うつ病からがんの治療までオーソモレキュラー療法(栄養療法)の実際
うつ病、パニック障害、発達障害からがんの治療まで海外で広く実践されている「薬だけに頼らない」オーソモレキュラー療法を紹介します。投薬治療が中心のうつ病や統合失調症などに多くの実績があり発達障害にも応用されています。高濃度ビタミンC点滴療法は、がんの治療に新しい可能性を提供します。

ご挨拶
溝口 徹

溝口 徹(みぞぐち・とおる)
自分にとって必要な栄養素を知ること。そして、その栄養素を十分に摂取すること。正しく、十分な栄養素が、自分の心と身体を、より良い状態に改善させます。
精神疾患の診断を受け、多くの薬を用いて対症療法の治療をされている方が多すぎます。最適な代謝が、脳内の神経伝達物質の分泌を適正化します。その結果、薬が必要であった症状の多くが改善することを、分子栄養学的なアプローチでは多く経験します。
このブログでは、日々の診療で経験する多くの患者さんの経過や、その背景にある学術的な作用を、できるだけわかりやすく伝えてゆきます。本来の自分らしさ取り戻すために、少しでも役立てていただければ嬉しく思います。

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もうすぐアレルギーの新書の発売です
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つい先日にこのブログで前書きとあとがきを書いていることをお知らせしたと思います。
その新しい本が昨日届きました。
一般書店での販売は、2月2日(土)です。

タイトル:アレルギーは「砂糖」をやめればよくなる!
(青春新書インテリジェンス)

このタイトルから、「また糖質制限かぁ〜〜」なんて声が聞こえますが・・・・そうなんです。
アトピーも花粉症も糖質制限がとても有効なのです。

今回の本では、糖質摂取による身体の反応についてを詳しく書きました。それにともなう副腎疲労についても記載しています。

小腸と大腸を整えること

それには、それぞれの腸管粘膜を丈夫にすることと腸内環境を整えることに分かれます。
これまでは、腸管粘膜細胞を丈夫にすることを主に扱いそれなりに成果を挙げてきましたが、これからは腸内環境を整えることも重視していくことになります。

腸と免疫については、ここ1〜2年花粉症とヨーグルトの関係で注目されていますが、古くて新しい概念です。
腸を整えることは、全身の粘膜における防御機能を正常化させます。
それは花粉やその他の一般的なアレルギーに対する効果が期待できるだけでなく、細菌やウイルスにたいする感染防御にもとても有効なことです。

腸を整えることは、何度か紹介してきたLGSにたいする治療にもなりますし、肝臓を休ませととのえるためには腸管内の環境を整えなくてはなりません。そうすることによって全身のタンパク質合成の主役を演じている肝臓が本来の機能を発揮できます。
肝臓は血糖値を調節するためにもまさに主役です。
肝臓が正常に働かなければ、血糖を安定化させることはとても大変な作業になり、いつまでたっても厳しい糖質制限んを続けないと血糖値が不安定になってしまいます。

そして今回紹介しているのが副腎です。
副腎はストレスに対抗する大変重要な臓器であり、アレルギー防止についてはまさに主役です。
ストレスがかかるとアトピーがひどくなったり花粉症がひどくなったりすることを経験されている方は多くいらっしゃると思います。

さて糖質制限と栄養療法で記憶あるときからのアトピーだった自分が、栄養療法10年が経過して肌がきれいですね・・・・・なんて言われるようになりました。改善に加速度がついたのは栄養療法に糖質制限を加えてからです。

試しにでもやってみるときっと変化を実感いただくことができると思います。
| ひとりごと | 17:27 | comments(0) | trackbacks(0) |


講演会のお知らせ
JUGEMテーマ:健康


昨年は多くの講演の機会をいただきました。
今年もすでに続々と講演の日程が組まれてきました。
すでに大雪の成人式の日に始まった講演の日々。先日の日曜日には医師・歯科医師の方々へ血液検査データから代謝のトラブルを読み取ることについてのセミナーを完了しました。

2月10日は、名古屋で腸管のトラブルやアレルギー、もしかしたら口腔内の状態と栄養の関係についても追加されたセミナーが開かれます。これも医師歯科医師向けになります。
そんな日々ですが、一般の方々向けの講演会の日程も続々と決まってきました。

直近では、3月3日日曜日 場所は岡山です。
時間や詳細については後日お知らせします。10歳代のうつ病などの症状にたいする投薬治療の問題点などについてを話す予定です。
ご興味がある方は、とりあえず日程だけ空けておいてください。

