うつ病からがんの治療までオーソモレキュラー療法(栄養療法)の実際
うつ病、パニック障害、発達障害からがんの治療まで海外で広く実践されている「薬だけに頼らない」オーソモレキュラー療法を紹介します。投薬治療が中心のうつ病や統合失調症などに多くの実績があり発達障害にも応用されています。高濃度ビタミンC点滴療法は、がんの治療に新しい可能性を提供します。

ご挨拶
溝口 徹

溝口 徹(みぞぐち・とおる)
自分にとって必要な栄養素を知ること。そして、その栄養素を十分に摂取すること。正しく、十分な栄養素が、自分の心と身体を、より良い状態に改善させます。
精神疾患の診断を受け、多くの薬を用いて対症療法の治療をされている方が多すぎます。最適な代謝が、脳内の神経伝達物質の分泌を適正化します。その結果、薬が必要であった症状の多くが改善することを、分子栄養学的なアプローチでは多く経験します。
このブログでは、日々の診療で経験する多くの患者さんの経過や、その背景にある学術的な作用を、できるだけわかりやすく伝えてゆきます。本来の自分らしさ取り戻すために、少しでも役立てていただければ嬉しく思います。

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細胞から元気を作るオーソモレキュラー療法

雑誌セラピスト7月号別冊『美しくなるフードセラピー』に『細胞から元気を作る栄養セラピー オーソモレキュラー療法』というテーマで自分が取材を受けた記事が5ページに渡って掲載されています。
  

オーソモレキュラー実践編としての具体的なトピックは

「不安が強い」に対するオーソモレキュラー
「発達障害」に対するオーソモレキュラー
「不妊」に対するオーソモレキュラー

についてです。


イラストつきで、とても分かりやすい記事になっているので、もしよろしければご覧ください。


https://www.amazon.co.jp/dp/B07D4ZP9K7/orthomolecule-22 


| メディア情報 | 05:19 | - | - |


『心と身体は食事で変わる』
沖縄2日目は、新垣形成外科&あらかき美容医学研究所20周年講演会にて総勢200人近くの方の前でお話させて頂きました。

このようなお祝いの場でのセミナーなので何をお話ししようか迷いましたが、今回は『心と身体は食事で変わる』をテーマにお話しさせて頂きました。

飽食の時代と言われ栄養失調などないという考えの中、新型栄養失調の蔓延は非常に深刻な状態です。

「新型栄養失調」とは、若い女性や高齢者に多くみられるもので、そこには低アルブミンを特徴とするタンパク質の不足がはっきりとみられます。

都道府県別平均寿命で沖縄県は過去男女ともに1位だったにも関わらず、2010年には男性は30位、女性は3位とランクダウンしています。
そして65歳未満働き盛り世代の死亡率においては男女ともにワーストランキング入りしている現状です。

そこには「貧食」が原因として挙げられます。

貧食とは、カロリーは充分なのに食物繊維が減り、タンパク質が減り、うつやアレルギーを増やしている食事を指します。
これが現代の食における問題点なのです。


現代食は精製された食材が非常に多いのですが、これらの食材は血糖値を大幅に上げてしまいます。

ご存知の方も多いと思いますが、血糖値が上がると分泌されるホルモンは

・インスリン(血糖を下げる・脂肪を合成) 

これだけです。

インスリンの不適切な分泌などによって血糖が急激に低下したときには、抗インスリンホルモンである・・

・アドレナリン(交感神経を刺激しイライラ、どきどきなどの不安感、筋肉のこわばりを起こす)
・コルチゾール(ストレスに対抗 アレルギー阻止)

などが分泌され低血糖状態になることを防ぐように働きます。


つまり血糖の乱高下が起こると、これらのホルモンが1日に何度も分泌されるようになります。その結果としてこれらのホルモンが不足し、うつ、アレルギー、糖尿病などに繋がっていくのです。


沖縄は女性の自殺率が低い県でした。
ところが2010年には全国4位に急上昇しています。沖縄県女性の平均寿命が短くなってきてから遅れること数年の変化です。この原因を断定することは不可能ですが、なにかしら栄養面の関与を疑ってしまいます。

血糖値の乱高下による気分の変動はときに衝動性を伴います。
海外の低血糖の研究が犯罪心理学から発展したことからも理解することができます。


クリニックに来院する患者さんが訴える不安・緊張・イライラや意識の低下、抑うつ、動機、頭痛、手足のしびれなどは血糖値の乱れが原因のことがほとんどです。

心の安定のためには「タンパク質」がすべての基本です。
脳内ホルモンの材料はタンパク質です。
タンパク質から分解されるアミノ酸を材料として重要な神経伝達物質が合成されるのですが、そこには鉄やビタミンBをはじめ多くの栄養素が必要になります。

