく、十分な栄養素が、自分の心と身体を、より良い状態に改善させます。
精神疾患の診断を受け、多くの薬を用いて対症療法の治療をされている方が多すぎます。最適な代謝が、脳内の神経伝達物質の分泌を適正化します。その結果、薬が必要であった症状の多くが改善することを、分子栄養学的なアプローチでは多く経験します。
このブログでは、日々の診療で経験する多くの患者さんの経過や、その背景にある学術的な作用を、できるだけわかりやすく伝えてゆきます。本来の自分らしさ取り戻すために、少しでも役立てていただければ嬉しく思います。

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クリニックの引っ越しです
JUGEMテーマ:健康


いつもクリニックのご利用をありがとうございます。
本日の午前の診療をしたあと、クリニックは引っ越し作業に入ります。
本日の午後と月曜日を休診にして一気に完了させます。

おもえば2003年にこの治療の専門クリニックを作ろうと思い、新宿小守ビルに合計で20坪の小さなクリニックを開設しました。
当時は、1ヶ月に利用してくれる患者さんが4〜5人!! 1日じゃなくて1ヶ月です。。。。よくがんばりました(笑)

引っ越し先は、新宿通り沿いになります。
クリニックの面積も大きくできましたし、事務所にセミナースペースを作ることも出来ました。
今のビルで借りている面積よりも大きくすることがきましたが、なんと賃貸料は変わらなずに済みました。
この数年で、テナント賃料がすごく下がっていたのですね。

明日はスタッフが引っ越しているときに、2カ所で講演します。その後に新宿に戻って引っ越し作業です。
ちょっとハードスケジュールですが、体調もバッチリ。全く問題ありません。

来週火曜日からは、新しいクリニックでこれまでと同じように、一人でも多くの患者さんの改善と、その結果としての生き生きとした毎日が過ごせるようにスタッフ一同力を合わせてお手伝いさせて頂きます。
| ひとりごと | 09:38 | comments(2) | trackbacks(0) |


栄養療法の効果を確認
JUGEMテーマ:健康


待合でお待ちの方々に、生まれたばかりの赤ちゃんをだっこされている方が・・・無事に出産されたようです。
赤ちゃんがいるので、他の患者さんには申し訳無かったのですが、順番繰り上げて診察室へ入ってもらいました。
まるまる太った、肌のとってもきれいな女の子です。
目が合うと、本当にかわいい笑顔を返してくれます。

患者さんであるママさんも、『いつもニコニコしていて、穏やかな赤ちゃんです』と話されていました。
妊娠中から栄養療法をしていて産まれた赤ちゃんを、僕らはビタミンベビーと呼んでいますが、おだやかでニコニコしていて、そしてとてもよく寝てくれるのがビタミンベビーに共通する特徴です。ですのでここまでは、普通の妊婦さんへの栄養療法の結果です。

ところが話を聞くと、大変な出産だったことと栄養療法の効果が再確認できた出来事があったのです。

無事に出産して病室に戻ったところ、部屋の床が一面覆われるほどの大量の出血が起こってしまったのでした。出血量は2リットルをはるかに超える量で、意識が遠のいてしまうほどだったそうです。
通常であると、大変危険な状態になるのですぐに輸血をしながら救急処置が出来る大病院へ搬送する状態なのです。場合によっては子宮摘出をしないと命の危険にさらされる深刻な状態なのです。ところが、何度採血してもヘモグロビンが10を下回らなかったのです。
産科の先生も看護婦さんも首をひねるばかり。出血後の輸液が終わった後にもヘモグロビンが10以下にならない。さらに大出血をしたはずの患者さんもケロッとしている・・・・。

結局、輸血もせずに救急搬送もされることなく済んだそうです。

この患者さんは、妊娠中期から後期にかけて赤ちゃんへの鉄の移行が多くなる時期に、ヘム鉄を増やしてしっかりと摂取してくれていました。妊娠中にも母体が貧血にならず貯蔵鉄が保たれているのは、出産後のうつを予防したり様々な栄養障害を予防します。
今回は、弛緩出血による大量出血という大きなストレスにおいても栄養療法で予備力を整えたことによる効果が不足の事態で確認することができたのでした。

この患者さんは、新宿のクリニックには2009年10月に頭痛・倦怠感・眠気・イライラの改善を目的に受診されました。
それらの症状が改善してしばらくしたころに妊娠することができました。
すでにお子さんがいらっしゃる方ですが,その後はなかなか妊娠しないし体調があまりに良くないのでもう一人子供を作ることはあきらめていたそうです。

出産後の弛緩出血という出来事があっても、これまでの産後よりも体調が良く穏やかに子供たちに接することができるのは妊娠前から栄養アプローチを継続していたたことが理由であると思います。
そして心も体も余裕がある出産や子育てが、母子だけでなく家族全員に与える影響は計り知れないのです。

| オーソモレキュラー療法(栄養療法) | 18:02 | comments(0) | trackbacks(0) |


今年最後のベーシックセミナーのお知らせ
JUGEMテーマ:健康


今年は、糖質制限という食事の考え方が一般のマスコミにも大きく取り上げられることが多くなったり、心療内科の専門医の集まりから講演会の依頼があったりと、ここ数年でもっとも大きな変化があったのではないでしょうか?

