2016.06.27 Monday
不妊治療と尿の色
JUGEMテーマ:健康
前回のブログで尿の色調の変化についてお伝えしました。
そのブログを読まれていた患者さんと診察中にとても興味深い会話ができたので紹介したいと思います。
その患者さんは、不妊治療をされていました。不妊治療の担当医からは、あまり状態がよくないので妊娠は難しいだろうと・・・そして「栄養療法を併用して妊娠体質を作る」ことにしたのです。
不妊治療への栄養療法にかぎらず、ほとんどの患者さまへビタミンB群はサプリメントで補うことをするのですが、この患者さまもビタミンB群をサプリメントで摂取して尿の色が黄色の蛍光色になったことに驚いていました。
そしてしばらく栄養療法を継続していたところ、なんと妊娠が成立!!先日の受診時は妊娠12週でした。少し前から尿の色が透明になっていたことに気がついていたときに、先日の尿の色調の変化についてのブログを読み、もしかしたら妊娠によってビタミンBの消費が格段に増えてしまい透明になったのではと気づき診察で報告してくれたのです。
妊娠初期に最も重要な栄養素は何ですかと質問されることがよくあります。自分は間違いなくビタミンB群だと答えます。妊娠初期には脳や腸が形成されますが、それらは神経の集合体。つまり大量のビタミンBが必要なのです。胎児は腸内細菌が居ないので、必要なビタミンBはすべてお母さんからの供給に依存しています。
栄養療法を行っているとビタミンB群が十分な状態で妊娠されると、つわりがほとんど起こりません。もしかするとつわりはビタミンBの不足を示す症状かもしれません。そしてビタミンB群がたっぷり供給された赤ちゃんはとても穏やかで良く眠って育てやすいのです。
妊婦さんへの正しい栄養指導が行われたら、産後うつも激減するし育児ノイローゼも減るでしょう。そしてなにより健康な赤ちゃんの発育につながり、アレルギーをはじめとする多くの乳幼児のトラブルの予防になるものと思っています。