このことを精神科の先生は知らないため、不定愁訴で心療内科・精神科を受診した場合には栄養状態には着目されず、いとも簡単に投薬治療が始まってしまうのです。

心と身体を健やかに保つためには高タンパクで食物繊維と脂肪、そして鉄やビタミンBを多く含んでいる低糖質な食事が基本としてベースにあります。

そういった意味でも沖縄の人たちが昔から愛食してきた豚肉は非常に健康食であり、理想的な食材なのです。

自分が常々思っていることは「今日からの食事で、未来の自分を変えることが出来る」ということです。
この講演を聴いて下さった沖縄の皆さんの食卓が変わっていくことを心から願っています。

最後になりましたが、新垣先生本当におめでとうございます!
これからも沖縄でオーソモレキュラーを通して、たくさんの患者さんたちを健康に導いて頂けたらと思っています。





JUGEMテーマ:健康



| 一般向けセミナー報告 | 10:10 | - | - |


ビタミンBと鉄の重要性〜エントリーセミナー@沖縄
6月9日〜10日と沖縄に行ってきました。
沖縄訪問はすでにお伝えした通り、新垣形成外科20周年記念パーティーへゲストとして参加し、オーソモレキュラーについて話をするのが一番の目的でしたが、せっかく沖縄へお邪魔することになったので、沖縄のドクターへなにかセミナーができないかということで、なんと土曜の18時30分〜20時30分というナイトタイムのスケジュールが企画されました。


準備期間も短かったにもかかわらず、大勢の医師・歯科医師、すでにオーソモレキュラーを実践されている医療機関のスタッフの方々にお集まりいただきました。


タイトルとして依頼されていたのはエントリーセミナーと言うことだったので資料作りでは、自分がオーソモレキュラーを取り入れ始めた頃に立ち返ってみることにしました。


今でこそ、多くの栄養素を病態改善のために用いており、その方法をセミナーなどでお伝えする立場になっているのですが、オーソモレキュラーに出会った20年前には半信半疑でおそるおそるクリニックを訪れる患者さんの病態改善に応用していたのです。


なんといっても、その始まりは「ヘム鉄」を用いた鉄代謝の改善でした。
従来の処方箋で対応できる鉄剤では消化器症状が生じたり、フェリチンだけが上昇し、臨床症状の改善が乏しいことを経験していたのですが、ヘム鉄を使うことによって実に多くの女性の愁訴の改善が得られたのです。


その後は、ビタミンB群を付け加えるようになりました。
実は、鉄を体内で利用するためにはビタミンBがとても必要なのです。
そのため鉄を補充しても期待したような改善が得られないときにビタミンB群を追加することで、また多くの患者さんの改善が可能になりました。


ビタミンBはTCA回路を回す上で、あらゆるビタミンB群を必要とします。
・ビタミンB1不足で糖質を
・ビタミンB2不足で脂質を
・ビタミンB6不足でアミノ酸を
それぞれアセチルCoAに変換できないのです。
つまりビタミンB群が不足することは、エネルギー代謝にも強く影響する問題なのです。


ストレスや、糖質摂取過剰、アルコールなどで消費された結果、体内で不足しているビタミンB群が補充され、タンパク質代謝が改善してくると、補充された鉄が効果的に利用されるようになるため、貯蔵鉄であるフェリチンの上昇はゆっくりになります。


ときに一度上昇したフェリチンがビタミンB群の補充などによって低下することすらあります。
フェリチンはあくまで貯蔵鉄を反映する数値なので、ヘモグロビンなど鉄を含むタンパク質への鉄が満たされ、鉄を含む酵素や組織への鉄の供給などが優先されるのです。


これはオーソモレキュラー栄養医学の基本として、よくお伝えすることなのですが、
「栄養素の不足はその栄養素を多く含む組織や臓器、またはその栄養素を多く消費する組織や臓器のトラブルの原因になる」ということ。
ビタミンB群や鉄の不足によって影響を受けるのは、ミトコンドリアの多い組織。
つまり、卵子・心筋・骨格筋・肝臓・脳になります。

血液検査から臓器のトラブルを判断するだけではなく、栄養の過不足や代謝のトラブルを見つけてそこを補正するのがオーソモレキュラーなのです。
その臓器の機能を十分に働かせるためには、そのための最適の物質の濃度が必要です。
その濃度には非常に個人差があり、通常の食事からだけでは得ることができません。


今回のエントリーセミナーでは、鉄とビタミンB群に絞って2時間話をすることにしたので、エントリーとはいえ、かなり突っ込んだ内容で資料を作ることができました。


その他にも鉄欠乏と精神疾患、成長期の心の発達の関連性について、また妊娠・産後の鉄欠乏などについては臨床も交えてお話ししましたが、脳の機能を正常に保つ上で鉄とビタミンBは非常に重要な栄養素であることをお伝えできたかと思います。


特にビタミンBに関しては、抗酸化物質・糖化抑制物質として今後抗酸化アプローチの中心的な役割の存在になっていくのではないでしょうか。


沖縄では数名の医師がオーソモレキュラーを実践してくれていますが、20周年を迎えた新垣形成外科の新垣実先生は、10年以上前から勉強会へ参加していただいています。

形成外科のクリニックですが、オーソモレキュラーではあらゆる病態の患者さんの治療に応用してくれています。


遠く沖縄でも、この考え方が受け入れられ日々の診療に応用されるようになって本当に良かった!!