ただし糖質制限についてはダイエットや糖尿病の治療の分野で注目されているため、低血糖症の患者さんが取り組んでいる食事療法という認識はまだまだです。
ただ以前から糖質制限をしていて職場でもがんばっている患者さんが、糖質制限をテレビでとりあげられているのを見た同僚から、『○○さんの食事方法がテレビでやっていたわよ〜』と理解されるきっかけにはなっています。

さて今年も残すところあと1ヶ月少し、年間通じで多くの勉強会やセミナーで講師をしていますが、今年最後のベーシックセミナーが12月18日(日)に開かれます。

このセミナーでは、医師や歯科医師を対象に血液検査データの栄養学的な解釈方法のエッセンスをお伝えしています。
どうしても基準範囲を参考に臓器のトラブルを評価する方法では、栄養代謝のトラルブルを評価することができません。ところがこの評価方法は、大学の学生時代も医者になってからも、系統だった講義を聞く機会がありません。振り返れば生化学などの授業で触れているとこもあるのですが、血液検査データの読み方という切り口での教育がないのです。

患者さまからいただく貴重な血液から得られた検査結果です。
この値からできるだけ多くの情報を入手し、患者さんの病態を把握して治療の計画を立てる・・・それが栄養療法の基礎になります。

自分は、自分のクリニックを訪れてくれる患者さんに対して、自分の知識や経験を通して改善のための道筋を伝えるという大切な仕事とともに、医師や歯科医師などにこの方法論を正しく理解していただき、毎日の臨床へ応用してもらう機会を提供するということも、自分の大切な仕事と位置づけています。

このブログは、多くの患者さんや一般の方々とともに、専門家の方々も多くお読みいただいていると聞いていますので、こんな形でお知らせすることにしました。

また既にお申し込みいただいている方々には、もうひとつお知らせがあります。
会場の変更があったそうです。
詳しくは、【医師・歯科医師対象セミナーご案内ページ】をご参考ください。

以前に比較してブログの更新も少なくなってしまいましたが、お伝えしたい情報はいつも満タンです。
今年もあと1ヵ月半、いろいろな情報をお伝えしていきたいと思います。

| ひとりごと | 20:57 | comments(0) | trackbacks(0) |


本日の診療から ストレスと血糖値
JUGEMテーマ:健康


不安障害、うつ病などの診断で治療中の患者さんが来院されました。
無理をしたら翌日から、めまいや吐き気や動悸、不安感などが急激に増強し外出が出来なくなってしまった。
同席していた奥様は、イライラすることが急に増えてきた・・・という状況でした。

ここでは調子が悪くなったら、まず血液検査です。
ただの薬の増量はしません!!

そこでちょっと話をきいたみたところ
糖質は以前よりもずっと控えていて、一時糖尿病に近い状態だったが、今日も朝食前の血糖値は89だった。
朝ご飯もサラダ・肉団子・豆腐シュウマイと順番にたべて、最後に本当に少量の白米を食べた・・・ということでした。
受診したのは、その朝食の1時間半後でしたので血糖の迅速検査も行いました。

その時の血糖値は・・・・・かなり上がっているだろうと予想して検査したのですが、なんと・・・

305mg/dl

空腹時が89までさがっているということは、これから2時間程で 305の血糖値が90まで下がると言うことです。
つまり1時間で100の血糖低下が2時間続くことが予想されるのです。

ブログをお読みの皆さんであれば、その時間帯がとても危険な時間帯であることはご承知頂いていると思います。
先ほどお伝えした全ての症状が生じてもおかしくないですね!!