次の一般講演会は、5月27日月曜日 場所は静岡県三島市です。
こちらも詳細は後日お知らせします。
三島は、春の鯛釣りのシーズンには月に何度もお邪魔する街です。新宿まで来てくれる患者さんもいらっしゃるところなので、講演会の会場でもお会いすることができるのではと楽しみにしています。
こちらも近隣の方でご興味がありましたら、月曜日という平日ですがいらしてください。

それから9月8日日曜日です。
これは新宿溝口クリニックの主催で今回は10周年記念講演会です。
ブログの読者の皆さまからも、アイディアや聞きたい先生の紹介などお待ちしております。

10月6日日曜は高松の予定です。
こちらは子供のトラブルと栄養の関係についてです。

さらに今年は4月からのネットセミナー開校予定になっています。
多くの方々への情報提供が今年も継続したテーマになります。

会場やネット上でお会いするのを楽しみにしています。



| ひとりごと | 08:03 | comments(0) | trackbacks(0) |


新しくブログを知った皆さまへ
JUGEMテーマ:健康

このブログは新宿溝口クリニックで治療された患者さんのご家族からの助言で始まりました。
クリニックのホームページになかなかたどりつかなかった・・・・もっと多くの方々にクリニックとこの治療法を知って欲しいのでブログを書いて欲しい!!

そんな出来事がきっかけになりブログを書くことになりました。
ブログへのコメントについても初期には、コメント入力ボタンを押していただいたときに制限なく画面に載るようにしていました。
いくつかの問題点があり現在のようにコメントをいただいた後に、こちらで公開・非公開を選択し画面に載るようにしています。

これまで何度かコメント掲載についてお願いをブログ内で書いていましたが、新年にもなり再度お知らせし活発にコメントをいただけるようにしたいと思います。


  • いただいたコメントはすべて読ませていただいています。

  • いただいたコメントは基本的にブログ内で公開しています。

  • ブログでの非公開を希望される場合には、その旨を書いて下さい。公開することなくいただいたコメントを読ませていただきます。

  • コメント記載欄にメールアドレスが記載されている時にはコメントを公開しません。コメントされた方への不確定な方からのメール受信を予防するためです。

  • コメントで他の方のコメントへの誹謗・中傷が含まれている場合には公開しません。コメントに対するコメントは、その方をサポートし力づける内容にしてください。

  • コメント欄を利用したご質問についてお答えするときは、本文の内容で取り上げることがあるかもしれませんが、コメントへの直接のお答えは控えます。もし読者のみなさんからお勧めの答えなどがあったらコメント欄を使ってアドバイスしてください。



今年もできるかぎり低血糖症や栄養障害によっておこる様々な精神症状などについてこのブログで情報発信していきます。

よろしくお願いします。
| ひとりごと | 18:39 | comments(1) | trackbacks(0) |


低血糖症と精神障害
JUGEMテーマ:健康


血糖値の安定した調節がうまくいかない状態を低血糖症(機能性低血糖症)としてこのブログの大きなテーマの一つとして扱ってきました。
海外では精神疾患の主な原因として見ていることは紹介してきましたが、昨年から日本でも注目されてきました。
年末のブログでも紹介したように国立精神神経医療研究センターでも5時間糖負荷検査を臨床試験として行っています。

新宿では2003年の開業時から糖負荷検査を行い、多くの精神のトラブルと血糖の調節障害の関係を治療の重要な情報として得てきました。
今週の月曜日、一部の患者さんの糖負荷検査のデータをまとめて大阪大学の大平先生に解析をお願いしに行きました。
大平先生は、何年か前の夏の講演会でも講演してくれたのでご存知の方もいらっしゃると思います。講演では笑いと健康がテーマで、満員の会場を爆笑の渦に巻き込んでくれたので、『大平先生=笑いの先生』の印象があります。ところが彼の本職は、疫学です。つまり多くのデータからその意味を汲みだし、私たちにとって重要な情報に翻訳してくれることが専門なのです。

今回は、多くの糖負荷検査データからその傾向を見つけ出し精神疾患との関連についてを解析してもらいました。
細かいことはまだ未発表のデータなのでお伝えできませんが、あるタイプの血糖調節障害がある方々がうつ病と診断されている確率や統合失調症と診断されている確率がとても高いことが分かりました。この傾向は明らかな有意差があることから、もっと患者さんの数を増やして統計処理することになりました。