JUGEMテーマ:健康



| オーソモレキュラー療法(栄養療法) | 10:32 | - | - |


オーソモレキュラーと母子栄養
6月2日(土)は第5回母子栄養懇話会学術集会にて管理栄養士さん向けに『オーソモレキュラーと母子栄養』についてお話しする機会を頂きました。
演者は自分が、座長は宗田マタニティクリニックの宗田先生が務めて下さいました。


妊娠成立にまず大切なのはタンパク代謝が出来ているかどうかの正確な判断で、通常の血液検査でも測定する項目ALT / AST、LDH、BUNはタンパク代謝を見る上で非常に重要なポイントです。


BUNは通常腎機能の評価と言われていますが、オーソモレキュラー的な概念から見ると、タンパク質がちゃんと摂れて代謝されているかの指標になります。


BUNが低いのはタンパク代謝が悪いことを示しますが、タンパク代謝においては妊娠成立や病態改善のためには必ず同化〉異化でなければならないのです。


また妊娠を希望される場合、微小の炎症や血栓を見逃さないことも重要なポイントになります。
特にピルなどホルモン剤を使っている女性はCRPの値が多少高くなる傾向があります。
オーソモレキュラーでは、CRPは0.05以下を至適範囲としており、いわゆる「基準値」の概念とは異なることもここでお伝えしました。


CRPと同じく血清銅が高値になるのも炎症を示唆しており、これは血栓ができやすい状態になっているということなのですが、オーソモレキュラーではこの血栓をどのくらい溶かしているかの指標としてDダイマーを小数点第2位まで細かく測ることで微小な血栓溶解を評価しています。


Dダイマーは高くても低くても問題なのですが、ホルモン剤を使用している女性はこの値が高く出る傾向にあります。
つまり血栓ができやすい状態であるため、血栓を作りにくくするEPA/DHAやできた血栓を溶かす作用をもつナットウキナーゼの併用が大切になってくるのです。


次に、鉄や亜鉛の重要性をお話ししました。
妊娠中の鉄欠乏は産後のうつ・不安・認知機能・ストレスと深い関係にあります。
そして産後のコレステロール低下は不安、怒り、うつの有病率と有意差があることも知られています。


赤ちゃんは生まれてから約1年間は深刻な鉄欠乏状態です。
生後2、3ヶ月で鉄・亜鉛不足になるのですが、鉄や亜鉛不足のお母さんから生まれた赤ちゃんは母乳から充分な鉄や亜鉛を得られないので、重度の不足状態となり、これはアトピーやおむつかぶれなど皮膚のトラブルにも繋がっていきます。
このように母体の栄養を満たすことは赤ちゃんの健やかな発育の上でも非常に大切なことなのです。


他にも妊娠に重要な栄養素としてビタミンDが挙げられます。
ビタミンDはその受容体が子宮内膜・子宮筋層・卵巣・子宮頸部・乳腺に存在しており、
ビタミンDの体内濃度が低い方は卵胞発育や妊娠率が低下しますし、ビタミンD濃度が高い女性は体外受精の妊娠率が高くなるというデータも存在します。


そして甲状腺は女性ホルモンとのクロストークがあるので、厳密にコントロールすることが大切です。
甲状腺ホルモンは卵巣において卵胞の成長と成熟を促しますが、甲状腺が低下すると、卵巣機能が落ちて卵胞の成長を阻害したり排卵障害の原因になってしまいます。
潜在性甲状腺機能低下症の場合は上記理由からも妊娠率は低下するため、不妊治療においても、不定愁訴の改善においても「甲状腺機能の正常化」は非常に重要なポイントになるのです。


今回は女性の妊娠と出産に絡めて母子栄養からオーソモレキュラーを知ってもらうべくお話しさせて頂きました。
お話を聞いてくださった管理栄養士の皆さんには、ぜひ明日からの栄養指導に今回得た知識を生かして頂けたらと思っています。






JUGEMテーマ:健康

| オーソモレキュラー療法(栄養療法) | 13:47 | - | - |


国際オーソモレキュラー医学会殿堂入りについて柳澤先生が素敵な記事を書いてくださいました。
「統合医療でがんに克つ」vol.120(株式会社クリピュア発行)の6月号に国際オーソモレキュラー医学会会長の柳澤厚生先生が、自分の医学会殿堂入り授賞の記事を書いてくださいました。

出版元に許可を得て、記事の方を公開させていただきます。宜しければご覧ください。

これからもオーソモレキュラーの普及に尽力し、患者さんをはじめ仲間の皆さんに色々な形で貢献できたらと思っています。


柳澤先生、素敵な記事を本当にありがとうございました。






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| オーソモレキュラー療法(栄養療法) | 13:39 | - | - |


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