患者さんにも説明しました。

ストレス下では、つねに交感神経が緊張していていつもよりも血糖が急激に上がりやすい状況を作っているのです。
同じ量の糖質でも血糖上昇が激しくなってしまうのです。

とりあえず3ヶ月間は厳しい糖質制限をおすすめしました。
その患者さんは、自分は米がだいすきな日本人ですが、とりあえず3ヶ月がんばってみるとお話されていました。

| 低血糖症 | 16:54 | comments(0) | trackbacks(0) |


心療内科系で講演
JUGEMテーマ:健康

先月の29日土曜日は、午後の診療を休診にして大阪へ講演に行きました。
近畿の心療内科を標榜する診療所の先生方が主催している勉強会に講師として呼ばれたためです。

これまで数多くの講演会を依頼されて行ってきましたが、心療内科の先生方・・・つまり専門の医師の集まりから講演を依頼されたのは初めてでした。

限られた時間内で、伝えるべきことはやはり血糖調節と自律神経の関係。そしてそれにともな様々な身体症状と精神症状だとおもい資料をつくって行きました。

当日は、急ぎで話をしたら準備した内容が終わってしまい、質疑応答の時間が長くなったのですが、それが良かったです。
集まって頂いた先生方は、クリニックを開業している先生方なので、訪れてくれる患者さんで治療が上手くいかないことにも多く直面していらっしゃいます。
そのため、血糖調節という新しい見方で患者さんの症状を評価することや、血液検査データから栄養不足を読み取っていくことなどについて熱心に質問を頂くことが出来ました。

そして、参加された先生から、どうしてこのような内容なのに心療内科の集まりから講演の依頼がなかったのか不思議だと感想をいただきました。

講演の最初には、これまで接してきた精神科ドクターの偏った考え方と頑なな姿勢にたいして、ほぼあきらめに近い感覚があるので、患者さんの症状を多方面から評価することが出来る心療内科の医師に期待していることを伝えさせて頂いたのです。

さてそして今月27日には、日本心療内科学会で朝8時から行われるモーニングセミナーで話しをすることになっています。
こんなに早い時間から参加する医師がいるのかしらん・・・・・?
 という疑問があるのですが、専門の医師に話をすることが出来る貴重な機会です。

聞く耳をもつセンスのよいドクターがひとりでも多く参加してくれることを期待して、資料作りに励みたいと思います。
そしてモーニングセミナーが終わったら、その足で横浜へ行き美容外科の学会で講演です。
これも毎年呼ばれて話をしている学会です。
ある意味、美容外科などのドクターの方がやわらかい頭とセンスのよいアンテナを持っていますね。

今回は、粘膜を丈夫にすることとアンチエイジングを結びつけた内容にする予定です。

そして横浜の講演が終わったら、作業着に着替えて新宿のクリニックの引っ越し作業に合流です。
いよいよ11月29日火曜日から新しい場所での診療が始まります。

これからもよろしくお願いします。


| オーソモレキュラー療法(栄養療法) | 16:43 | comments(0) | trackbacks(0) |


11月4日午前9時からの「とくダネ!」を見てください
JUGEMテーマ:健康


今日、メールにて情報が流れてきました。

明日の11月4日午前9時からフジテレビの朝の情報番組「とくダネ!」において、
”精神医療問題に切り込む画期的な特集が放送されることになりました”
というものです。

この特集に関して自分が取材を受けたり意見を求められていないため、内容の詳細は不明ですが、現在の精神科医療の問題点についてを取り上げている内容のようです。

精神科医療には多くの問題が含まれていますが、そのひとつが診断方法です。
他の診療科と異なり、客観的な指標がなく病名が診断されます。

高血圧症であれば、血圧が明確な基準です。
糖尿病であれば、血糖値が明確な基準です。
腫瘍を作るガンであれば、画像診断などで明確な診断が可能です。
整形外科領域でも多くの疾患は客観的な検査結果を基にして診断することができます。

ところが、精神疾患に限っては自覚症状のアンケート結果や診療を担当した医師の主観によって診断が下され治療が始まります。
以前のNHK特集では、一人の患者さんが5箇所のクリニックを受診し、全く同じ愁訴を訴えたところ全てのクリニックから処方される薬剤が異なっていたという事実が放映されていました。

厚生労働省は今年の7月に、従来「4大疾病」と位置付けて重点的に対策に取り組んできたがん、脳卒中、心臓病、糖尿病に、新たに精神疾患を加えて「5大疾病」とする方針を決めました。それはうつ病や統合失調症などの精神疾患の患者は年々増え、従来の4大疾病をはるかに上回っているのが現状で、重点対策が不可欠と判断したからだそうです。

その結果として取り入れられようとしているのが、職場におけるメンタルヘルス(心の健康)チェックです。
お決まりの早期発見・早期介入の手法です。
もちろん早期発見によって、環境整備や一時的な仕事量の調整などの対策をとることが非常に重要ですが、専門医療機関へ早期受診となるとその結果が予想されます。
投薬が安易に行なわれ、不要な投薬による弊害が生じることです。

どのような番組になるか楽しみです。
この分野は製薬会社がスポンサーになる民放では突っ込んだ内容にならないことが多いのですが、はたして明日の特集はどんな内容になるでしょう。

| - | 21:56 | comments(4) | trackbacks(0) |


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