うつ病からがんの治療までオーソモレキュラー療法(栄養療法)の実際
うつ病、パニック障害、発達障害からがんの治療まで海外で広く実践されている「薬だけに頼らない」オーソモレキュラー療法を紹介します。投薬治療が中心のうつ病や統合失調症などに多くの実績があり発達障害にも応用されています。高濃度ビタミンC点滴療法は、がんの治療に新しい可能性を提供します。

ご挨拶
溝口 徹

溝口 徹(みぞぐち・とおる)
自分にとって必要な栄養素を知ること。そして、その栄養素を十分に摂取すること。正しく、十分な栄養素が、自分の心と身体を、より良い状態に改善させます。
精神疾患の診断を受け、多くの薬を用いて対症療法の治療をされている方が多すぎます。最適な代謝が、脳内の神経伝達物質の分泌を適正化します。その結果、薬が必要であった症状の多くが改善することを、分子栄養学的なアプローチでは多く経験します。
このブログでは、日々の診療で経験する多くの患者さんの経過や、その背景にある学術的な作用を、できるだけわかりやすく伝えてゆきます。本来の自分らしさ取り戻すために、少しでも役立てていただければ嬉しく思います。

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ちょっと早めですが今年を振り返って
JUGEMテーマ:健康


先日の日曜日に行なったベーシックセミナーには、70人以上にもなる医師や歯科医師が参加してくれました。
そのセミナーで今年の勉強会やセミナーは完了です。
主催者に聞いたところ、今年は31回の勉強会が開かれたそうです。
自分はそれ以外にも学会や研究会からも講演や発表の依頼があったので、40回以上は講演などをしたと思います。ということは、ほぼ毎週ですね。
自分は、日曜・月曜と診療はお休みをいただいているので、日曜日にセミナーがあっても月曜はリフレッシュに使っています。

さて、どうして勉強会やセミナーで医師や歯科医師へこの治療を伝えているか??

それは、この治療がすばらしいからです。

今月から元?患者さんの大学の卒業研究の協力をすることになりました。
高校に通うことができず数年前に八重洲のクリニックで治療を始めてから大検に合格し、自分が改善した栄養関係の大学に入学し、いよいよ卒業研究です。
家族や本人の努力があったからこそですが、この方法論が基本にあったからであろうと思います。

この治療はそんな可能性を、すべての患者さんへ提供しています。

2003年に新宿で栄養療法の専門クリニックを始めたのと同時に、同業の医師にもこの治療を行なって欲しいという気持ちで小さな勉強会を始め、ここまで継続してきました。

自分の目標は、
『10年後には日本のどこに住んでいても、車で30分の距離にはこの治療を理解し診療で取り入れている医療機関がある』
というものです。

その目標に向かって今年は少し勢いがついたかもしれません。でも10年後の目標には程遠い状態です。
特に・・・・北海道と東北、北陸が・・・
このままでは、目標達成が困難です。

そこで来年は、

『伝える』

をテーマにします。

この治療の真価を理解した医師・歯科医師は、同僚や先輩後輩、医師会などでも伝えてください。
そして何より、本当はこの治療をしたほうが良いと感じる患者さんが来院されたら、オーソモレキュラー療法っていう治療法があるよと、

『伝えて』

ください。

そしてこの『伝える』テーマの一環として、来年からは自分も患者さん向けの勉強会を開いて伝えます。

さらに、もしこの治療の何かを感じた方は、周りの方へさりげなく伝えて下さい。
例えば・・・
「私、糖質制限っていう食事方法をしてるの!」

と言っても良いです。

「私、オーソモレキュラー療法で辛い症状がとても良くなったの」
「お休みの日でも、寝てばかりでなく出かけられるようになった」
・・・・
何でも良いです。
周りに伝えて下さい。

”希望する全ての人が近くのクリニックでこの治療を受けている”

この10年後の目標は、自分ひとりでは決して達成することができないでしょう。
皆さんの一言がなくてはなりません。

もしよろしければ、僕の来年のテーマ『伝える』をちょっとでも良いので実践してください。
そして10年後の目標を達成するゲームを楽しむチームメイトになってください。

とりあえず早いですが、今年の総括と来年についてでした。





| ひとりごと | 23:54 | comments(2) | trackbacks(0) |


発達障害とは?
JUGEMテーマ:健康


発達障害とは精神科医のなかでも正しく診断できる専門の医師が少ないことが知られています。ところが発達障害と診断される子供を中心とした患者さんは急激に増えています。
そしてもう一つ、発達障害には自閉症スペクトラムという考え方で、一つの連続体であるという概念も提唱され一定の評価が得られています。
つまり、あるところから明確に線引きされて発達障害であるという基準がないと言うこともできるかもしれません。

先日は、ある子供の患者さんの経過を見て、発達障害とはあるいみ正常児からの連続体であり、はたして疾患とか病気とか言えるのであろうか??という改善経過を経験することができました。

4歳の男の子
半年前の初診時には、視線を合わすことはできず会話は成立しませんでした。
診察室でもひとときたりともとどまることはなく、常に視線が移動し身体も動き続けていました。ご両親の注意にもかかわらず、診察台の上り下りをくりかえしていました。
食事へのこだわりも強く、舌さわりや口に入れた感じですぐに吐き出してしまうものも多くお母さんもこまっていました。
夜は、毎晩夜泣きというか寝ながらの叫び声があり、両親も安眠することができません。
保育園では、ひとりの特定の友達とのみ関係を保つことができますが、多くの友達との関係は作れません。行事があっても遠巻きに見ているだけでした。

途中の経過は両親から聞いていたのですが、先日は久しぶりに本人が来てくれました。
あまりに普通の4歳児・・・・と言うよりカシコイ4歳児という印象でビックリ・・・・と言うより半年前とは別の子供の印象なので、こちらはどうもしっくりしません。
ちゃんと椅子にすわって目を合わせて、好きな食べ物のことやママの作ってくれるご飯のこと、保育園の友達のことなどの会話が成立します。

さらに毎日7〜8人の友達が家に遊びに来るようになり、自分がお気に入りのラクトフェリンのサプリメントをおやつとして友達へあげてしまうとのことでした。
ご両親は高級すぎるおやつなので、ちょっと困っていました。ただ友達たちは、遊びに来るとおやつとしてお肉がどんどんでてくるので大喜びだそうです。子供は本当はちゃんとした味覚を持っています。子供たちを甘いもの漬けにしているのは大人かもしれませんね。

夜泣きや夜叫は一切なくなり、便通も改善。
さらにぎこちない歩行や走り方だったのも、全く気にならない。
さらに親として嬉しかったことは、行事のときに友達の輪の中で楽しそうに参加していたことでした。
さらにその夜には、「今日は、本当に楽しかったぁ〜〜」と言って眠ったそうです。

このような変化を、ときに単なる子供の成長による変化であると言う専門家が居ます。
しかし、ご両親や保育園の先生方は、成長ではなく明らかな改善がそこにはあることを感じています。
もう少し経過を診ることが必要ですが、自閉症と診断されるような症状を満たしていたお子さんが、全く普通の子供の成長をえることが可能になるのかもしれません。

診断名は、ときに患者さんの可能性を消します。
この男の子の変化を見ると、人の持つ可能性を感じます。
| 発達障害 | 21:34 | comments(2) | trackbacks(0) |


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