通常の治療で期待した改善が無くこの治療を試みる患者さんが提供してくれた貴重なデータです。
これからはいただいた多くのデータが、何を示しているのか・・・・個々の患者さんの治療に役立てるだけでなく、もっと多くの方々の治療に役立てることができるように、統計処理するなどの処理を行うことで情報の翻訳をして行こうと考えています。

| 低血糖症 | 13:32 | comments(2) | trackbacks(1) |


冬季うつについてラジオ出演
JUGEMテーマ:健康


昨日は自宅でラジオ番組の取材を受けました。
生島ヒロシのおはよう定食・おはよう一直線という番組です。放送予定は、1月22日月曜〜26日土曜です。時間の予定はなんと・・・朝5時20分頃とのことです。

取材を受けた内容は、どうも今年は話題になっている冬季うつについてでした。
冬季うつという正式名称はなく、季節性感情障害などと分類される中に含まれるものです。

11月末頃から始まる下記の諸症状をまとめて冬季うつなどと呼んでいて、専門医への早期受診を促したりしていることも聞きますが、この変化についてはかなり日常生活の工夫で対応ができます。

はっきりとした原因が分かっていないため、気温の低下による冷えが原因であるとか、セロトニンが足りなくなる殻など様々な情報があります。
冬季うつといわれる症状には、通常のうつ病の症状と異なり

・11月末頃から始まり、多くは1月中頃から改善するような季節性の変動がある
・体重の増減が大きい
・甘いものや糖質を食べたくなる
・夕方の方がうつ症状が強くなる
・風邪をひきやすくなるなど免疫が低下する

などが強く出る特徴があります。
栄養療法の分野では冬季うつとビタミンD不足が以前から指摘されていました。
ビタミンDはビタミンという名称ですが、体でつくることができる分子です。その材料がコレステロールであることと、紫外線を受けて皮膚で合成されることから日照時間が短くなる11月末からビタミンDの合成量が減り冬季うつと関連があるのではないかと考えられいます。

新宿のクリニックでは多くの患者さんの血中ビタミンD濃度を測定し、他の検査結果との相関関係を調べてみましたが、もっとも関係が深かったのがタンパク質の代謝を総合的に判断するために有効で、他の体の因子によって影響を受けない尿素窒素という項目との関係でした。
つまり体内でのタンパク質の代謝が落ちているかたは、もともとビタミンDの血中濃度が低いことが多いのです。
お肉を控えて、日焼けを気にしてあまり外へでない女性・・・そんな生活習慣の方はビタミンDが低いことがおおいということですね。

ビタミンDはアレルギーを防ぐためにも主役級の役割を演じているし、細菌やウイルスへの感染にたいする免疫でも重要な働きをします。

このようなことから考えると、冬季うつに特徴的な症状の多くにビタミンD欠乏が関係していることも理解することができるのではないでしょうか?

ビタミンDを効率的に合成できるようにすると言う食習慣や生活習慣は、この栄養療法の基本的な食事指導と同じものであり特別なことではないことにもお気づきなのではないでしょうか?

| うつ病 | 13:37 | comments(1) | trackbacks(1) |


今日は初講演
JUGEMテーマ:健康


今日は、本年初の講演をしてきました。
トリガーポイント研究会からのお招きで、痛みと栄養アプローチについての内容でした。
トリガーポイントブロックとは、痛みを扱うペインクリニックではよく行う治療法で、押して痛みを感じる圧痛点や関連する部位などに局所麻酔薬などを注射する方法です。

もともと麻酔科でペインクリニックを行っていた自分にってはなじみの深い治療法ですし、痛みという症状は慢性化するとほとんどの場合に栄養障害が関係してくるので、それらのことについて話をしようと思い準備しました。

結局は、いつもと同じ内容になってしまうのですが、ノルアドレナリンやコルチゾルなどのホルモンの持続分泌は、交感神経の持続性の緊張をもたらし、局所の血流を低下させ痛みを持続させることになります。

その結果として、副腎疲労を起すことが多く、本来の痛みの原因が解決しているにもかかわらず痛みだけが持続してしまったり、痛みだけでなく疲労感や抑うつ感などを伴うことになります。

痛みと栄養については、この10年間で3〜4回講演の依頼がありまとめた資料がありました。
今回は、それらの資料を見直し、新しい患者さんの経過などを加えてみました。

もともとは痛みを専門に扱っていた自分が、レントゲン写真ばかりとっていた診療スタイルからこの治療にであってほとんどの患者さんへ血液検査をする診療スタイルに変化した頃を思い出しました。
そのころは、腱鞘炎の患者さんだろうが、膝が痛いという訴えだろうが、腰痛の患者さんにも血液検査を行いました。
痛みがある関節にカルシウムが沈着しているのを見つけたら、カルシウム代謝関係の項目を血液検査しました。
そのころは、辻堂のクリニックの周辺では”溝口=吸血鬼”と呼ばれていたそうです。
それでも多くの患者さんが改善してくると、今度は吸血鬼による採血を希望する患者さんが増えてきました。

アメリカの教科書には傷みが慢性化する原因として、ビタミンやミネラルの不足や甲状腺機能の障害などが関係していることが書かれているそうです。
さらに驚いたことに、低血糖症が慢性疼痛の因子として書かれていると聞いて驚きました。

今日の講演会では、自分がまだ栄養療法に出会う前に、痛みをどうやって治療しようと模索して知ることになった、加茂整形外科の加茂淳先生にお会いすることができました。加茂先生は現代の整形外科の治療に大きな疑問をもちトリガーポイントブロックの方法論を確立された方です。
20年の月日が経って、やっとトリガーポイントブロックや考え方が知られるようになったと話されていました。

栄養療法は、自分が治療で取り入れるようになって14年目です。(たしか・・・・)
新宿溝口クリニックができたのが2003年ですので、栄養療法の専門クリニックとしては今年でちょうど10年になります。多くの方々へこの治療が認知され、一般の医療として行われるためにはもう少し時間がかかりそうですが、加茂先生の20年かかったという言葉をきいて、がんばろうと思いました。

そうそう、今年の講演会は、9月8日(日曜)に決まったそうです。場所は昨年と同じ有楽町朝日ホールです。
まだ内容は決まっていませんが、スタッフから色々とアイディアが出ていて、患者さんも積極的に参加できるようなものにしたいなど・・・・現在企画を考えています。

ブログをお読みの皆さんからも、なにか希望などがありましたら直接でもブログへのコメントへでも結構ですのでどしどしアイディアをください。


| ひとりごと | 20:57 | comments(1) | trackbacks(0) |


昨日は仕事始めでした
JUGEMテーマ:健康


昨日の土曜日は、本年の仕事始めでした。
診察や点滴にも多くの患者さんが受診いただきました。今年もスタッフ一同、この治療と新宿溝口クリニックを選択し御利用いただく患者さまとご家族の皆様のお役にたてるよう精一杯がんばります。

さて新年1回目のブログ更新なので昨日の診察やカウンセリングで嬉しかったことをお伝えしたいと思います。

お一人目は、22歳の患者さんです。
10代後半にうつ病の診断が下され、投薬治療が始まりました。
2010年に栄養療法を開始。根気よく食事の変更とサプリメントの摂取を継続され、症状の改善と共に減薬をすすめていました。昨年後半からとても良好な状態になり、最後に残ったお薬1種類をわずかな量を週に1回程度飲むようになっていました。
昨年末から、薬を飲んだ日の方が調子が悪くなるようになり昨日のカウンセリングで薬は頓服の使用として定期的な服用は終了することにしました。

こちらの患者さまは、この1月にセンター試験を受ける予定です。
つまり高校時代にうつ症状が発症したために大学受験をすることができなかったのです。
以前は同期の友人と会うことが大きなストレスで症状が増悪していましたが、栄養療法による改善にともない友達とも楽しく会うことができるようになっていました。

大学受験も、自然体で取り組むことができるようになっていますので、結果はどうであれこの先の長い人生にとって大きな可能性を感じることができるカウンセリングでした。

もうお一人の患者さまです。
精神症状の治療を目的に2007年からこの治療を継続いただいています。
すでに約6年の治療期間です。すでに症状は改善しこのところ日常生活は問題なくすごすことができていました。
昨日のカウンセリングでの相談内容は、治療開始当時とは大きくことなるものでした。

『結婚が予定されているが、今後の妊娠などを考えたときに今までと同じサプリメントの種類と量で良いでしょうか?』

もしかしたら6年前には結婚や出産などは患者さんの将来に現実的なものではなかったのかもしれません。
このブログでは何度もくりかえしますが、人がもともと持っている可能性は想像を超えるものがあります。
医療は患者さんの症状の改善とともに将来の可能性を提供するものではくてはならないと思います。

仕事始めから、嬉しい患者さんの経過を聞くことができました。






| ひとりごと | 14:22 | comments(1) | trackbacks(0) |


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